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SHANLINGからデスクトップオーディオ。小型CDプレーヤーからスピーカーまで

MUSINは、SHANLINGの新製品としてコンパクトな据え置きオーディオ製品3モデルを6月23日に発売する。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格はオールインワンミュージックセンター「EA5 Plus」が15万円前後、パッシブのブックシェルフスピーカー「JET1」が80,000円前後、トップローディングCDプレーヤー「EC3」が88,000円前後。

EA5 Plusは音楽プレーヤーでありつつ、スピーカー駆動用のアンプも搭載し、スピーカーのJET1と組み合わせてデスクトップオーディオを構築できる。CDプレーヤーのEC3は、RCA出力が可変で、EC3からボリュームコントロールができるため、EC3とアクティブスピーカーを組み合わせて、デスクトップオーディオとして使えるのが特徴。

トップローディングCDプレーヤー「EC3」

オールインワンミュージックセンター「EA5 Plus」

オールインワンミュージックセンター「EA5 Plus」

外形寸法は238×188×55mmとデスクトップに設置できるサイズで、4.7インチの液晶ディスプレイも搭載したオールインワンミュージックセンター。カスタマイズされたAndroidをOSとして搭載し、ストリーミング音楽配信サービスを再生したり、PCと接続してUSB DACとして動作したり、ヘッドフォン出力も装備。スピーカー駆動用のアンプも搭載し、後述するJET1と組み合わせて、コンパクトなオーディオシステムを構築できる。

JET1と組み合わせたところ

ガラスとアルミニウムを組み合わせたブラックボディに、高級感のある金メッキボリュームホイールを採用、「シックでエレガントに仕上げた」という。ディスプレイは天面に備え、DAPのようにタッチ操作が可能。

上から見たところ

DACチップは旭化成エレクトロニクスの「AK4493EQ」を採用。「高品質な電源と、33年の設計・開発により得たSHANLINGの技術力を組み合わせることで、美しく繊細で暖かみのあるサウンドを実現した」という。対応データは768kHz/32bitまでのPCMと、DSD 512まで。

スピーカー駆動用のアンプは、デンマークICEpower製のアンプモジュール「100AS2」を採用。100W×2(4Ω)の駆動力を持ち、幅広いスピーカーに対応できる設計を実現。滑らかでナチュラルなサウンドを追及したという。

ヘッドフォンアンプは、SHANLING製品の中でも、サウンドに定評があるという「OP+BUFオーディオ・アーキテクチャ」をベースに、各チャンネルに「TPA6120A2」を採用した新たなアンプ回路を搭載。570mW(32Ω)と十分な出力に加え、低歪みでサウンドバランスに優れたアンプ回路になったという。さらに、CPAFローパスフィルタリング技術を採用することで、低ノイズと優れたダイナミックレンジを実現した。

自社開発のFPGA技術と、低位相雑音でSHANLINGのポータブルプレーヤーにも採用例のあるKDS(大真空)製フェムト・クロック水晶発振器も搭載、厳選したパーツとして0.01%の精度と優れた安定性を持つ高精度薄膜抵抗器や、パナソニック製タンタルポリマーコンデンサなども使っている。

Bluetoothの送受信が可能で、ワイヤレスヘッドフォンに音楽を送信できるほか、Bluetoothレシーバーとしてスマートフォン・タブレットなどの音楽を再生することも可能。送信時はLDAC/aptX HD/aptX/SBC、受信時はLDAC/SBCをサポートする。

専用アプリ「EddictPlayer」を使い、EA5Plus画面をスマートフォンでミラーリングし、全ての機能をリモートコントロール可能。従来のリモートコントロール機能「SyncLink」による、一部機能の遠隔操作もできる。

2.4/5GデュアルバンドWi-Fiもサポート。ストリーミングアプリとは別に、ローカルネットワークでネットワークプレーヤーとして使うことも可能。Airplay、DLNAにも対応。MQA 8x再生もサポートする。

前述の通り、OSはAndroidベースだが、AGLO(Android Global Lossless Output)テクノロジーにより、Androidのシステム制限であるサンプリングレートコンバーター制限を回避。どんなアプリで音声を出力した際も、最高の品質で楽しめるという。

入力端子はUSB(USB-DAC用)、USB(外部ストレージ用)、光デジタル、同軸デジタル、アナログRCAを各1系統搭載。アナログRCA出力端子も備える。LAN端子も装備。電源ケーブルは着脱可能。スピーカーターミナルはバナナプラグ、Yラグに対応する。

ブックシェルフスピーカー「JET1」

ブックシェルフスピーカー「JET1」

外形寸法は241×203×156mm、重量は片側で3.75kgのパッシブスピーカー。インピーダンスは4Ωで、推奨アンプ出力は25~50W。

SHANLINGは「33年の期間に渡り、ハイエンドオーディオ機器の設計・製造を行なっており、様々なスピーカーの設計・製造に携わってきた」という。そこで培った技術を投入したのがJET1となる。

ツイーターには、AMT(Air Motion Transformer)を採用。強磁場設計とフィルムを蛇腹状に折りたたんだ振動板を組み合わせたもので、歪みが少なく、精巧な空間表現と緻密で繊細なサウンドを実現できるという。

滑らかさと緻密さのバランスを追及し、ミッドバスウーファーには4.5インチユニットを採用。「パワフルで豊かな低⾳と中音を表現し、タイトでバランスに優れた、サウンドを実現した」という。

温度変化によるサウンドへの影響を排除するため、エンクロージャーには、密度管理を徹底した高密度MDF材を採用。堅牢な構造で共振を抑え、ナチュラルなサウンドを実現したとする。

バスレフ型で、ポートは背面に搭載。スパイクが付属し、スピーカー接地面への振動伝達を抑制・制御する。スパイクは着脱式。

内部配線には厳選した14AWGハイブリッドカッパーケーブルを採用。スピーカーターミナルにもハイクオリティなパーツを使っているという。

トップローディングCDプレーヤー「EC3」

トップローディングCDプレーヤー「EC3」

外形寸法255×188×68mmとコンパクトなCDプレーヤー。重量は2.4kg。「おおよそA4用紙1枚分」というサイズで、「デスクトップの限られたスペースや、寝室のコンパクトオーディオシステムなど、あらゆるシーンで運用できる」という。ドライブはトップローディングで、その魅力を存分に引き出すため、クリアカバーを採用。回転するディスクが見える。

RCAのアナログ出力と、同軸デジタル出力、光デジタル出力を各1系統装備。RCA出力は可変であり、CDプレーヤーからボリュームコントロールできるため、EC3とアクティブスピーカーを接続して、デスクトップオーディオ環境を構築することも可能。前面に3.5mmのヘッドフォン出力も備えている。

CDドライブシステムは、Philips製「CD80」と、三洋電機製「HD850」レーザーヘッドを組み合わせて設計。「SHANLINGが30年以上に渡って、製造に携わってきた据え置きCDプレーヤーの性能に匹敵する、高い安定性でエラーフリーなCDの読み取りを実現した」という。

DACは、多くの製品へ採用し、サウンドチューニングにも定評あるESSの「ES9219C」を採用。「SHANLINGオーディオ部門の伝統である、暖かみがあり、ダイナミックで美しいサウンドを実現するために、専任のエンジニアにより入念なチューニングを施した」とのこと。

前面にUSB-A端子も備え、USBストレージ内の音楽ファイルも再生可能。384kHz/32bitまでのPCMと、DSD 256までをサポートする。専用アプリ「EddictPlayer」にてSyncLink機能で接続することで、楽曲の選択などがスムーズに行なえる。

アンプ回路は高電圧・ノイズレスで高精度なオペアンプで知られる、LinearinTechnology製「LTA8092」を中心に、温度変化への耐性と長期信頼性に優れたパナソニック製タンタルポリマーコンデンサなど、Hi-Fiグレードコンデンサを搭載した。

デュアルコア「IngenicX2000」プロセッサーを採用し、前面に備えた液晶ディスプレイに、再生情報、各種設定、アルバムのアートワークの表示が可能。EC3専用に最適化する事で、スムーズな起動と高いパフォーマンスを実現したという。

Bluetoothレシーバー機能も備えており、スマートフォンやタブレットをペアリングし、それらの音楽を再生可能。対応コーデックはLDAC/AAC/SBC。

専用アプリ「EddictPlayer」を使い、EC3のCDの再生/停止/楽曲操作やボリュームコントロール、USBドライブの再生へ切り替えからドライブ内の楽曲選択までできる。