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フェーズメーション初のライントランス「LT-1000」。昇圧トランス「T-600」も
2025年8月27日 15:00
フェーズメーションは、同社初のライントランス「LT-1000」を10月に発売する。価格は税別200,000円。さらに、昇圧トランス「T-600」も10月に発売する。価格は税別150,000円。
ライントランス「LT-1000」
「プリアンプのボリュームレベルは最大値に近いほど良いと聞くが、自宅のセッティングでは少し上げただけで大きな音量になってしまう」、「ソース機器とアンプを接続したいが、XLR端子しかない機器とRCAピン端子しかない機器の接続が出来ない」、「ワイドレンジには満足しているが、最低域や高域のノイズ感が気になる」といった悩みに応え、フェーズメーションが得意とするトランス技術を活かして開発した製品。
「使用環境においてその使い勝手を改善するだけではなく、音質向上も考慮したフェーズメーションのトランス技術のノウハウが搭載されている」という。
入力出力とも各1系統のバランスXLR、アンバランスRCAを搭載。XLR端子はノイトリック製、RCAは金メッキ端子を採用。
+6dBの増幅ゲインも搭載した、細かい設定が可能な高視認性ゲイン切替スイッチを装備。ゲイン切替は+6、0、-6、-12dB、∞と5段階で選択できる。電話や来客に対応するためMUTEモードも選択可能。
トランスのコア材は、定評のあるスーパーマロイの特注品0.1mm厚を、線材にはトランス巻線用に特注したPC-TripleCを採用した。
筐体には、漏洩磁束を抑えるためにシールド板を設置、不要振動を抑制するために、トランスはダンピング・ラバーによるフローティング構造としている。
コネクタと接点スイッチには金メッキ部品を採用し鮮度の高い再生を実現。回路長を可能な限り短く設計すると共に、ゲイン切替には金メッキ接点のロータリースイッチを採用。鮮度の高いサウンドを実現したとする。
レイアウトされたトランスはほぼモノ構成に近い形で配置。結果100dBという高いセパレーションを実現している。入力インピーダンスは47kΩ/1kHz、周波数特性は10~20kHz (±2dB)。外形寸法は174×191×93mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.1kg。
昇圧トランス「T-600」
MCカートリッジの繊細かつ情報量の多い音楽信号を再生するにはまずMMのレベルまで昇圧しなければならないが、「その方法として電気回路で構成されたアンプもありますが、フェーズメーションの提案の1番目はやはりトランスによる昇圧」だという。
理想的なインピーダンスマッチングに加え、電源を持たないため、ノイズの発生源が無い事が大きなメリットとのこと。
昇圧トランスの中では中堅のベストセラー「T-550」をブラッシュアップし、使いやすく新設計したのがT-600となる。
T-600の心臓部でもあるトランスの製造工程を見直し、巻き上げ時の線材張力管理等より精密な工程改善を実施、より豊かな表現力を持つ進化した新しいトランスを搭載した。
入力出力とも各1系統のバランスXLR、アンバランスRCAを備える。XLR端子はノイトリック製、RCA端子は金メッキ端子を採用。
T-550では入力の選択は出来なかったが、新たにバランス入力かアンバランス入力かを選べるようになった。
MMカートリッジや、高出力MCカートリッジも接続可能な「PASS」モードを搭載。T-550はMCカートリッジしか接続できず、接続先のプリメインアンプにPHONO入力が1系統しかない場合などは、結線しなおさねばならなかった。
T-600ではMMカートリッジも接続しておき、入力切替でPASSを選ぶことで使用可能となる。またMCカートリッジの中でも出力の高いカートリッジでは昇圧の必要が無い製品もあるが、これらの製品もMM同様接続可能。
また、通常MMの接続にバランスを用いる事は日本では少ないが、ターンテーブル側のケーブルがバランス接続時に、MMカートリッジへ変更して聴く場合なども配線を変更する必要がない。
筐体には、漏洩磁束を抑えるためにシールド板を設置、不要振動を抑制するために、トランスはダンピング・ラバーによるフローティング構造としている。
対応カートリッジインピーダンス1.5~40Ω。推奨負荷インピーダンスは47kΩ。昇圧比は26dB。外形寸法は174×188×93mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.1kg。