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アップル、“M2 Ultra”搭載の新Mac Studio、Mac Pro

新Mac Studio、Mac Pro

アップルは6日、新しいMac StudioとMac Proを発表。Mac Studioは「M2 Max」を搭載したモデルと、新しいSoC「M2 Ultra」を搭載したモデルを用意。Mac ProはM2 Ultraを搭載し、7つのPCle拡張スロットを搭載する。Apple Storeで予約受付を開始し、6月13日から発売開始。Mac Studioは298,800円から、Mac Proはタワー型とラックマウントの2種類の筐体が選べ、タワー型筐体は1,048,800円から、ラック型筐体は1,098,800円から。

M2 Ultra

M2 Ultra

M2 Ultraは、第2世代の5ナノメートルプロセスで作られたSoCで、UltraFusionテクノロジーで2つのM2 Maxチップのダイを接続、2倍のパフォーマンスを実現したという。

M1 Ultraよりも200億個多い1,340億個のトランジスタで構成され、ユニファイドメモリアーキテクチャは、M1 Ultraと比べて50%多い、192GB。メモリの帯域幅は800GB/sで、M2 Maxの2倍となる。

M1 Ultraと比べて20%高速化したよりパワフルなCPUと、最大30%高速化したより大きなGPU、そして最大40%高速化したNeural Engineを搭載する。M2 Maxの2倍の性能を備えたメディアエンジンで、ProResの処理が驚くほど高速化したという。

Mac Studio

Mac Studio

Mac Studioはコンパクトな筐体に、高いパフォーマンスを搭載しているのが特徴。新モデルはM2 MaxとM2 Ultraを搭載し、前世代と比べてパフォーマンスが大幅に向上。

M2 Max搭載のMac Studioは、前世代のMac Studioよりも最大50%高速で、12コアのCPU、最大38コアのGPU、400GB/sのメモリ帯域幅を持つ最大96GBのユニファイドメモリを備える。

M2 Ultra搭載のMac StudioはM2 Maxの2倍のパフォーマンスと能力を持ち、M1 Ultra搭載の前世代のMac Studioよりも最大3倍高速になる。24コアのCPU、最大76コアのGPU、800GB/sのユニファイドメモリ帯域幅を持つ最大192GBのメモリを搭載し、「ワークステーションクラスのパフォーマンスを発揮する」とのこと。

より高い帯域幅のHDMIを搭載し、最大8K解像度と240Hzのフレームレートに対応。M2 Ultraを搭載したMac Studioは、最大6台のPro Display XDRに対応して1億以上のピクセルを表示でき、「プロのワークフロー向けに広大な画面領域をもたらす」という。

Wi-Fi 6Eにより、ダウンロード速度が前世代よりも最大2倍高速になるほか、Bluetooth 5.3にも対応。背面には、4つのThunderbolt 4ポート、1つの10Gb Ethernetポート、強化されたHDMIポート、2つのUSB-Aポートを搭載。前面には2つのUSB-Cポートと1つのSDカードスロットを備えている。

Mac Pro

Mac Pro

Mac Proは、M2 Ultraの高いパフォーマンスに加え、PCIe拡張スロットを充実させているのが特徴。

Appleシリコンを搭載したMac Proとなり、IntelベースのMac Proは、標準は8コアのCPUで、さらにコア数を増やした構成も可能だったが、Mac ProはすべてAppleの最もパワフルな24コアのCPUと最大76コアのGPUを搭載し、メモリとSSDストレージの容量は標準の構成で2倍になる。

また、新しいMac Proは、800GB/sのユニファイドメモリ帯域幅を持つ最大192GBという大容量のメモリで構成が可能。このメモリ容量は、「最も先進的なワークステーション向けグラフィックカードをはるかに上回る」という。

さらに、M2 Ultraチップ上に組み込まれたメディアエンジンは、Afterburnerカード7枚分のパフォーマンスを発揮。22本の8K ProResビデオストリームを再生できる。

【お詫びと訂正】記事初出時、“すべてのMac Proが、7枚のAfterburnerカードを搭載可能”と記載しておりましたが、“メディアエンジンは、Afterburnerカード7枚分のパフォーマンスを発揮”の誤りでした。お詫びして訂正します。(6月6日22時)

7つのPCle拡張スロットを備え、そのうち6つは以前よりも2倍高速なgen 4に対応する空き拡張スロット。ユーザーはカードの追加でMac Proをカスタマイズでき、オーディオ用カードや、プロ向けのカメラやモニターへの接続のためにシリアルデジタルインターフェイス(SDI)入出力カードなどを増設可能。

8つの内蔵Thunderbolt 4ポートを備え、背面に6つ、上部に2つのポートを用意。最大6台のPro Display XDRに対応するほか、Wi-Fi 6EとBluetooth 5.3に対応する。3つのUSB-Aポート、最大8Kの解像度と最大240Hzのフレームレートに対応する2つのより高い帯域幅のHDMIポート、2つの10Gb Ethernetポート、ハイインピーダンスヘッドフォンを使用できるヘッドフォンジャックも備える。

OSは、macOS Ventura。秋に登場するmacOS Sonomaにも対応する。