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ソニー、AI活用のAFも搭載した6年ぶりのハンディカムコーダー2機種。約50.6万円から

HXR-NX800とPXW-Z200

ソニーは、ハンディカムコーダー2機種を9月13日に発売する。ラインナップと価格は、XDCAM「PXW-Z200」が649,000円、NXCAM「HXR-NX800」が506,000円。

約6年ぶりのハンディカムコーダー製品で、「HXR-NX5R」からの買い換えや、ソニーの最新技術を搭載したハンディカムコーダーがほしいという要望を受けて開発したという製品。ともに有効1,400万画素の1型CMOSセンサー「Exmor RS」と、画像処理エンジン「BIONZ XR」を搭載。AIプロセッシングユニットによるオートフォーカス機能も搭載している。

2機種の違いは、端子と対応ファイル。PXW-Z200にのみ、SDI端子とTC端子を搭載。また、2025年6月以降のアップデートでMXFファイルにも対応する。それ以外のスペックは共通となる。

外観の違いは背面のSDI端子とTC端子の有無のみ。左がPXW-Z200

今回の2機種は既存製品の後継機ではない、新規製品の立ち位置となっており、NXCAMのブランドも刷新されている。

従来NXCAMはコンシューマー領域で流通していたAVCHDフォーマットに対応した業務用カメラのブランドとしていたが、時代の変化に伴い、今後はAVCHDに限らず、コンシューマー向けフォーマットを採用した業務用ハンディカムコーダーのラインナップとして展開していく。なお、今回の2機種はAVCHD非対応で、AVC/H.264、HEVC/H.265対応となっている。

特徴は、BIONZ XRとAIプロセッシングユニットによるオートフォーカス機能。人間の骨格を推定してフォーカスを合わせるため、後ろを向いたり、前を障害物が横切っても狙った人に追従できる。動画は最大4K120pで撮影できる。

従来の瞳AFよりも人に対するAFの信頼性が向上し、カメラに慣れていないADやディレクターが一人で撮影する場合でも、インタビュー対象の背後にある木にピントが合ってしまうといったようなことなく、人にピントを合わせて撮影できるとしている。人が複数人いる場合でも、画面をタップして簡単にAFの対象を選択できる。

そのほか、AFの乗り移り感度や、トランジション速度も細かく設定できる。

手ブレを強力に補正する手ブレ補正アクティブに対応。他の対応機同様に画角は狭まるが、歩き撮りでも安定した映像が撮影可能。

レンズはフルサイズ換算で24mm-280mm F2.8-F4.5で、ズーム比は20倍となっている。リング部のレスポンスも改善しており、簡単に滑らかなズームイン/ズームアウトが行なえる。可変ND(1/4〜1/128相当)も内蔵する。レンズのリング部と、本体のダイヤル部分は今後のアップデートで機能の割り振りが可能になる。

レンズのリング部や本体のダイヤル部はアップデートでカスタマイズ可能に
ハンドル部のボタン
右側持ち手部のボタン

外観は小型/軽量化に注力しており、モニター部は、ハンドルの側面に取り付け、横に開く形で装備。マイクホルダー部も取り外しが可能なほか、ファインダー部も下方向に可動するようになり、収納時は幅、奥行き、高さの全方面で小型化を実現した。

モニター部閉じた状態
開いた状態
マイクホルダー部
取り外し可能に
ファインダーは下方向に可動するように
NX5R(右)との比較
収納時の比較。左がHXR-NX800

USB-C、HDMI端子のほか、マイク用に3.5mmステレオミニ、XLR 3ピン×2系統を装備。ヘッドフォン出力として3.5mm ステレオミニ、リモコン用2.5mm 3極なども備える。マルチインターフェースシューはデジタルオーディオインターフェース対応。内蔵マイクも備える。

端子部
マイク入力はハンドル部に装備
内蔵マイク

Bluetooth、Wi-Fiにも対応する。RTMP/S、SRTによるダイレクトストリーミングも行なえる。上記の通り、SDI端子とTC端子はPXW-Z200のみ備える。

記録部はSDXCカードとCFexpress Type Aのマルチスロットを2つ装備。

外形寸法は約175.6×371.1×201.3mm(突起部含む)。アクセサリを含む重量はPXW-Z200が約2,400g、HXR-NX800が2,380g。ACアダプタ、電源コード、LCDフード、レンズフード、アイカップ、マイクホルダー、コールドシューキットが付属する。