ニュース

VERTERE、フラッグシップレコードプレーヤー向けフォノアンプ「CALON」。385万円

CALON シルバー(上)、ブラック(下)

タクトシュトックは、VERTEREブランドより、フォノアンプ「CALON」とモータードライブ「IMPERIUM」を2月1日に発売する。価格はCALONが3,850,000円、IMPERIUMが1,980,000円。

CALON

同ブランドのレコードプレーヤー「SG-1PKG」や、日本でも今年発売を予定しているフラッグシップレコードプレーヤー「RG-1PKG」と組み合わせることを目的に開発されたMC/MMデュアルモノフォノアンプ。カラーはシルバーとブラックを用意する。

トラジ・モグハダムが考える最高のRIAA変換のために、長期間かけて徹底的に開発。2つの独立した前段と後段のゲイン・ステージにより、信号の明瞭度とディテールの解像度を比類なくコントロール。専用のLFフィルターが、サブソニックノイズによる不必要なエネルギーを調整し、アナログソースが全く新しいレベルの効率性を発揮できるようになったとしている。

非磁性ステンレススチールシャーシの下には、金メッキを施した2つの4層PCB基板を装備し、「完璧なデュアル・モノ・パフォーマンスを提供する」という。

入力はRCA1系統のみ。出力は、XLRとRCAのどちらかのみ使用可能で、RIAAカーブ以外には対応しないとのこと。

プリリニアライズ(デフォルト/10dB、+10dB、+20dB)、ポストリニアライズ(0dB、+2dB、+4dB、+6dB、+8dB)の2つのゲインステージを装備。これにより、「これまで達成できなかったレベルの明瞭さ、ディテール解像度、ダイナミクスを生みだす事に成功した」という。

精密な低域フィルターが、エネルギーを浪費するサブソニック・ノイズによって引き起こされる不要なコーンフラッターを除去し、アナログ・ソースの効率、透明度、鮮明度が大幅に向上。また、精密なフェーズ切替も搭載する。

MMまたはMCカートリッジに合わせてキャパシタンスと抵抗の両方を9段階で調整可能。前面パネルのすぐ後ろに直結された基板構成により、信号をロスする事なくカートリッジに最適な値に設定できる。

筐体は非磁性(オーステナイト系)ステンレス鋼の削り出しを採用。鉄や鋼鉄がもたらす強磁性やフィールドヒステリシスの問題なく、高レベルのシールドをもたらすとしている。アルミニウム製フロント・パネルは、超研磨ステンレス・スチール製のノブ、スイッチ、インジケーターLEDを備えている。

ゲインセッティングは45dB〜73dB 15段階。入力インピーダンスは100R-47k 9段階。キャパシタンスは100pF–1.0μF 9段階。周波数特性は20Hz〜20kHz±0.2dB。ノイズは-83dB-AWD未満。THD-Nは0.01%。外形寸法は412×290×88mm(幅×奥行き×高さ/スイッチ類、脚部含む)。重量は7kg。

IMPERIUM

IMPERIUM

RG-1PKGに標準搭載されるモータードライブ。SG-1PKGやMG-1PKGに搭載されているTempoと交換することで、大幅なサウンドのアップグレードが可能としている。

レコードプレーヤーのモーターを制御し、可能な限りノイズの少ないスムーズな駆動と歪みの低減を実現。内部回路はTempoモータードライブと同様に、デジタル領域で純粋な正弦波を生成。オンボードDACを介してアナログに変換する独自のマイクロプロセッサを備え、モーターを駆動するために、コサイン波とサイン波の2つの波形を生成し、2つのブリッジアンプで増幅している。

あらゆる箇所でTempoよりも高品位なパーツを選別して使用しているほか、リニア電源も搭載。広範囲にわたるグラウンドプレーンを利用した金メッキの2層PCB、異なる回路セクションに安定化電圧を供給し、モーターへの電力供給を制御。「クリーン」な状態でモーターをドライブするという。

PCBは両方の技術の長所を活かして、SMD(プリント基板実装部品)とスルーホールの部品を組み合わせて搭載。デジタル回路、マイクロプロセッサ、DAC回路全体を銅箔でシールドし、次にPCB全体をステンレス鋼シールドプレートで二次シールドしている。

再生に悪影響を与えるモーターノイズ(振動)を極限まで減らすために、本体下部にはモーターとマッチングをとるためのLEVEL調整(-0.25%、-0.75%、0.0、+0.25%、+0.75%)と、PHASE調整(33 1/3RPM、45RPM)を装備。普段は調整する必要はないが、対となるモーターに合わせた完璧な調整を行なえるという。

モータードライブの出力は、高品質の金メッキ7ウェイ・スレッドロックDINコネクタを使用。専用のモーターリンクケーブルを介してImperiumの電源をレコードプレーヤーに供給。電源ケーブルは「Red MC 2.0m」が標準で付属する。

出力電圧は17.5Vac rms(二相)。THD+Nは0.08%未満。消費電力は最大30W。外形寸法は214×245×58mm(幅×奥行き×高さ/スイッチ類、脚部含む)。重量は2.6kg。