Shiftall、メタバース空間の温度を感じられるエアコンデバイス

「Pebble Feel」

Shiftallは、人体を温めたり、冷やしたりできるパーソナル・エアコン「Pebble Feel」を発売する。価格は19,900円。VRChatのワールドに設置した専用のタグを通じて、暖炉の近くに行くと温かい、水に浸かると冷たい、といった感覚を味わえる。発売に先駆け、予約受付を開始した。

Pebble Feelを装着し、Shiftallが提供している温度情報伝達アプリケーション(SteamVRで動作)をPC上で動作させ、Pebble Feel用温度タグが実装されたVRChatのワールドを訪れることで、ワールド内のさまざまな場所から暖かさや冷たさを感じられる。

温度の伝達には、特定のマーカーパターンをVRヘッドセット内からほぼ見えない場所に描画する特殊なシェーダーを使用。ワールド内の特定座標に移動すると、予め当該座標に指定されたマーカーパターンが描画され、パソコンからPebble Feelに対し、Bluetooth経由で温度情報が伝達される仕組みとのこと。

VRヘッドセットを使用しないデスクトップ環境の人からはマーカーパターンが見えてしまうが、ワールドにPebble Feel用のマーカーのオン・オフを切り替えるローカル・スイッチを設けることで、Pebble Feelを使わない人に影響を与えることなく温度情報を組み込めるという。

専用に開発した、高効率ペルチェ素子を採用。このペルチェ素子は冷→熱,、熱→冷の切り替え速度に優れ、メタバース内で温度タグが設定されている空間Aから空間Bへと移動したとき、わずか数秒で体感温度が変わり、VR体験を損なわないという。

高効率ペルチェ素子

対応ワールド数は発売時点では多くないが、今後拡大を予定しているとのこと。またVRChat以外のメタバース・プラットフォームへの対応も拡充していくという。

同梱の専用ネックバンドを首に引っかけるだけで簡単に装着可能。また、メタバース空間に対応するだけでなく、スマホと接続して、暑い夏や寒い冬を快適に乗り切るためのエアコンデバイスとしても使える。

バッテリー非搭載で、使用には5V 2A以上の給電が可能なUSBポートを持つ電源装置などが必要となる。10,000mAhのモバイルバッテリーを使用する場合、冷却モード「中」で約14.1時間、加熱モード「中」で約21.1時間使用できる。

Bluetooth 5.0準拠で、対応OSはWindows 10以降(SteamVR)、iOS 14/iPadOS 14以降、Android 10以降。

また、VRChatのワールド製作者向けにPebble Feelを無償で一カ月レンタルできるお試しキャンペーンを実施する。キャンペーンへはフォームから応募できる。

接触面温度は最低9度、最大42度(室温25度の環境の場合)。重量は約62g。専用ネックバンド、給電ケーブルなどが付属する。