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FIIO、AKMセパレートDACで据え置き機に迫る高音質ポタアン「Q15」

「Q15」

エミライは、FIIOブランドより、旭化成エレクトロニクス(AKM)のオーディオ向けDACチップのフラッグシップシステム「AKM4191+AK4499EX」の採用をはじめ、機能、性能をアップデートし、据え置き機のグレードに迫る音質を味わえるとするUSB DAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプ「Q15」を、1月26日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は71,500円前後。カラーはブラックとチタニウム。

「Q15」ブラック

デジタルフィルターとΔΣ変調を担当するAK4191EQと、アナログDACを担当するAK4499EXからなるセパレートDAC方式を採用したAKMの「AK4191EQ+AK4499EX」を搭載。抵抗素子の個体差を平準化する「DWA Routing Technology」を組み合わせることで、チップレベルでのS/N比を向上させたという。

USB DAC用とは別に、独立したUSB Type-C電源コネクターを搭載。本体をUSB PD対応の電源アダプターに接続すると、内蔵バッテリーを完全にバイパスして外部電源を供給できる「デスクトップモード」を新搭載した。

本体底面のスイッチでON/OFFでき、デスクトップモード時はバランス出力+ヘッドフォンモードで1,600mWの高出力が可能で、外出先でもデスクトップアンプのような迫力ある高音質を楽しめるとのこと。

また、スマートフォンなどと組み合わせた際、通話時の利便性を強化するという「フォーンモード」スイッチも搭載。フォーンモードにすると、Q15は内蔵バッテリーで駆動し、組み合わせたスマートフォンのバッテリーは消費しなくなる。

発売済みのヘッドフォンアンプ「Q7」と同レベルのデジタルコンポーネントを採用しており、USBインターフェースにはXMOS製の16コア「XU316」を採用。最大768kHz/32bitまでのPCM、DSD 512、MQAのフルデコードに対応する。QualcommのBluetooth SoC「QCC5125」も搭載し、Bluetoothも利用可能。コーデックはSBC、AAC、aptX、aptx LL、aptX Adaptive、aptx HD、LDACをサポートする。

そのほか、さまざまなシステムの安定かつ効率的な動作を実現するTI Cortex M4プロセッサ、多種多様な音源やサンプリングレートに正確かつ安定的に対応可能というデュアル・オーディオ水晶発振器/非同期 自己適応型デュアルモード管理も実装している。

オーディオ回路は、DAC-IV-LPF-ゲイン-ヘッドフォンアンプの5ステージで構成され、これらアンプの各ステージにおいて十分なダイナミックレンジを確保。優れた音質再現性を実現した。低電圧ローゲイン・モードと高電圧ハイゲイン・モードにより、IEMとフルサイズヘッドフォンにそれぞれ最適化できる。

さらに、15通りのデジタル・アナログ電源も搭載。デジタル部、アナログ部、ヘッドフォンアンプなどの電源システム、ヘッドフォンアンプなど21個の低ノイズのリニアレギュレーターが配置されており、これらにより電圧出力の正確な安定化を実現している。15個の低抵抗タンタル・コンデンサーも使用し、幅広い豊富な電源供給を行なっている。

本体底部
本体上部

入力はUSB2.0 Type-Cと同軸デジタル。同軸デジタル入力時は最大192kHz/24bitのPCMとDSD 64に対応し、ネットワーク再生可能なオーディオ機器やCDプレーヤーを同軸ケーブルで直接接続できる。出力は3.5mmアンバランスと、4.4mmバランス。

「Q15」チタニウム

視認性の高いフルカラーIPSディスプレイを搭載しており、現在のサンプリングレートや音量、ゲインなどの情報を確認可能。このディスプレイと直感的に操作できるボリュームノブにより簡単・快適な操作ができるという。

本体背面にはアンチグレアガラスを採用した。画像は「Q15」チタニウム

また背面パネルには、光の写り込み等を抑制し、視認性や操作性を高めるアンチグレアガラスを初めて採用した。マットな質感による使い心地と18:9という黄金比率のサイズにより「手持ちでも他のポータブル機器との組み合わせでも快適な使用感を実現した」とする。

7つのEQプリセットと3つのカスタマイズ可能なPEQプリセットも装備。PEQはBluetoothモードとUSB DACモードの両方で使用可能で、FIIO独自開発のPEQアルゴリズムとユーザーインターフェースにより、調整する周波数とゲインレベル、帯域幅を選択して、サウンドを思いどおりに微調整できる。

なお、カスタマイズ可能なPEQと同軸入力時のPEQは、今後のファームウェアアップグレードでサポートされる予定。

内蔵バッテリー容量は5,500mAhで、再生時間は約9時間(UACモード/バランス再生時)。外形寸法は約143.5×71.8×21.8mm、重さは305g。長さの異なるUSB Type-C to Type-Cケーブル2本や、USB Type-A to Type-Cケーブル、収納ポーチなどが付属する。

また発売同日には、スエードレザー素材を使った専用ケース「SK-Q15」も登場する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は2,640円前後。きめ細かな縫製で型崩れしにくく、細部までしっかりとフィットする一体成型デザインのケースとなっている。