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Vienna Acoustics、フラットスパイダーコーン採用ハイエンド「LISZT Reference」

LISZT Reference

ナスペックは、Vienna Acoustics(ウィーン・アコースティクス)のスピーカー「LISZT Reference」を2月1日に発売する。フラットスパイダーコーンを備えたハイエンドモデルで、価格は143万円(1本)。仕上げはCherry、Piano White、Rosewood、Piano Blackを用意する。

天才ピアニストであり、作曲家や指導者としても大きな功績を残したフランツ・リストの名を冠したモデル。前期種「Liszt」を完全に再設計し、フラットスパイダーコーンを備えた。構成は3ウェイ・5スピーカーのバスレフ型。

フラッグシップ「THE MUSIC」で初めて導入されたフラットスパイダーコーンの同軸ユニットが進化。ScanSpeakと共同開発した、19mm径のリング・ラジエーター/フェイズプラグを搭載したツイーターと、剛性と内部損失を突き詰めたオリジナル素材「X4P」を採用した152mmのミッドレンジ・ユニットを組み合わせている。

「2つのユニットの優れたコンビネーションにより、息を呑むような解像度を持ちながら、Vienna Acousticsが誇る美しく豊かで心温まる自然な音色にさらに磨きをかけた」という。

フラットスパイダーコーンの同軸ユニット

ウーファーユニットは、Beethoven Referenceシリーズで導入された178mmのフラット・スパイダーコーンを使用。高いリニアリティとハイ・スピードな特性に磨きをかけた。平面精度が高いため、同心円・同軸上において位相とタイミングのずれを防ぎ、歪みのない緻密な音と素速いレスポンスを実現するという。

半透明のコーン部分は新素材X4Pで作られたオリジナル振動板で、高剛性・超軽量・高制動性を備える。フラット型のユニットは強度的に弱いが、放射線上に伸びる補強リブと独自混合素材により、強度も高めた。磁気回路にはフェライトマグネットを採用。

ScanSpeakと共同のツイーター部分には、リング・ラジエーターと中心軸にフェイズプラグを搭載。フェイズプラグにより高域の特性・指向性を改善し、ドーム中心部で発生する歪みやロスを低減した。

フェイズプラグによるノン・ドーム型の振動板は、ドーム型と違いピストニック動作の遷移領域が存在しないため、ピストニックモードから非ピストニックモードへの移行がなく、ドーム型に比べフラットかつ過渡特性にも優れるという。

ベースキャビネットには、新採用の特許取得済みの7インチ・フラットスパイダーコーンウーファー×3を搭載。X4Pとファブリックという異なる素材で構成され、コンポジットコーンと名付けられている。

コーン内周に設けたブレースによって強度を高め、ブレースの中央50mmはファブリック逆ドームと連結。コーン背面の補強(スパイダー)は、インパルスエネルギーを表面全体へ均等に割り当てられるように構成されている。

最上部のウーファーは、下部2本のウーファーとキャビネット内で分離され、それぞれ独自のチャンバーとバスレフポートを設けている。セパレート構造にする事で、相互の干渉を防ぎ、「スピード感と流動性を備えた驚異的な低音の伸びを実現しながらネットワーク回路をシンプルにできた」という。

上部のエンクロージャーと下部のエンクロージャーは、高品位アルミニウム製の回転機構により完全にセパレート。左右に調整も可能で、低域を設置する部屋の特性に合わせた後、ミッドレンジ/ツイーターをスイートスポットに向けて調整も可能。

スピーカーターミナルは、シングルワイヤリングを採用。信号経路をシンプルにすることで、クロスオーバーにネガティブな影響を及ぼさないようにしている。

ハイグレードパーツを徹底的に選別したというネットワーク部分

スパイクフットを含むキャビネットサイズは、295×435×1,210mm(幅×奥行き×高さ)。重量は1台49kg。