ニュース

NiPO、独自“電流ミラー増幅”採用の最上位DAP「N2」。オリオラス取り扱い

NiPO「N2」

オリオラスジャパンは、中国・深センの新しいオーディオブランド「NiPO(ライポ)」の取扱いを開始。第一弾製品として、NiPOの最上位ポータブルオーディオプレーヤー「N2」を1月30日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は410,300円前後。本体はブラック。

NiPOは、古典パズル「Nine-dot Puzzle」の“9つの点(Nine Point)”に由来する新興オーディオブランド。今回発売開始するN2は、4年の歳月をかけて開発したというフラッグシップモデルであり、全分離アーキテクチャや10層シールドPCB設計などの独自技術を搭載。音質劣化を抑え、また緻密な電流操作によって原音の忠実再現を目指したという。

なおN2は、2月8日開催のイベント「冬のヘッドフォン祭mini 2025」にて実機を展示する予定。

N2では、独自開発したという電流ミラー増幅技術を搭載。精密に設計されたトランジスタアレイにより、これまでにない正確な電流伝送を実現。歪みやノイズの発生を徹底的に排除したことで、独特な音の味わいまでも再現するとのこと。

また、独自の全分離抵抗マトリクスを導入。「音量調整における精密さを新たなレベルに引き上げ、全帯域で一貫した音質を保ちつつ、微細な音のニュアンスを損なうことなく再現」するという。

完全ディスクリートアンプ回路には、8ペアの6Aスーパーリニア相補型トランジスタを採用。多くのハイエンドアンプ製品が高出力のパラレル接続トランジスタを出力段に採用するのと同様に、大きなダイナミックレンジでも音楽の階層や瞬間的なディテールを鮮明に表現するため、コレクタエミッタ間飽和電圧VCE(sat)を抑制。

特に低感度なイヤフォンやマルチBAドライバーを採用したモデルは、大きなダイナミックレンジの音楽再生時には瞬間的にインピーダンスが急激に低下し、音が瞬間的な歪みや曇りを引き起こす場合があるが、N2においては、改良型の無帰還増幅アーキテクチャにより、従来の帰還メカニズムがもたらす位相シフトや過渡相互変調歪みを排除。これにより、ドライブが難しいイヤフォンでも繊細なピアニッシモから力強いフォルテまで、あらゆる音楽表現をダイナミックかつナチュラルに再現するという。

電源ノイズ対策と動的内部抵抗の最適化を行ない、音質の基盤となる電源供給の品質を向上。高いリニアリティ、低ノイズ、低インピーダンスを備えた電源設計に加え、多段フィルタリング構造を採用することで、電源リップルやノイズ干渉を1Hzから100kHzの広い周波数帯域で効果的に抑制。

さらに、電源のインピーダンスを動的に最適化する技術を搭載し、独自のリモートフィードバック技術により負荷状況をリアルタイムで監視。これに基づき、電源の応答速度を調整する仕組みを備えた。この設計により、電源経路での損失や相互変調歪みを大幅に低減し、瞬間的な大音量や鋭いアタックのあるサウンドも余裕を持って再現が可能になったという。

10層HDI技術を活用したPCBシールド設計、および全ディスクリートアナログ回路により、音質の基盤となるノイズ抑制性能と信号安定性を改善。さらに、各モジュールを独立したシールドで分離することで、クロストークや信号干渉を遮断している。

独自開発したAndroidオペレーティングシステムを採用し、複雑な音楽データ処理や、ストリーミング再生もサポート。再生アプリにはULAアーキテクチャを最大限発揮させるUSB Audio Player PRO(以下UAPP)をプリインストールしている。

DACチップはESS製「ES9039PRO」で、プロセッサは4コアA73+4コアA53構成の8コアCPUを搭載。内蔵メモリは6GBで、ストレージは128GB。microSDカードスロットは最大2TBまでサポートする。

ヘッドフォン端子は、3.5mmアンバランスと4.4mmバランスを搭載。バッテリー容量は8,000mAhで、再生時間はシングルエンドで約13時間、バランスで約9時間。充電時間は約4.5時間。充電ポートはUSB-C。外形寸法は139×74×19.7mm(縦×横×厚み)で、重量は348g。