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ボルダー「1100シリーズ」からモノラルパワー。自動バイアスシステムを再設計

アクシスは、米国ボルダー(Boulder)の新製品として、モノラルパワーアンプ「Boulder 1151」を発売開始する。価格はペア980万円(税別)。

プリアンプやステレオパワーアンプなどを展開する「1100シリーズ」初となるモノラルパワーアンプ。伝統のバランス・ディファレンシャル回路を継承しつつ、新たに革新的なバイアスシステム「Smart Current output stage」を搭載。

さらに、8Ω、4Ω、2Ω負荷に対し、それぞれ250Wの安定出力を確保。最大で8Ω時350W、4Ω時600W、2Ω時750Wのピークパワーを実現しており、低能率スピーカーでも容易に駆動できる強力な出力を備えている。

完全バランスの入出力構成を採用し、ノイズを極限まで抑制。増幅段は他の1100シリーズ製品と同様に2ステージ構成とした。低歪みの高電流をスピーカーに供給するために、電圧ゲインの大半を最初のステージで賄い、出力ステージでは極力ゲインを抑える回路方式を採用する。

1,160を超える40個の出力トランジスターを搭載。また強力なトロイダルトランスと整流素子が生み出す大電流を、12個の平滑コンデンサーを通して供給。この余裕ある出力ステージ設計により、発熱を効果的に分散しつつ、ディテールとクリアネスを損なうことなく、あらゆる負荷に対して安定した高出力を実現。「低出力インピーダンスとの相乗効果で、瞬発力・スピード感・明瞭度・ダイナミクスを高める」とする。

ボルダーが1年かけて再設計したという、革新的自動バイアスシステム「Smart Current output stage」を搭載。同システムは、従来の「スライディングAバイアス」方式をさらに進化させ、スピーカーの消費電流を継続的に監視し、必要に応じてバイアスを自動調整するもの。

電子機器にとって熱は大敵であり、高温は信頼性の低下を招く。このシステムでは、トリミングポテンショメーター調整による不安定要素を排除し、クロスオーバー歪みをほぼゼロに抑制。同時に、無駄な熱の発生を防ぎながらパワートランジスタの安全動作領域(SOA)を維持することで、クラスA動作領域の安定化を図っている。

音楽のダイナミクスに伴う急激なピーク電力を安全に出力しつつ、スピーカーケーブルのショートや接続機器の故障が発生した際に、アンプの出力段を即座にシャットダウンして機器を保護する保護回路も備える。

入力端子は3ピンバランス端子(XLR)×2で、スビーカー端子は6mmスペードラグ対応の超ネジタイプ×2。消費電力は10W(スタンバイ時)/60W(アイドル)/800W(最大出力時)。外形寸法は457×417×183mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は24.5kg。