ニュース

アップル「iOS 17」提供開始。AirPods Proに「適応型オーディオ」

アップルは9月19日、iPhone向けの最新OS「iOS 17」の無料提供を開始した。AirPodsで「適応型オーディオ」が利用可能になるほか、新機能の「スタンバイ」や「連絡先ポスター」なども登場し、「iPhoneがさらにパーソナルで、直感的になる」としている。対応デバイスはiPhone XS/XR以降とiPhone SE(第2世代)以降。

AirPods Pro(第2世代)に「適応型オーディオ」が登場
「会話感知」なども利用できる

オーディオ関連の新機能では、AirPods Pro(第2世代)に適応型オーディオが登場する。外部音取り込み機能とアクティブノイズキャンセリング機能を、周囲の状況に応じて組み合わせるモードで、パーソナライズされた音量機能では、機械学習を活用し、ユーザーの好みや周囲の環境に応じて、メディア体験に細かな調整を加えるという。また装着者が近くの人と話し始めると、会話感知機能が自動的にメディアの音量を下げ、背景ノイズを除去して、相手の声を聞き取りやすくする。

設定アプリで、ステム長押し時のモード切替先を設定できる

適応型オーディオは、従来のノイズコントロールモードである「ノイズキャンセリング/外部音取り込み/オフ」に加わる4つ目のモードとなっており、設定アプリからモードの切り替えや、イヤフォンのステムを長押しした際、どのモードに切り替えるかを設定できる。

また第1世代を含むAirPods Proと、AirPods(第3世代)、ワイヤレスヘッドフォン「AirPods Max」では、通話時の消音と消音解除機能が追加される。AirPodsのステム部分、AirPods MaxではDigital Crownを押すだけで、素早く消音/消音解除ができる。そのほか、自動切り替え機能もアップデートされ、AirPodsに接続するアップル製デバイスの切り替えが、一段と簡単でスピーディになり、安定性も向上するとのこと。

そのほかApple Musicでは、SharePlayが車の中で使えるようになり、車内にいる全員が、Apple Musicに登録していなくても、車内にいる全員が自分のデバイスで音楽をコントロールできるようになる。年内にはプレイリストの共同作成も登場する。

iPhoneを横向きで充電しているときに使える「スタンバイ」

新機能の「スタンバイ」は、iPhoneを横向きで充電しているときに利用できるもので、時計やカレンダー、思い出の写真、ウィジェットのスマートスタックなどを表示できる。フルスクリーンのライブアクティビティ、Siriの応答、着信、より大きな通知を表示することも可能。

暗い場所では時計や写真、ウィジェットを赤いトーンで表示。またMagSafe充電器を使っている場合、スタンバイはそのMagSafe充電器でのユーザーの好みを記憶する。

「連絡先ポスター」

「連絡先ポスター」は、お気に入りの写真やミー文字、好きなフォント、カラーなどを使って自分だけの連絡先カードを作成できるもの。他社製の通話アプリも含め、ユーザーが登録されている連絡先に電話をかけた時の自分の見た目をカスタマイズできる。

そのほかiOS 17では、デバイス上の機械学習を活用して、個々の猫や犬が写真アプリの「ピープル」アルバムで識別されるようになるほか、FaceTimeでビデオ、またはオーディオによるメッセージを残す機能などが利用可能。年内には日記アプリ「ジャーナル」も登場する。

iPadやApple Watch、Apple TVにも新OS

同日からはiPad向けの「iPadOS 17」、Apple Watch向けの「watchOS 10」、Apple TV 4K/Apple TV HD向けの「tvOS 17」の無料提供もスタートしている。

iPadOS 17ではロック画面のカスタマイズが可能に

iPadOS 17では、ロック画面のカスタマイズが可能になるほか、ウインドウ位置の柔軟性が高まったステージマネージャ、インタラクティブになったウィジェット、ヘルスケアアプリなどが利用できる。

watchOS 10ではスヌーピーとウッドストックが登場する「スヌーピー」文字盤が利用可能になる

watchOS 10では、「スヌーピー」「パレット」「ソーラーアナログ」「Nikeグローブ」、Apple Watch Ultra向けの「モジュラーUltra」と計5つの新しい文字盤が登場。新しいスマートスタックやサイクリングワークアウトなども利用できる。

tvOS 17では、Apple TV 4KでFaceTimeが利用可能になる。Apple TV 4Kから直接通話を開始したり、iPhoneやiPadで始めた通話をApple TV 4Kに引き継ぐことも可能。連携カメラにも対応しており、iPhoneやiPadをワイヤレスカメラ/マイクとして使うこともできる。

また、HomePod(第2世代)とペアリングしたApple TV 4Kでは「対話を強調」が利用可能。対話を背景のノイズから分離してセンターチャンネルに持ってくることで、映画やテレビ番組で、エフェクト、アクション、音楽よりも、人が話した言葉をより明確に聴き取れるという。

そのほか、コントロールセンターの再設計、Siri Remoteを探す機能なども利用できる。

iPadOS 17とwatchOS 10の対応デバイスは、公式サイトまで。