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ブルーレイの技術使ったプラネタリウム原板。星数は世界最多12億超

ソニー・ミュージックソリューションズ(SMS)と大平技研は2日、ブルーレイディスク用の原盤製造装置を使った超精密恒星原板「GIGAMASK」を共同開発し、国内で初めて「はまぎん こども宇宙科学館」(神奈川県横浜市)に導入したと発表した。導入した原板は、投影恒星数で約12億個以上を実現しており、世界最多という。プラネタリウムの一般公開は12月1日から。

GIGAMASKは2015年、超精密パターニング技術を持つソニーDADCジャパン(現SMS)と、プラネタリウム・恒星データ処理技術を持つ大平技研が共同で開発した超精密恒星原板で、10億個以上の星の投影が行なえるのが特徴。

投影写真

原板製造には、ソニー・ミュージックが持つ大容量高密度光ディスクマスタリング技術を活用。ブルーレイディスク用の原盤製造装置(PTM)を使うことで、世界最小となる直径180nm(10万分の18mm)の極微穴加工を実現し、1等星から20等星までの微光星の再現を可能にした。

原盤製造装置(PTM)を使うことで、極微穴の加工を実現した

GIGAMASKが日本に設置されるのは、はまぎん こども宇宙科学館が初めて。欧州宇宙機関の宇宙望遠鏡「Gaia」の最新観測データを用いることで、全天に映し出す星数が世界最多の12億個超を実現したという。また、同館に導入された投影機「MEGASTAR-IIA」には、ジンバルロックフリーで世界初を謳う揺り籠式4軸制御技術を採用。よりスムーズに星を動かせる、としている。

同館プラネタリウムのリニューアルオープンは、2022年12月1日から。プラネタリウム入場料は、大人600円、小中学生300円、4才以上300円(入館料別)。場所は神奈川県横浜市磯子区洋光台5-2-1。

投影機「MEGASTAR-IIA」
はまぎん こども宇宙科学館