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ソニー、“α”を冠したフルサイズ小型4Kカムコーダー「FX6」

4Kカムコーダー「ILME-FX6V」

ソニーは、デジタルシネマで培ったシネマ風のルックと、クリエイターの要望に応える操作性や信頼性を兼ね備えながら、価格を抑え、デジタルカメラ「α」名を冠した4Kカムコーダー「ILME-FX6V」を12月11日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は73万円前後。

レンズの「SEL24105G」が付属するレンズキットモデル「ILME-FX6KV」も、実売87万円前後で用意する。

ソニーは、フルサイズセンサーを搭載したCineAltaカメラ「VENICE」など、デジタルシネマ映像制作向けのカメラを手掛けているが、そこで培ったルックと、クリエーターの高い要望に応える信頼性と操作性を兼ね備えた商品群をシネマカメラ、プロフェショナルカムコーダーなどの形態を問わず「Cinema Line」と名付け、商品群として拡充する事を発表している。

前述のシネマ制作向けCineAlta「VENICE」、ドキュメンタリーやドラマ向けのXDCAM「FX9」、そしてドローンへの搭載なども含めた幅広い制作領域に向けた今回の新製品「FX6」がCinema Lineに属している。また、FX6は「プロカム領域とILC領域の融合を意味する新しいチャレンジ」として、「α」名を冠している。

非常にコンパクトに仕上げられており、ドローンへの搭載も可能
既存のαシリーズと比べたところ

機動力の高い、フルサイズ4Kカムコーダー

価格的な位置づけとしては「FS5」や「FS5II」の後継モデルとなる「FX6」だが、仕様は大幅に強化・変更されている。センサーは35mmのフルサイズとなり、Eマウントを採用。シネマ用のレンズだけでなく、デジタルカメラのα向けのEマウントレンズも使用できる。さらに、VENICEやXDCAM「FX9」などと比べ、小型であるため、手持ちによる自由な撮影や機動力の高さが特徴となる。ドローンに搭載する事も可能。

外形寸法は114×153×116mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は890g。取り外しできるスマートハンドル、スマートグリップを備えたモジュラーデザインになっている。

センサーは35mmのフルサイズ
取り外しできるスマートハンドル、スマートグリップを備えたモジュラーデザイン

センサーは1,020万画素のフルサイズで、裏面照射構造。627点の像面位相差検出AFポイントを備える。映像処理回路はBIONZ XR。FS5IIと比べ、最大4倍の高速処理を可能にしている。AFも、従来のコントラストAFから、ファストハイブリッドAFへと進化した。

αのデジタルカメラで培われた、顔検出、リアルタイム瞳AF、タッチフォーカス機能も搭載する。

センサーは高感度仕様で、S-Log3時のベース感度はISO 800/12800。ノイズの気になるナイトシーンも、ISO 12800を使用することで、ノイズを抑えたクリアな映像表現が可能。

ダイナミックレンジも15+stop(S-Log3時)と広い。シネマカメラで培った技術を活用した「S-Cinetone」では、人の肌を描写する際に使われる中間色の表現力をアップ。色あいはよりソフトに、ハイライトの描写は被写体を美しく際立たせる自然なトーンで撮影できるという。

XAVC-I 422 10bit クラス300で撮影が可能。コンパクトフルサイズ業務用カメラで初めてXAVC-I 4K/QFHD 422に対応。DCI 4K/QFHDの内部記録に対応するほか、10bit 4:2:2のカラーサンプリングもサポート。ポストプロダクションの柔軟性を向上させるという。ガンマはS-Log3、色域はS-Gamut3、S-Gamut3.Cineをサポートする。

フレームレートは、最高で4K/120pでの撮影が可能。5倍のスローモーション撮影ができるほか、フルHD撮影時は最大240pでの撮影にも対応する。

1/4~1/128まで滑らかに濃度を変更できる、電子式可変NDフィルターをカメラ本体に内蔵。絞りを変えることなく、露出をシームレスに動かせる。被写界深度を変えずに明度を調整可能で、オートに設定することでオートで適正露出を保つことが可能。

3.5型、1,280×720ドットの液晶ディスプレイを備え、様々なポジションに移動も可能。タッチ操作が可能で、メニューのコントロールだけでなく、タッチでのフォーカスなども可能。

コンパクトな筐体で、長時間収録を実現するため、効率的な放熱機構を採用。本体のメインフレームとトップ、フロント、リアパネルは軽量かつ耐久性の高いマグネシウム合金で作られている。また、防塵・耐湿設計も採用しており、FS5IIから大幅に改善されたという。ストレージは、CFexpress Type AとSDカードの兼用スロットをデュアルで搭載する。

業務用インターフェイスも完備。SDI経由の16bit RAW出力が可能で、SDIは12G/6G/3G-SDIから選択可能。HDMI、TC In/Out、オーディオXLR入力端子、Wi-Fiモジュールも内蔵する。

Catalystでの編集向けに、手振れ情報をメタデータとして保存し、撮影クリップに付加できる。これにより、Catalystで手振れ情報を活用して補正映像を生成したり、撮影しながら押したOKフラグボタンの情報を、編集時に活用するといった事も可能。FX6を回転させると、その情報がメタデータとして保存され、Catalystで読み込むと、自動的に変換が可能。都度修正する作業が不要になる。

ContentBrowser Mobileアプリを使い、スマートフォンからズーム/アイリス/フォーカスコントロールもサポートする。

FEC16-35mmT3.1Gも発売へ

FEC16-35mmT3.1G

2019年に発表されていた「FEC16-35mmT3.1G」(SELC1635G)が、2020年内に発売される。価格は70万円。Eマウントで、VENICEやαシリーズ、フルサイズ対応カメラから、Super35mm対応モデルまで幅広く対応できる。

16~35mm(Super35mm仕様時は24~52.5mm)は、動画撮影でよく使われるズーム域。G Masterの優れた光学性能を継承し、ズーム全域で開放絞りT3.1(F2.8)を実現、高い解像度と美しいぼけ表現を実現したとする。