“ハイブリッドIEMを再定義”AK×Campfireイヤフォン「パスファインダー」

PATHFINDER

アユートは、Astell&KernブランドとCampfire Audioがコラボしたイヤフォンの第2弾「PATHFINDER」の発売日を7月16日に決定した。価格は319,980円。

Astell&Kern×Campfire Audioのコラボイヤフォン「AK SOLARIS X」に続くモデルで、「それぞれの高度な技術とデザインを融合させ、驚くべき技術とサウンドを提供する新しいハイブリッドIEMを完成させた」という。

PATHFINDER

「The Hybrid IEM Redefined」をスローガンに開発され、ハイブリッド型IEMとしては世界初という、デュアルチャンバー・ドライバー・テクノロジーを投入。「ハイブリッド型IEMを再定義する」としている。

ユニット構成は、低～中低域向けに、Campfire Audioの最新技術となる「Radial Venting Technology」を初採用した、10mm径ハイブリッド振動板のデュアル・カスタム・ダイナミックドライバーを搭載。

中域向けには、Knowlesのデュアルダイアフラム・ミッドフォーカス・BAドライバーを搭載。高域には、Campfire Audioの特許技術である「T.A.E.C. Technology」を採用し、高音域再生に特化したカスタム・デュアルBAドライバーを搭載。これらにより、「PATHFINDERの名にふさわしい革新的なサウンドを実現した」という。

ケーブルは、フラットデザインの銀メッキOFCリッツケーブルが付属。接続先に合わせて、3.5mmアンバランス、2.5mmバランス、4.4mmバランスプラグの合計3本が付属する。イヤフォンとケーブルの接続部には、ベリリウム/銅を使った堅牢なカスタムMMCXコネクターを採用。

筐体には、不要な共振を抑える精密切削加工のアルミニウムシェルとステンレスパーツを使っている。

音を聴いてみる

短時間だが、試聴したので印象をお伝えしたい。DAPはA&ultima SP2000T、4.4mmのバランス接続で試した。

「イーグルス/ホテルカリフォルニア」を再生し、まず驚くのは音の解像度だ。中高域にBAを使っているだけあり、非常にシャープで高解像度なサウンドなのだが、それだけでなく、1つ1つの音に力があり、ズバッと斬り込んでくるような鋭さ、パワフルさがある。

これはおそらく、中域向けに搭載しているKnowlesのデュアルダイアフラムBAと、高域用に特化したカスタム・デュアルBAの組み合わせによるもので、高域の高解像度な描写に、中域が負けておらず、中域から高域まで目が覚めるようなシャープさがうまく繋がっている。

同時に、シャープな中高域の背後にある低域のクオリティにも驚かされる。こちらもタイトかつシャープで、中高域の情報量の多さにまったく負けていない。ベースラインがクッキリと聴き取れ、その深い響きが空間に伝わっていく様子も聴き取れる。

そして、タイトなだけではない。ダイナミック型らしいドッシリと沈む低域は迫力があり、中高域のシャープな描写を、下からガッシリと支える安定感がある。BAとダイナミック、それぞれの良さを引き出し、非常にうまく融合させている。「ハイブリッド型IEMを再定義する」という開発テーマに「なるほど」とうなずくサウンドだ。