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ウィーン・アコースティクス、独自のXPPミッド/バスドライバ搭載フロア型限定モデル「BACH Ultimate」

BACH Ultimate

ナスペックは、Vienna Acousticsのフロア型スピーカー「BACH Ultimate」を数量限定で12月5日に発売する。初代「Bach」の発表から30年、バッハ生誕300周年を記念して作られた。価格はペアで110万円。

バッハは「数学的で非常に精密な音楽を作曲したが、その複雑さゆえに音楽的な課題を解決するための非常に独創的なアイデアが必要だった。同様にVienna Acousticsのスピーカーも、高度な技術的課題を解決している点で共通している。Bachの名を冠するだけでなく、彼の音楽のように細かく設計され、コンパクトなフロアスタンディング型の筐体からは想像できないパフォーマンスを発揮する」という。

2ウェイのバスレフ型。独自の178mm径XPPコーンを使用したミッド/バスドライバーを搭載。Vienna Acousticsが独自に開発したTPX(XPPコーンに使用される特殊な熱可塑性樹脂)と、3種類のポリプロピレン系合成樹脂を混合したもので、非常に高い内部制振性が得られ、高い安定性と剛性を実現。これにより、大きなコーンサイズを可能にした。

178mm径XPPコーンを使用したミッド/バスドライバー

新しく開発された逆向きのラバーサラウンドデザインにより、コーンエッジで発生する共振を無損失で抑える技術革新も実現。ドライバーに非常に広い帯域幅を提供するだけでなく、細かなディテール、静寂性、そして制御性を備え、非常に優れた性能を発揮するとのこと。その結果、「極めてクリアで温かみのある中音域と、ベース音の深み、スピード、そしてパワーを同時に備えた音を再生できる」という。

28mm径のシルクドームツイーター

「LISZT」や「BEETHOVEN REFERENCES」と同様に、BACH Ultimateも独自のハンドコーティングされた28mm径のシルクドームツイーターを搭載。わずかなニュアンスも自然に再現し、ミッドレンジまでしっかりとカバーする。

専用のリニアクロスオーバーレイアウトは、銅の回線経路を慎重に配置することで、クロスオーバーコンポーネント間で発生する可能性のある共振や寄生干渉を考慮。これらの干渉はノイズや歪みを引き起こすことがあるため、それを防ぐことで、ドライバーへの信号伝達がより直接的で効率的になり、音のディテールと純度が向上する。

回路の部品選定や配置に関するすべての決定は、ピーター・ガンシュテラーによる徹底したリスニングテストによって実施。個々の部品を特別に選定することで、音楽的な調和が生まれ、複雑なレイアウトが楽器の音色をより明瞭に表現できるようにしたとのこと。

手作りのエンクロージャーは、家具並みの品質基準で作られ、最高級のプレミアムローズウッド突き板を使用している。

周波数特性は35Hz~20kHz。能率(2.83v@1m)は90dB。定格インピーダンスは4Ω。推奨アンプ出力は30~200W。外形寸法は188×264×878mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は1台18kg。