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Vienna Acoustics、上位機と同じユニットの2ウェイブックシェルフ

「Haydn SE signature」(Piano Black)

ナスペックは、Vienna Acousticsのブックシェルフスピーカー「Haydn SE signature」を11月15日に発売する。仕上げはCherry、Rosewood、Piano Black、Piano White(受注オーダー)の4色で、価格はいずれもペアで484,000円。

オーストリアの作曲家フランツ・ヨーゼフ・ハイドンのイメージを、畏敬の念と共に具現化したブックシェルフ型「Hayden」を9年ぶりにリニューアルしたバスレフ型2ウェイスピーカー。上位機種のBeethoven Referenceと同じ、オリジナル・シルクドーム・ツイーターと独自のX3Pウーファーを新採用し、「コンパクトなルックスからは想像できないほどの豊かな音楽再生能力」を備えた。

バスレフポートもリア側に変更され、パワフルかつハイスピードな低音にも磨きをかけたとのこと。

「Haydn SE signature」(Piano White)

ユニットは、ツイーターが28mm径ハンドコーテッド・シルクドーム、ウーファーが152mm径X3Pスパイダーコーン。再生周波数帯域は40Hz~20kHz、能率は88.5dB(2.83V@1M)、インピーダンスは4Ω、推奨アンプ出力は50~180W。

X3Pスパイダーコーンウーファーは、Vienna Acousticsが独自にデザイン・生産しているオリジナルドライバー。高剛性・超軽量に仕上げられた3種類のポリプロピレンを合成した高機能樹脂「X3P」をコーン部分に使用し、極めて高い制動性を実現した。凹状に湾曲したラバーエッジは、エネルギーを的確にドライバーへと伝達する。

「Haydn SE signature」(Cherry)

ベースドライバーはX3Pをクモの巣状のリブで補強することで、さらなる高剛性を獲得し、「パワーとスピード、さらに繊細さをも兼ね備えた低音を実現している」とのこと。この独創的な方法で構成されていることから「スパイダーコーン・ウーファー」と名付けられている。

ツイーターは、上位機種「Beethoven Concert Grand Reference」と同様、専用チームによって手作りされる独自のもの。「わずかなニュアンスも伸びやかに、極めてナチュラルに再現する」という。

不要なノイズや歪みを誘発するクロスオーバー・パーツの共振を考慮し、最適なシグナルパスを配した専用リニアクロスオーバーレイアウトを採用。よりダイレクトで効率的な信号伝達を可能にしながら、ディテールやピュアネスの向上に寄与するとのこと。回路自体もシンプルにすることで、シングルワイヤで最高のパフォーマンスを実現した。

「Haydn SE signature」(Rosewood)

キャビネットは、正確な音像定位を得るためにコンピュータ・モデリングを用いて緻密に設計し、可能な限りスリムにデザイン。剛性を確保するためにファイバーボードをベニヤボードで何層も包むように重ねる手間のかかる手法を採用。サランネットはマグネットタイプを新採用した。

外形寸法は174×265×361mm(幅×奥行き×高さ)、重さは1台8.2kg。

ちなみに、このHaydenに限らず、Vienna Acousticsのスピーカーは、そのネーミングからクラシック音楽のみに特化したスピーカーと誤解されることがあるという。しかし、Vienna Acousticsの主宰者であるPeter氏はクラシックと共に大のロック好きを公言しているといい、「クラシック以外がお好きな方もVienna Acousticsのスピーカーをお試しください。案外はまる人は多いに違いありません」とのこと。