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Dolby Atmos対応の動画配信サービス、ラディウスら4社
2021年12月10日 14:00
ラディウスは、メモリーテック、ポニーキャニオンエンタープライズ、キュー・テックの3社と共同で、立体音響のDolby Atmosに対応した動画配信サービス「NeSTREAM LIVE」を立ち上げた。同サービスでは今後、コンテンツメーカーやイベントプロモータへの提供を通じて、ライブや舞台イベントの生中継やタイムシフト配信などを行なっていく。
高臨場感・高画質を特徴とした動画ストリーミング配信プラットフォームサービスで、配信音声はDolby Atmosやハイレゾ音声(96kHz/24bit/ステレオ)に対応、映像は最大4K解像度までをカバーする。著作権プロテクト技術にも対応し、「多様化する配信サービスの中でも高画質・高音質・高臨場感・高セキュリティでの視聴体験をお届けします」とのこと。
エンドユーザーに対しては、より利便性の高い専用の再生アプリケーションを提供し、iPhoneやAndroidだけでなく、Apple TVやAmazon Fire TV、そのほかAndroid搭載のスマートTVなど、幅広いデバイスで視聴できる。
サービスの活用例として、Dolby Atmosを使ったライブ配信サービスのほか、パッケージ商品やグッズにシリアルコードを同梱した販促用途、ファンクラブ会員などへ限定シリアルを配布し、コアファン向けサービス用途などが挙げられている。
App StoreやGoogle Playストア、Amazonアプリストアではアプリの配信も始まっており、サービスローンチにあわせ、ジーナより、日本を代表するオペラ歌手による「僕らのミニコンサート」から、Dolby Atmos収録曲の『宮里直樹(T)、松村優吾(P) チャイコフスキー《エフゲニ・オネーギン》第2幕「あの輝かしい青春の日々はいずこへ」(レンスキー)』が公開されており、アプリインストール後、以下のイベントコード、シリアルコードを入力することで視聴できる。
- イベントコード:PRS1
- シリアルコード:88V424R3
同作は、第27回日本プロ音楽録音賞Immersive部門優秀賞受賞作品で、ミキシング・エンジニアとして古賀健一氏が手掛けた作品で「コンサートホールにおけるオペラの魅力、アーティストの歌声の臨場感をDolby Atmosの技術を用いることで最大限にお楽しみいただける作品」とのこと。
各社の役割は次のとおり。4社に加え、ドルビージャパンも技術協力として名を連ねている。
- ラディウス:サービス運営、再生アプリケーションの開発
- メモリーテック:サービス運営、インフラの提供
- ポニーキャニオンエンタープライズ:Dolby Atmosコンテンツの制作(ライブレコーディングサポート・ライブエンコーディング・Dolby Atmos対応スタジオの運営)
- キュー・テック:映像制作・編集、ライブ運営サポート
- ドルビージャパン:技術協力
関係者コメント
ラディウスでは、音響設計からデザインまでを日本国内でこだわり抜いて製品開発を行い、革新的なハイレゾ対応イヤホンや、ハイレゾ対応ストリーミングアプリなど高品質、高音質な製品を追求してきました。その音質にこだわるという理念と開発実績を生かし、Dolby Atmosの配信に対応したサービス『NeSTREAM LIVE』をメモリーテック株式会社、株式会社ポニーキャニオンエンタープライズ、株式会社キュー・テックとの協力でローンチ発表できることを大変嬉しく思います。
メモリーテックグループは、これまでパッケージを中心とした、映像編集、Dolby Atmosエンコード、アニメーション制作、字幕・吹替制作など、幅広くエンテインメントのトータルソリューションを提供してまいりました。これらの実績を生かし、またラディウス株式会社と協力することで、Dolby Atmosの制作から配信までをワンストップで動画配信サービスをご提供できるようになったこと、大変喜ばしく思います。
近年、音楽を含む各種イベントのライブ配信に於いて、Dolby Atmosの採用が広がりつつある中、業界関係者の方々から、「どうしたら導入できるのか?」といった問い合わせを多数いただいております。『NeSTREAM LIVE』のローンチにより、日本における臨場感溢れる作品製作の普及が進む事を切に願っています。