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JVC、HDR+フルスペック4K入力対応の新D-ILAプロジェクタ

ネイティブコントラスト12万:1の「DLA-X750R」

 JVCケンウッドは、4K/60p 4:4:4映像入力やHDR信号に対応したJVCブランドの新ホームシアタープロジェクタ「DLA-X750R」と「DLA-X550R」を11月下旬に発売する。価格は、ネイティブコントラスト比12万:1の「DLA-X750R」が90万円。同4万:1の「DLA-X550R」が70万円。カラーは、X750Rがブラック(B)、X550Rはブラック(B)とホワイト(W)。

DLA-X750R

 パネルは0.7型の1,920×1,080ドットのフルHD D-ILAデバイスと、ピクセルシフト(画素ずらし)技術「e-shift」を組み合わせて4K表示を実現する4K対応D-ILAプロジェクタ。高出力ランプ対応の新光学エンジンの搭載や、HDMI強化による“フルスペック4K映像入力対応”、HDR信号対応などで従来モデル(DLA-X700R/X500R)から画質を向上している。

DLA-X550R(ブラック)
DLA-X550R(ホワイト)

 最新のHDMI規格に対応し、4K/60p 4:4:4信号や、4K/60p 4:2:2/36bit、4K/24p 4:4:4/36bitなど18Gbpsの伝送帯域に対応したフルスペック4K映像入力に対応。HDCP 2.2をサポートする。

 加えて、Ultra HD Blu-rayで採用されるHDR(ハイダイナミックレンジ)映像に対応。撮影カメラのダイナミックレンジに近い高輝度と高コントラストで、「肉眼に近い視覚効果を実現する」という。

 新採用の265W高出力ランプにより、DLA-X750Rでは従来比130%以上の明るさとなる1,800ルーメン、DLNA-X550Rでは1,700ルーメンを実現。X750Rは、新ランプに対応したワイヤーグリッド採用の光学エンジンを搭載することでネイティブコントラスト12万:1を達成。さらに、入力信号を独自のアルゴリズムで解析し、黒レベルを自動制御する「インテリジェントレンズアパーチャー」によりダイナミックコントラスト120万:1を実現する。X550Rはネイティブコントラスト40万:1、ダイナミックコントラスト4万:1。

 1画素を斜めに0.5画素シフトする「4K e-shift 4テクノロジー4」も、新光学エンジンと新高速LSIの採用により、4K/60p 4:4:4信号などフルスペック4K映像入力に対応。「Multiple Pixel Control」は、フルHDだけでなく、4K信号にも対応し、新たな解析アルゴリズムにより、フレーム間における斜め方向の画素検出精度を向上。精細感と臨場感ある4K映像を実現するという。

 残像低減技術も強化。Clear Motion Driveに加え、映像に応じてD-ILAデバイスの駆動を制御する独自開発の「Motion Enhance」を新搭載。2つの技術を組み合わせ、残像感の低減や滑らかかつ鮮明な映像を再現する。

 別売の3Dエミッタ「PK-EM2」(10,000円)と3Dメガネ「PK-AG3」(15,000円)を使った3D表示にも対応。さらに明るくなったクロストークの少ない3D映像を楽しめるという。DLA-X750Rのみ「THX3Dディスプレイ規格認証」を取得している。

 レンズは光学2倍ズームで、電動ズーム/フォーカス。電動レンズシフトも備え、シフト幅は上下±80%、左右±34%。別売の光学センサーやソフトウェアと組み合わせて、画質を最適化できる「オートキャリブレーション」機能も備えている。

 6軸調整のカラーマネジメントも搭載。X750Rでは、独自のReal Color Imaging Technologyにより、オリジナルに忠実なフィルム画質を実現できるという。また、スクリーン特性によって生じる色のアンバランスを補正する「スクリーン補正モード」に新たなスクリーンが追加されている。

 HDMI入力は2系統で、3DやDeep Color、HDCP 2.2をサポート。3Dシンクロ出力やトリガー出力、RS-232C、Ethernetなども備えている。ファンノイズは21dB(ランプモード:低)。消費電力は380W(待機時1.5W、エコモード待機時0.4W)。外形寸法は455×472×179mm(幅×奥行×高さ)、重量は15.6kg(X750R)/15.4kg(X550R)。

(臼田勤哉)