ニュース

東芝がCMOSイメージセンサー撤退。ソニーに製造設備等を譲渡

 東芝は、システムLSI事業においてCMOSイメージセンサー事業から撤退を決定した。東芝とソニーは28日、東芝の大分工場における300mmウエハー製造ラインに関する資産をソニーに譲渡することで基本合意。今後、ソニーによる譲渡対象資産精査手続きを経て、詳細な条件の協議を進め、2015年度中の譲渡完了を目指す。

 東芝の目的は、システムLSI事業の注力領域の明確化と固定費削減。製造や、CMOSイメージセンサー設計などに関わる、東芝や関係会社の従業員約1,100名については、ソニーグループへの移籍を前提に調整する。なお、東芝のCMOSイメージセンサー事業の売上規模は2014年度で約300億円。

 東芝は、イメージセンサーからの撤退により、システムLSI事業において技術優位性の高い製品にリソースを投入。同事業の収益力改善を図る。

 ソニーは、大分工場の生産ライン取得により、CMOSイメージセンサーの生産能力増強を図る。

(臼田勤哉)