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レグザ、RGBミニLEDテレビ「ZX1」を12月発売。116型で約660万円
2025年11月20日 10:00
TVS REGZAは、RGB3色のミニLEDバックライトを搭載した、116型4K液晶テレビ「116ZX1R」を12月5日より発売する。価格はオープンで、市場想定価格は660万円前後。
今年6月に「2025年度内の商品化を目指して開発中」とアナウンスしていた、レグザ史上最大サイズの液晶テレビ。シリーズ名は「ZX1」。「これまでにない自然で色あざやかな高画質を実現した」という。
最大の特徴は、赤・緑・青の3色が独立駆動するミニLEDチップを光源とした「RGB Mini LED液晶パネル」の採用。採用するミニLEDチップは、量子ドットによる“波長変換”を行なわず、赤色、緑色、青色がそのまま光る“直接発光型RGB LED”となっている。
直接発光型RGB LEDは、青色ミニLEDに黄色などの蛍光体を組み合わせることで“白色”を作る従来タイプに比べ、色の濁りが無く、ピークの鋭い分光エネルギーを生み出せる。これにより、「自然界の豊かな色彩から夜景の光のニュアンスまでリアルに再現」できるようになるという。
色域の拡大にも寄与。RGB3色の独立発光により、量子ドット+ミニLED搭載の「75Z970N」と較べて、110%もの広色域化も実現。またRGB3色の独立発光により、表示する絵柄に応じた色を直接発光できるようになったため、彩度とコントラストに優れた映像を表現できるようにもなった。
3色のLEDの光を均一に発光させる「LED配光テクノロジー」も本機のポイント。技術者によれば、赤色のLED、緑色のLED、青色のLEDはそれぞれ光の拡がり方が微妙に異なるとのこと。そこで116ZX1Rでは、LEDをさまざまな方向に配置して発光させることで色むらを抑制している。
エンジンは「レグザエンジンZRα」。AI技術を使って映像を解析し、新パネルの色表現力を最大化。被写体の色や輝き、質感のリアルな再現を目指した。
エリアごとのRGB LED点灯時間に加え、電流をダイナミックに制御するローカルディミング技術「RGBエリア輝度ブースト」を搭載。明部エリアではLEDの点灯時間と電流を最大化する事でピークをブースト。逆に暗部エリアではLEDの点灯時間と電流を大幅に抑制することで引き締まった黒を演出。明暗のある、高コントラストな映像を可能にした。
映像内の“自発光”と“反射光”をエンジンが識別し、個々に応じた映像処理を行なう「RGB AIシーン高画質PRO」を新開発。夜景のような自発光のシーンでは、光の鮮やかさや光の煌めきを再現。風景のような反射光のシーンでは、鮮やかさを出しながらも自然な色あいと豊かな階調を作り出すという。
なお、公称の色階調は108bit。これはRGB LEDとパネルドライバーのビット数を合わせた数値とのこと。
サウンドシステムは、Dolby Atmosにも対応した「重低音立体音響システムZIS」。左右のメインスピーカーほか、センター、トップ、サイド、ウーファーの全20スピーカーを、110Wマルチアンプで独立駆動。
さらに新開発のオーディオポストプロセッサーを使い、チャンネルごとに補正を実施。「5.1.2チャンネルでコンサートや映画館のような臨場感あるリアルな高音質を実現」するという。
2025年レグザにも搭載されている、AI技術とセンシング技術を組み合わせた“レグザ インテリジェンス”を搭載。
発話内容の文脈やニュアンスをレグザが理解し、番組のタイトルがわからない場合でも、「最近話題のドラマ」といった抽象的な言葉に対してトレンドやユーザーの好みに沿って、おすすめのコンテンツを表示してくれる「レグザAIボイスナビゲーター」や、コンテンツの音声成分を認識して音声と環境音のバランスを調整できる「レグザAI快適リスニング」などが利用できる。
ほかにも、地デジ番組を最大6チャンネルまるごと録画する「タイムシフトマシン」や2画面表示機能の「ダブルウィンドウ」、気になるアイドルや俳優、アーティストを登録すると、そのタレントだけを集めた“出演番組スケジュール”を作ってくれる「みるコレ 番組ガイド」、気になる番組の配信先を表示してくれる「番組こねくと」などのスマート機能も備えている。
「116型だけでは終わらない。来年を楽しみにしていて欲しい」
発表会に登壇したTVS REGZAの石橋泰博取締役副社長は、新製品について「日本のテレビの歴史に一歩を刻むべく、今回我々はRGBミニLEDテレビの市場投入を発表させていただく。116ZX1Rは、レグザの非常に重要なDNAである“高画質への弛まぬ追求”をカタチにしたものだ」と説明。
続けて、「これまで我々はプレミアムゾーンで、ミニLED液晶テレビ、有機ELテレビというツートップ戦略を採ってきた。今回のRGBミニLEDテレビは、プレミアムゾーンにおけるお客様の選択肢を増やすものであり、新たな柱として位置付けるモデルとなる」と話した。
なお「55型や65型のRGBミニLEDテレビは、来年出るのか?」という質問に対しては、「デバイスの進化は非常に早い。有機ELテレビもミニLEDテレビも最初は非常に高額だったが、あっと言う間にミドルやハイエンドの基本スペックになった。我々はトレンドを追ってゆくし、116型というサイズだけで終わらせるつもりはない。是非来年を楽しみにしていて欲しい」と回答した。















