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FIIO、音導管の差し替えで音が変わるイヤフォン「FD15」。約28600円

FD15 ブラック

エミライは、FIIOブランドのイヤフォン「FD15」を7月12日に発売する。カラーはブラックとシルバーの2色。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は28,600円前後。

「FD5」の後継となるダイナミックドライバー搭載のIEM型イヤフォン。大口径化した新開発の13.8mm径のダイナミックドライバーを搭載し、前モデルと比較して、振動板の有効振動面積が約40%増加。これにより振動板で駆動される空気量を増大させ、電気信号を空気振動に変換させる効率を向上。全体的な音の表現力の向上と豊かな音場の再現、中音域の高い明瞭度を実現した。

シルバー

高品質のサウンドを実現するために、新たにマグナリウム(マグネシウム・アルミニウム合金)を振動板に採用。軽量ながら剛性も兼ね備えており、洗練された中音域の再現性を特徴とした。ガスケットにはFD5でも採用されていた硬質なDLC(ダイヤモンドライクカーボン)を使用し、有効な振動領域を30%拡大させたことで、「より力強く、より原音に忠実なサウンド体験を提供する」という。

また、ダイナミックドライバーに搭載されたマグネットは、最大1.5テスラに達する強力な磁束密度を装備。ボイスコイルをより力強く、繊細に駆動することで、強靭な低音と優れた高域分解能を両立している。

ボイスコイルの直径は、FD5の6.2mm径から8.6mm径に拡大。この改良によりボイスコイルの巻線の長さが増し、駆動力も増加、高効率な電気音響変換能力を達成した。クリアで、自然で魅力的な中音域の質感表現を実現している。

交換可能な赤と黒の2組の音導管が付属。好みや音源の違いに応じたサウンドを選択できる。赤の音導管は低音域を強調し、ボーカルの質感を高めた特性、黒の音導管は高音域を強調し、より繊細で明瞭度の高い特性を持っている。

周波数帯域間で異なる時間遅延に対処するために開発された機構「アコースティック・プリズム・システム」をFD5から継承。

スピーカー分野においてツイーターを調整するために使用されている既存のテクノロジーを発展させたもので、ドライバー振動板の前端近くに円錐形状のディフューザーを設置することで、音導管内での音波の伝わり方を整えることが可能になり、高域の位相を整えて全体の拡散性を改善するなどの利点を持っている。

新たに「F.T.B.S」という低音域の音響を向上させる特許技術を採用。緻密な計算によりデザインされた筐体の繊細な形状を高精度な加工技術によって再現することで、深みのある低音を実現しながらも、繊細な表現を可能とした。

外観は、ステンレススチール製のフェースプレートが特徴。素材には、耐久性に優れ、医療用器具にも採用されるサージカルステンレス316Lを採用し、手作業の磨き加工とコーティング仕上げにより、高い質感と耐久性を実現した。また、FD15の円筒形のデザイン形状は、内部の不要な共振と音の内部反射を大幅に減らし、原音に忠実で緻密な音楽再生を可能にするという。

最適な装着感の実現のため、ダクトの角度を6.7度に設定。ダクトの長さも人間工学に基づいた設計だという。MMCXコネクタ部をカーブ状にカットすることで、耳の形状に合うように工夫。前面の形状も不要な隙間を排除しフィット感を高めるよう精緻にデザインした。

付属ケーブルは古河電工製の単結晶銅線(0.08mm径20本撚線)と銀メッキ単結晶銅線(0.05mm径10本撚線×10本)混合の480芯のケーブルを採用。3.5mm/4.4mmの交換式ヘッドフォンプラグに対応し、さまざまなソース機器で理想的な再生を実現できる。

周波数特性は10Hz〜40kHz。インピーダンスは32Ω@1kHz。感度は112dB/mW@1kHz。重量は片側約12g(ケーブル除く)。HS18イヤーピース(S/M/L)、フォームイヤーピース(M)、バランス重視型シリコン製イヤーピース(S/M/L)、ボーカル重視型シリコン製イヤーピース(S/M/L)、低音重視型シリコン製イヤーピース(S/M/L)、3.5mm/4.4mm交換式プラグ、MMCXアシストツール、イヤフォン収納ケースなどが付属する。