パイオニア、'10年3月期の業績予想を上方修正

-自動車メーカーの回復受け純損失が595億円に縮小


10月29日発表

 パイオニア株式会社は29日、5月13日に発表した2010年3月期(2009年4月1日~2010年3月31日)の連結業績予想を修正。売上高を4,200億円から4,510億円に上方修正し、営業損失は330億円から255億円、経常損失は375億円から300億円、当期純損失は830億円から595億円と、それぞれ赤字幅が縮小すると修正した。

 業績予想における第3四半期以降の為替レートは、米ドルは前回発表予想と同じ1ドル=90円、ユーロは15円円安の1ユーロ=130円を想定している。

 売上高の改善要因として同社は、カーエレクトロニクス事業において、市販市場での新興国を中心とする自動車販売の回復と、新製品導入効果による出荷増を挙げる。さらに、自動車メーカーの生産上方修正を受け、OEMでの売上増を見込んでいる。

 ホームエレクトロニクス事業では、シャープとの合弁により継続する光ディスク事業の売上を織り込んだことや、全社で円安の影響を計画に織り込んだことで、前回予想を上回る見込みだという。

 構造改革が順調に進展する一方、プラズマディスプレイの価格下落が当初計画よりも小幅であったことや、為替が当初の想定に比べ円安に推移している事などから、営業損失も縮小すると予想。当期純損失も、光ディスク事業を合弁により継続することで構造改革費用が圧縮でき、改善するとしている。


(2009年 10月 29日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]