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LG、フルHD/IPSパネルで価格を抑えたwebOS搭載「SMART Monitor」。実機を見てきた

フルHD/IPSパネル採用LG SMART Monitor2機種

LGエレクトロニクス・ジャパンは、webOSを搭載し、単体で各種動画配信サービスも楽しめるディスプレイ「LG SMART Monitor」シリーズの新モデルとして、フルHDのIPS液晶パネルを採用した31.5型「32SR50F-W」と27型「27SR50F-W」の2モデルを発表し、11月5日までMakuakeで先行販売している。プロジェクト終了を前に、メディア向け体験会が行なわれた。

LG SMART Monitorは、「地上波放送は見ないけれど、高画質なモニターで動画を視聴したい、PCモニターとしても使用したい」というニーズに応える新ジャンルの製品。LG独自のwebOSを搭載することで、PCに接続することなく、NetflixやYouTubeなどで動画を楽しめるほか、AirPlay 2/Miracastによるスマートフォン・タブレットの画面共有、Bluetooth経由の音楽再生、Webブラウズなどができる。もちろんPCとつないで外部ディスプレイとして使うことも可能。

27型「27SR50F-W」はアンチグレア、3辺フレームレス設計
31.5型「32SR50F-W」はハーフグレア、ホワイトフレーム設計

これまで展開されてきた2モデルは、どちらも31.5型の4K/VAパネルを採用したモデルだったが、「部屋に設置しやすい、薄型で手軽なサイズが欲しい」「4Kまでは必要ないからコストパフォーマンスを重視したい」「IPSパネルで、より美しい映像視聴と快適な作業を両立したい」という声を受けて、フルHD/IPSパネルを採用して、より手の届きやすい価格に抑えたモデルが投入された。

一般販売時の価格は明かされていないものの、Makuakeでは10月20日時点で31.5型「32SR50F-W」が18.45% OFFの34,900円(送料込)、27型「27SR50F-W」が16.67% OFFの31,500円から購入できる。ちなみに発売済みの4K/VAパネルモデルの価格は、通常スタンドタイプが64,620円、エルゴアームモデルが94,800円。

新モデルは画面サイズだけでなく、パネル表面処理にも違いがあり、27型はアンチグレア、31.5型は「より映像を楽しんでもらえるように」とハーフグレアを採用した。LGの担当者によれば「同じサイズのテレビを購入しようとすると、フルHDではなくHDモデルがほとんど。その点でもSMART MonitorのフルHD解像度は強み」だという。

付属のリモコン

使い勝手の面では、搭載するOSがwebOS 22からwebOS 23にアップグレード。TVerやWOWOWオンデマンドなど、国内の動画配信サービスにも幅広く対応する。ホームオフィス機能も拡充され、Windows 365やGoogleアカウントがあれば、ドキュメントファイルやプレゼンテーション資料などの閲覧をSMART Monitor単体で行なえる。引き続き、専用リモコンが付属するほか、別途用意すればwebOS 23対応マジックリモコンを使うこともできる。

なお、初代モデルでは通常スタンドタイプに加え、エルゴアームをセットにしたモデルが用意されていたが、今回のフルHD/IPSパネル採用モデルは通常スタンドタイプのみ。

ただ本体背面に100×100mmのVESAマウントを備えているため、サードパーティ製のアームスタンドを組み合わせることができる。Makuakeでは、オプションとしてアーキサイト製モニターアームも用意されている。

HDMI入力を2系統備える

HDMI入力は2系統で、うち1系統は「LGとしても想定以上の反響を頂いたポイント」というARC/eARC対応のため、別途サウンドバーなどをつないで手軽に音質をアップグレードすることもできる。そのほか5W+5Wの内蔵ステレオスピーカーやリモコン付属といった特徴は、既存のSMART Monitorを踏襲

電源ケーブル、ACアダプターもホワイトで統一
正面のLGロゴも本体と統一感をもたせたデザインに

表示色は、2モデルとも約1,677万色で視野角は水平垂直178度、ピーク輝度は250cd/m2、応答速度は31.5型「32SR50F-W」が8ms、27型「27SR50F-W」が14ms。

実機をチェックしてみると、解像度は4KからフルHDになったものの、IPSパネルになったことでより鮮やかな映像を楽しめるように感じられた。また4Kディスプレイをあまりスペックの高くないノートPCと組み合わせると、そもそも4K出力できなかったり、4K出力できてもリフレッシュレートが最大30Hzまでしか選択できないといったこともある。その点フルHDになった今回のモデルでは、そういったスペックの高くないPCとも組み合わせやすくなった。

サイズバリエーションが増えたことで、従来の31.5型ではサイズ的に設置できなかった場所にも置けるようになり、寝室のセカンドテレビ的な使い方もできるだろう。

今後の展開としては、応答速度やリフレッシュレートを高めたゲーミングモデルの登場にも期待したい。LGの有機ELテレビにはゲームに特化した専用メニューもあるだけに、仕事用ディスプレイと映像配信を楽しめるだけでなく、ゲームも1台のディスプレイでこなせるようにしてほしいところだ。