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ソニー穴あきイヤフォンと「Ingress」連携、年内に“音のAR”

ソニーが16日に発表した、ドライバーに穴があいた新スタイルイヤフォン「LinkBuds」

ソニーは、モバイルゲームのIngressなどを手掛けるNianticと、ヘッドフォン向けの音声ARの領域における協業契約を締結。第一弾の取り組みとして、ソニーが16日に発表した、ドライバーに穴があいた新スタイルイヤフォン「LinkBuds」を使い、Ingressで“音のAR”を楽しむ開発を進めており、2022年内の提供開始を目指すという。

Niantic副社長/ナイアンティック 代表取締役社長 村井説人氏は、「外部の音を聴きながら、デジタルの音を重ねることで新しい没入感あるAR体験ができるはず。これがナイアンティックが目指す“Real wolrd Metaverse”の世界。ソニーとオーディオARを活性化させるためにパートナーシップ契約を締結した。Ingressへの音のAR実装を予定しており、視覚的に表現してきたARの世界を聴覚を含めて体験できる。例えば、ポータルに近づくと音が聴こえてくる。どの陣営が所持しているのか、音で表現できるようにしていきたい。まずこのパートナーシップ契約で始める第一弾としてIngressから一緒に開発をしていきたい」と語っている。

ソニーは、実世界の音を取り込みながら、音楽も楽しめる製品や技術を開発。Nianticは、モバイルデバイス用のARアプリを活用したIngressなどのゲームタイトルを保有。今回の契約締結により、「両社が持つ技術を掛け合わせ、ヘッドフォン向けに視覚だけでなく聴覚でもARを楽しめるゲーム体験の実現をめざす」という。

両社は今後、音声AR領域でのアプリケーションソフトウェア開発での協業と、音声AR関連のプロモーション活動を相互に展開していく予定。

Niantic副社長/ナイアンティック 代表取締役社長 村井説人氏

数々のオーディオ製品を持つ世界的なブランドであるソニーは、優れた音声技術を持っています。このソニーの音声技術とナイアンティックの持つAR技術が連携することで、これまでの視覚的なARだけでは作れなかった新しい AR 体験の提供が可能になると考えています。現実世界の中に、より没入感のある AR 世界を提供できることを楽しみにしています。

ソニー ホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ事業本部 モバイルプロダクト事業部 事業部長 中村裕氏

ARゲーム体験におけるサウンドの役割を重要な要素と位置付けているNianticと、音のAR領域での協業を始めることをたいへん嬉しく思います。ソニーが培ってきた立体音響技術とNianticのゲームコンテンツの連携で、ヘッドホンを通じて現実とゲームが融合する驚きの体験をお届けすることをめざします。

本日ソニーが発表した新商品「LinkBuds」など、ヘッドホンの体験を豊かにする、今後のさまざまな取り組みにご期待ください。

発表会の登壇者。左から、日本マイクロソフト 執行役員常務 渡辺宣彦氏、ソニー ホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ事業本部 モバイルプロダクト事業部 商品企画部 統括部長 伊藤博史氏、モバイルプロダクト事業部 事業部長 中村裕氏、ソニーマーケティング モバイルエンタテインメントプロダクツビジネス部 統括部長 麥谷周一氏、スポティファイジャパン 代表取締役 トニー・エリソン氏、ナイアンティック 代表取締役社長 村井説人氏