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PCスピーカーはBluetooth対応が4割に拡大、平均単価12,000円に上昇。BCN調査

 BCNは29日、PCスピーカー市場について、'12年~'15年の市場分析と今後の予測を発表した。Bluetooth対応モデルが台数比率で約4割を占めるまで増加し、高価格帯モデルの売れ行きが好調で平均単価も上昇傾向にあるとしており、今後は台数比率でBluetooth対応モデルが有線モデルを上回ると見ている。

 BCNの市場分析は、家電量販店など全国22社のPOSデータを集計したBCNのデータをもとに行なっており、今回は本体内部にアンプを内蔵するアクティブ型モデルをPCスピーカーの対象としている。

「スピーカー」の販売台数指数とタイプ別台数比率(出典:BCN)

 '15年9月のPCスピーカー市場の台数比率は、有線モデルが52.5%、Bluetooth対応モデルが39.3%、その他が8.4%。'12年のBluetooth対応モデルの台数比率は9.5%だが、3年で約4割まで成長している。現在は台数比率で半数以上を占める有線モデルだが、BCNでは近々、Bluetooth対応モデルがこれを上回ると予想している。

 PCスピーカーの'12年9月の販売台数指数を100とした時の、'15年9月の販売台数指数は93。パソコンの需要期と関連し、12月から1月にかけての年末年始商戦と3月の春商戦で販売台数指数が上昇しており、「9月の下げ幅は小さく需要はほぼ堅調な推移」と見ている。

 価格帯別の台数比率では、「1万円以上」が'15年9月に23.1%となり、'12年9月の8.3%から拡大。これは高価格なBluetooth対応モデルの販売増と、有線で高単価な製品の売れ行きが高まったことによるものだという。一方「5,000円未満」の比率は減少傾向が続いている。

 '15年9月のBluetooth対応モデルの平均単価は12,000円で'15年初頭から上昇傾向にある。一方、有線モデルの平均単価は3,200円で、ほぼ3年にわたって変化がないという。市場全体の平均単価は7,300円まで上昇している。

価格帯別の台数比率と主要タイプの平均単価(出典:BCN)

 PCスピーカー市場には大手AVメーカーやパソコン周辺機器メーカーなど約200社が参入。BCNのメーカー別台数シェアでは、Bluetooth対応モデルはソニー、ボーズ、ハーマンインターナショナルが上位を占め、有線モデルはエレコム、サンワサプライ、ロジクールが上位。

 特に、ボーズ製品のシェアの高まりに注目し、Bluetooth対応/有線モデル共に平均単価が2万円前後と高価格帯路線ながら、音にこだわる消費者が増えたことが要因でシェアを伸ばしていると見ている。

(庄司亮一)