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フォステクス、音響の基礎に徹したフルレンジユニット。シリーズ第3弾

「FE208SS-HP」

フォスター電機(フォステクスカンパニー)は、独自開発の振動板を採用した20cmフルレンジスピーカーユニット「FE208SS-HP」を、3月下旬より数量限定にて発売する。価格は55,000円。

好評だった数量限定モデル「FE168SS-HP」(16cmフルレンジ)、「FE108SS-HP」(10cmフルレンジ)に続くシリーズ第3弾。音響の基礎に徹した開発理念と、独自技術を駆使して新たに開発されたという。大型フェライト二枚重ねの強力外磁型磁気回路と、独自開発のセルロース・ナノファイバ・コーティングHP(Hyperbolic Paraboloid)形状振動板を特徴とする。

大型フェライト二枚重ねの強力外磁型磁気回路は、ポール部に銅キャップを装着して電流歪みを低減し、T型のポール形状を採用して磁束密度分布の均一化を図ることで、力強い音楽再生と低域の質感向上、中高音域の音質向上を実現。大型フェライト磁気回路を支え、不要共振を排除するため、高剛性アルミダイキャストフレームを採用した。

セルロース・ナノファイバ・コーティングは、ヤング率、比曲げ剛性、音速を向上しながら内部損失の低下を抑制する特徴を持つ。この処理を施したHP形状の振動板は、本モデルのために彫りを深くした新HP形状で、軽量でありながら剛性の確保と共振の分散を実現。反応が早く切れのいい低域、充実した中低域、明るく張りのある素直な中域、自然な響きの中高域、十分に伸びた高域になるという。

ダンパーとエッジには、UDRT(Up-Down Roll Tangential)形状を採用。多様な面で構成されていることから、全体の形状剛性が向上し、共振の高い周波数に移動し分散するため、特定の大きなピークの発生を抑制でき、スムーズな特性が得られるとする。

振動板の上にハトメを打たないハトメレス構造。ボイスコイルからティンセルワイヤーを引き出すダイレクトリードを採用し、振動系質量の軽減と振動の平準化を実現。ダイレクトリードの引き出し位置は、質量分布の対称性を考慮した180度位置からの回転方向引き出し。

入力端子はファストン205タイプの低損失金メッキ。インピーダンスは8Ωで、再生周波数帯域はf0~23kHz。出力音圧レベルは94.5dB(1m/1W)、バッフル開口寸法は186mm径。