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パナソニック、4G LTE対応/延長システム内蔵の放送用ビデオカメラ

 パナソニックは、放送業務用のフルHDカメラレコーダ「P2 Cam」の新モデルとして、4G LTEなどを使った転送機能に対応し、カメラ延長システムを内蔵した「AJ-PX380G」を9月より発売する。価格は、カメラレコーダ単体が108万円。FUJINON 17倍ズームレンズとビューファインダ(AG-CVF15G)がセットの「AJ-PX380GF」が126万2,000円。

AJ-PX380GF

 メモリーカード記録の「P2 Cam」シリーズ新モデルで、220万画素1/3型3MOSイメージセンサーを搭載したショルダータイプのビデオカメラ。HD/SDマルチフォーマット対応し、最大1,080/60pの撮影が可能で、50i、50p、25pなどもサポート。パナソニックのAVコーデック体系「AVC-ULTRA」に対応している。

 Ethernetを備えるほか、無線LANや4G LTE回線にも対応。映像記録中に収録済みのデータを指定サーバーへ自動転送できる「レック・デュアリング・アップロード」機能や、収録しながらストリーミング送出が行なえるのが特徴。ストリーミング出力は、800kbps~6Mbps(フルHD)から画質を選ぶモードと、ネットワーク環境に応じてビットレートやフレームレートを最適化するQoS(Quality of Service)モードを選択可能。

 iPad用リモートコントロールアプリ「P2 ROPアプリ」(無料)にも対応し、カメラのワイヤレス操作が行なえる。これらの機能を利用するには、ワイヤレスモジュール(AJ-WM30)や、通信キャリアが提供する4G LTE通信カード(USB接続タイプ)が別途必要となる。

 新たにカメラ延長システム「CA(カメラアダプタ)機能」を本体に内蔵。SDI用BNCケーブル2本で映像やGenLock信号等を最大100mまで延長でき、従来機で必要だったカメラアダプタやVFインターフェイスボックスが不要になる。これにより低コストなスタジオカメラ運用を実現するという。

 レンズマウントは1/3型バヨネット。HDMI出力やSDI入出力などを備える。記録メディアはmicroP2/P2カード、SDXCカードで、本体にはmicroP2スロット×2とP2スロット×1を搭載。サイマル記録やホットスワップに対応する。重量は本体のみで2.7kg、レンズ/EVF装着時は4.75kg。

 なお、「P2HD」シリーズで使用する放送用半導体記録メディア「P2カード/Fシリーズ」の後継モデルを12月より順次発売することもあわせて発表されている。ラインナップは「AJ-P2E060FG」(60GB)と「AJ-P2E030FG」(30GB)。

(庄司亮一)