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Netflix「イクサガミ」影響を受けたのは“ジョジョ7部”。8つのトリビア
2025年12月3日 18:00
Netflixで配信中のNetflixシリーズ「イクサガミ」。11月13日の配信直後から話題となり、配信2週目にはNetflix週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)で1位となるなど、世界中で人気を集めている。
今回、そんなイクサガミをすでに鑑賞している人も、これから鑑賞する人も、さまざまな視点から作品を堪能できる8つのトリビア(小ネタ)が公開された。
放った矢を曲げる“弓術の達人”が千葉にいた
総勢292名が賞金を目指して、究極のバトルロワイヤル“蠱毒(こどく)”に挑む本作。参加者たちは、それぞれの武器で、それぞれの戦い方をみせるのが、今作の大きな魅力のひとつとなっている。
なかでも、SNSで大きな話題となっているのが染谷将太演じる弓使い・カムイコチャの戦いぶり。その弓さばきには弓道とは違う、より実戦的な「弓術」が活かされている。
今作で主演に加え、プロデューサーとアクションプランナーを務めた岡田准一は、配信開始日に浅草寺で行なわれたイベントで「弓を曲げたいと思っていて」と一言。「現代のロビン・フッドと呼ばれる人がデンマークにいたんですよ。さすがに呼べないよなぁと思っていたら、日本の千葉にも(弓術の)達人がいたんです」と、制作の裏側を明かした。
染谷は、そんな千葉にいる“弓術の達人”とともに実際に山で弓を特訓。達人から“放った矢を曲げる曲射”と“まばたきするうちに矢を連続で放つ速射”を教わったという。
“岡田のメモ”から作られた、池と坂
1話のはじめ、ワンカットで描かれる戦闘シーンの舞台となる場所には、もともと存在しなかった坂と池が作られている。これは岡田が書いた撮影イメージのメモをもとに、スタッフが作り上げたもの。イメージを現実にする力が作品のリアルさと没入感を生み出している。
浅草寺でのイベントでは、そんなオープニングシーンについても紹介されており、岡田は「オープニングは監督(藤井道人監督)がこだわって、ワンカットで戦争のシーンを撮りたいと言っていて。これもスタッフたちが、僕が『日本の時代劇は望遠で撮っていて、場全体が戦っていなくちゃダメ。僕だけが戦っているんじゃなくて、その場全体が戦っているんだ』と言いました」と語っている。
「場を作るということは予算もかかってくるので、そういうものにもこだわっていて『足元にくるぶしまで水を引いてくれ』といえばやってくれるし、『あそこ上がれるようにしたいな』と言ったら崖を階段にしてくれました」
「どういうふうに、これをワンカットで撮るのかというのも、スタッフたちが検証しながら、チーム全体で臨んだシーンだと思います」
すごいのは、、、
— 岡田准一 / JUNICHI OKADA / AISTON (@J_OKADA_AISTON)September 8, 2024
ここの道はボコボコ沼地だったし、
ここの崖に坂はなかったし、
地面に水もなかった、
全部「走れたらいいな」「登りたい」
「くるぶしぐらいに水があれば最高」
と言ったから。
それを頑張ったんです!とか凄いでしょ!
とか何も言ってこない。
凄いよ。pic.twitter.com/mz6qQNWrEO
江の島の砂色を再現した“砂ブレンド”
俳優陣が本気で演技をする土壌を、スタッフたちも同じ熱量で作り上げた今作は、そのセットの完成度の高さも魅力。セットに敷くための砂を用意するため、日本中の砂浜から砂を持ち寄せた結果、江の島の砂の色が採用された。
その色を再現するため、砂と砂鉄をブレンドすることで、江の島の砂と同じものを作り上げたという。今作に携わったスタッフの本気度が伝わるエピソードだ。
まだセットの全貌はまだお見せできないが
— 岡田准一 / JUNICHI OKADA / AISTON (@J_OKADA_AISTON)August 12, 2024
天井の模様も
壁の土の感じも
砂鉄を混ぜて黒くしている床の砂も
セット全部が完成度が高い。
ちなみに砂は日本中の砂浜を
サンプリングして今回は江ノ島の色が良いとなり、
砂と砂鉄をブレンドして同じのを作ったもよう。
凄いぜ。pic.twitter.com/m84cyYHcxP
試行錯誤の末に完成したカメラワークと長回し。「キャストがカメラを持つ」案も?
第4話で登場する茶屋での戦闘シーンは、縦横無尽に駆け巡るカメラワークと長回しが大きな話題となっている。
このシーンは何度も何度も試行錯誤を繰り返してこの形になったそう。「カメラマンも扮装する」「キャストもカメラを持つ」「セットの壁を動かす」など、今回は採用されなかったものも含めて、さまざまなアイデアを持ち寄せた結果、他にはない唯一無二のシーンが作り上げられた。
何度も何度も試行錯誤を繰り返してこの形に。実現しなかったアイデアの中には、カメラマンも扮装する。キャストもカメラを持つ。セットの壁を動かす。など色々なパターンがありました。…https://t.co/P8rQEGUUmi
— MOAI&Co. (@tomystunt)November 20, 2025
二宮和也の“舌打ち”は馬を操る合図
冒頭の天龍寺のシーンで、二宮和也演じる槐が蠱毒のルールを説明する際に用いる舌打ち。印象的なそれは「舌鼓(ぜっこ)」というもので、馬を操るための合図として使われているもの。
“最狂の剣士”はアテ書きだった
配信後に、サプライズキャストとして出演が明かされたのが横浜流星。横浜は最狂の剣士役・天明刀弥(てんみょう・とうや)役として出演している。
原作者の今村翔吾によれば、原作小説「イクサガミ」を執筆している時点で、天明役に横浜が起用されることが決定していたため、アクションについては「『横浜さん、この動きしたらかっこいいやろなぁ……』とか考えていました。ていうか、横浜流星さんのアクションを見漁ったりもしてました。笑」とのこと。
また原作で描かれる天明の動きには、横浜が演じることを示唆する“言葉”が散りばめられているという。
『イクサガミ』が完結前(むしろ早々に)からNetflixにオファー頂いていたのは、対談などですでに話していることです。…https://t.co/TRhdEW88Lv
— 今村翔吾 (@zusyu_kki)November 19, 2025
“ジョジョ”からも影響を受けた作品
原作者の今村は、11歳から時代小説ばかりを読んでいたとのこと。イクサガミの執筆に当たって影響を受けているとすれば、世界で初めて能力バトルを考えたとされる山田風太郎の「甲賀忍法帖」だとしている。
そしてもうひとつ影響を受けたというのが、荒木飛呂彦による「スティール・ボール・ラン」。今作のフォーマットでもある「股旅物」は、今村が最も好きなジョジョの第七部から大きな影響を受けたとのこと。
私は11歳から時代小説ばかり読んできました。イクサガミを書くに当たって影響を受けてるとすれば、世界で初めて能力バトルを考えたとされる山田風太郎の『甲賀忍法帖』です。…
— 今村翔吾 (@zusyu_kki)November 15, 2025
“蠱毒”の由来
岡田演じる嵯峨愁二郎らが参加する「蠱毒」とは、本来、中国や日本の古い呪術に由来する言葉。古代中国では「蠱(こ)」と呼ばれる邪術として知られ、多数の毒虫や生物を壺などの容器に入れ、互いに殺し合わせ最後に生き残った最強の毒虫を得るというもの。
生き残った一匹から得られる体液や毒は強力な呪いや毒薬になると信じられ、人を惑わしたり殺傷したりするために用いられた。














