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オンキヨー、ナノレベルの繊維を使ったピュアセルロースナノファイバー振動板を開発

 オンキヨーは5日、ナノレベルの細かな繊維を使ったバイオマス素材「ピュアセルロースナノファイバー」を使用した振動板の開発に世界で初めて成功したと発表。車載スピーカーを中心としたOEM製品や自社ブランド製品などに採用し、2016年より商品化するという。

ピュアセルロースナノファイバーを採用した新開発の振動板

 鉄の5倍の強度を5分の1の質量で実現する、高剛性と軽量性を併せ持ったピュアセルロースナノファイバー(CNF)を、パルプに混抄して開発。CNFは振動板の主原料となる木材パルプを構成する繊維を、ナノレベルまで微細化することで生成する。これを振動板にした場合、ヤング率(縦弾性係数)が2倍に向上し、高域再生帯域が拡大すると説明している。

 CNFは再生可能な有機資源であるバイオマス素材のひとつで、環境負荷の少ない低炭素社会・循環型社会の実現において注目を集め、「夢の新素材」とも呼ばれているもの。

(庄司亮一)