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水月雨、隕石の粉をフェイスプレートに使った「流星 - Meteor」。大口径DD + 2BA + 4Planar
2025年3月26日 09:00
水月雨ジャパンは、1DD + 2BA + 4Planarのハイブリッドドライバーを搭載したカナル型イヤフォン「流星 - Meteor」を26日に発売した。価格はオープンで、市場想定価格は85,000円前後。
フェイスプレートに隕石の粉を使用。表面に刻まれた独特な模様は、カマサイトやタエナイトといった地球外鉱物によって形成される「ウィドマンシュテッテン構造(独:Widmanstätten-Struktur)」と呼ばれるもので、この構造が生まれるには、小惑星の核内部で数百万年ごとにわずか1度ずつ冷却されるという、気の遠くなるような時間が必要だという。
「数億年の時を経て結晶化し、宇宙を旅して地球へとたどり着いたこの流星 - Meteorは、まさに星々を越えてあなたのもとへ降り立った。隕石は、一つとして同じものが存在しない唯一無二の美を宿している。フェイスプレートもまた一つ一つ異なる模様を持ち、世界に一つだけの個性を生み出している」とのこと。
異なる特性を持つ複数のドライバーを組み合わせているのが特徴。力強く深みのある低域を生み出す1基のダイナミックドライバー、繊細で表現力豊かな中域を担う2基のバランスドアーマチュア(BA)、高解像度かつ広帯域なサウンドを実現する4基の平面駆動ドライバー(Planar)を内蔵。
さらにXTMシリーズのクロスオーバー技術を採用し、内部に異なる3種類のドライバー計7基を最適に配置。従来では難しかった大型の低音域用ダイナミックドライバーの搭載にも成功した。
この設計により、「単にドライバーの数を増やすだけでは到達できない、圧倒的な音の一体感と奥行きを実現。まるで星々が奏でる壮大な交響曲のように、広大な音場と緻密なディテールを持つサウンドを届ける」という。
13mmの低音域用ダイナミックドライバーは、フェイスプレートに配置。これにより、従来の構造では困難だった大型ダイナミックドライバーの搭載を実現した。
さらに、数億年の時を経た隕石素材のフェイスプレートを、低音域用ダイナミックドライバーのリアキャビティに配置。「宇宙由来の神秘的な素材を音響設計に取り入れることで、ただのイヤフォンではなく、まるで星々の旅路を音で感じるような特別なリスニング体験を提供する」という。
高音域の4基の新型マイクロ平面駆動ドライバーは、BA型ドライバーと同等の精度を誇りながら、ドライバーロッドによる帯域制限や高次歪みを効果的に回避し、よりピュアなサウンドを実現。従来のBA型よりも低歪みで、繊細なディテールとフラットな高域表現を可能にしながら、静電型ドライバーを搭載したイヤフォンと比べても優れた駆動効率を実現。驚くほど伸びやかでクリアな高音を体感できるとする。
中音域用には、専用設計の2基の特製BAドライバーを搭載。音響ノズルの構造設計、ダンピング構成、クロスオーバー回路による最適化により、広大なダイナミックレンジとターゲットレスポンスに忠実な中域を生み出している。
3Dプリント技術によるフロントキャビティと精密加工された金属部品を組み合わせ、ダイナミックドライバーの音響ノズル内に「アコースティックメタマテリアル」を採用したパッシブ型アコースティックノッチフィルター構造を搭載。4,700Hz、および7,200Hz帯域で発生する共振を抑制した。
音響シミュレーション技術と精密測定機器を活用し、全周波数帯域にわたって位相の完全な一致を実現している。
再生周波数帯域は9Hz~35kHz、感度は120dB/Vrms(@1kHz)。インピーダンスは18.5Ω±15%(@1kHz)。
0.78mm 2ピンコネクタを採用し、リケーブルに対応。別売の「Little White」Bluetooth ネックバンド型リケーブルを装着することで、ワイヤレス化も可能になる。別売の「FreeDSP」を使うと、より高度なデジタル信号処理によるサウンドチューニングも楽しめる。
新設計のプラグ交換式ケーブルは、リッツ構造銅と銀メッキ銅を採用。3.5mmプラグと4.4mmプラグが付属する。