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“クアッド真空管”AK「SP4000T」や、finalトゥルーダイヤモンド振動板ヘッドフォンまで。ヘッドフォン祭 mini開幕
2026年7月18日 15:51
フジヤエービック主催の「夏のヘッドフォン祭 mini 2026」が18日、東京駅・八重洲北口直結のステーションコンファレンス東京6Fで開催。入場者登録不要・入場無料。ここではアユートやfinalのブースをレポートする。
アユート
アユートブースの目玉は、前日に発表されたAstell&Kernの新DAP「A&ultima SP4000T」だ。真空管を搭載したシリーズの新たなフラッグシップモデルで、業界初のMIL(ミリタリー)スペック準拠のビンテージ真空管「Raytheon JAN6418」をクアッド構成で搭載しているのが特徴。7月25日発売で、価格は627,000円。
左右それぞれのチャンネルに独立した“デュアルTUBE構造”を配置。「ホームオーディオのハイエンド真空管アンプにのみに採用されていたチャンネルセパレート設計が、ついにDAPの世界でも実現した」という。
トリプルTUBEモードも搭載し、繊細な「三極管(Triode)」、バランスに優れた「ウルトラリニア(Ultra Linear)」、ダイナミックな「五極管(Pentode)」と、サウンドの違いを楽しめる。さらに、オペアンプのサウンドと真空管サウンドを融合する「トリプルアンプシステム」も利用可能。
AKMの最新フラッグシップDAC「AK4499EX」も2基搭載。さらに左右のチャンネルそれぞれに専用のプロセッサー「AK4191EQ」を配置し、完全なディスクリート回路構成を実現している。
Noble Audioからは、今夏発売予定のヘッドフォン「FoKus Apollo Pro」が登場。予価は120,000円前後。
前モデル「FoKus Apollo」をアップデートした、ANC搭載の有線/無線両対応ヘッドフォン。40mmダイナミックドライバーと14.5mmプラナーマグネティックドライバーのハイブリッド構成は維持しつつ、チューニングをより自然且つ躍動感あふれるHi-Fiサウンドに再調整したとのこと。
SENDY AUDIOからは、新たなフラッグシップ開放型ヘッドフォン「Peacock PRO」が登場。販売時期は未定で、予価300,000円前後。
初代Peacockからアップデートしたウッドハウジングのフラッグシップ開放型ヘッドフォンで、プラナーマグネティックドライバーを搭載。新たにPET(ポリエーテルケトン)+カーボン複合素材を採用した最新の88mm平面磁界型ドライバー。素材の剛性を高めたことで、「弾むような低音、温かみのある中音域、クリアで繊細かつ伸びのある高音域を実現した」という。
なお、従来の「Peacock」のヘッドフォン側コネクターはmini XLR 4pinだったが、Peacock PROは3.5mmになっており、リケーブルしやすい。
SENDY AUDIOの「Apollo PRO」は、今夏発売予定。予価65,000円前後。初代Apolloからフルアップデートした、プラナーマグネティックドライバー搭載ウッドハウジングの開放型ヘッドフォン。
ドライバーにはナノスケール複合ダイアフラムを使用した最新の78mm平面磁界型ドライバーを搭載。800ナノメートル未満の厚さの磁性切削層を備えたサンドイッチ構造が、応答速度と解像度を向上させている。
SENDY AUDIOからは、モニターヘッドフォンも登場。「Sendy Pro TG-X1」というモデル名で、販売時期は未定。予価60,000円前後。
SENDY AUDIO初のプロオーディオライン「Sendy Pro」シリーズ初のモデルで、ハウジングは密閉型。スタジオ・モニターヘッドフォンとして開発され、PET(ポリエーテルケトン)+チタン製2層複合ダイアフラムを採用した50mmダイナミックドライバーを搭載。剛性と柔軟性という特性が大きく異なるPETとチタンの2つの素材を組み合わせることで、高解像度、バランスのとれた周波数特性、卓越したオーディオ性能を実現したという。ハウジングには、高級感と音響特性を考慮したマット仕上げのゼブラウッドを採用している。
qdcからは「Dragon Ribbon」というケーブルが登場。今夏~秋発売予定で、予価120,000円前後。qdcコンセプトIEMのフラッグシップシリーズ「EMPEROR」、「EMPRESS」、「CRAVE」専用にカスタムメイドチューニングされた4.4mm バランス接続用アップグレード・リケーブル。
単結晶銅と純銀の複合導体、さらに二重層の衝撃吸収構造を採用。「IEM本来の音色を精密に最適化。信号損失が少なく、極めて純粋な伝送を実現することで、フラッグシップモニターの潜在能力を最大限に引き出す」とのこと。
FitEarブランドのブースには、8月8日発売のハイブリッド・10ドライバー構成ユニバーサルIEM「Lilior Universal」(リリオール・ユニバーサル)が登場。価格は495,000円。
FitEarが長年培ってきたイヤーモニター開発の知見をもとに、「派手さでごまかさない実在感」と「音楽本来の魅力を忠実に描き出す表現力」を追求したのがLilior Universal。ユニットはSonion製で、6BA + 4ESTのハイブリッド10ドライバー構成。低域用にBA×4基、中域用にBA×2基、高域用EST×4基を搭載。
従来のFitEar製品が重視してきた完全密閉型構造から発想を転換し、新たな音響設計を採用。高い遮音性と音質を両立しながら、より自然なリスニング体験を実現するための新たなアプローチが盛り込まれている。
オランダのDynamic Ear Company(DEC)が開発した、アンビエントフィルターも搭載。外耳道内と外部環境を音響的に接続し、耳内部の圧力を適切にコントロールするもので、従来の密閉型IEMでは得られなかった自然な空気感を実現するとともに、周波数バランスを大きく変化させることなく外音を取りこめ、閉塞感の少ない装着感を実現。鼓膜の動きをより自由な状態へ導くことで、音楽表現の向上にも貢献している。
final
finalのブースでは、プロトタイプの「A8000 DC」に注目。DCは、音楽用語のダ・カーポ(譜面の最初に戻るという意味)に由来。材料の都合で廃盤になったフラッグシップ有線イヤフォン「A8000」は振動板にトゥルーベリリウムを使っていたが、その設計思想を再構築しつつ、A8000 DCでは新たなにマグネシウム振動板で開発しているのが特徴。
さらに、新開発のトゥルーダイヤモンド振動板DUを搭載したフラッグシップ密閉型ヘッドフォン「DX10000 CL」も登場。価格はDX10000 CLが1,180,000円(2026年秋頃発売)、カラーが異なり、豊富な付属品を用意した「DX10000 CL Collector’s Edition」(初回限定生産世界150本/7月24日発売)も1,280,000円でラインナップされている。
DX10000 CLのトゥルーダイヤモンド振動板は、その名の通り、振動板の素材として音速や硬度に優れるダイヤモンドを採用。シリコン上にダイヤモンドを結晶化させた後に、シリコンを溶かすCVD製法(化学気相成長法)でダイヤモンド箔を製造している。圧倒的な曲げ剛性があり、忠実な再生ができるほか、高い内部損失による驚異的に短い減衰特性も特徴。100Hz以下の帯域で従来モデル比100分の1以下の歪み率を実現したという。
大口径化するために、急峻なドーム形状と、振動板外周部に円筒形のリブを設けるなど形状や構造を工夫。駆動部分には、軽量かつ高強度なポリイミド製ボビンを使い、コイルに高い剛性を与えることで、振動系の動きに負けることなく力を正確に伝達。ピストンモーション精度を高めた。さらに、ボイスコイルのリード線を空中に浮かせたまま直接端子へ配線する空中配線構造になっている。
finalが日本総代理店を務める、DITA Audioの新イヤフォン「Project M2」も出展。価格や発売時期は未定だが、今夏に6万円程度で発売される見込み。
従来モデルはハイブリッド構成だったが、Project M2では、新開発チタンカーバイドコーティングダイナミックドライバーを搭載したシングルDD仕様になっている。
透明度の高いシェルの中に、チタンカーバイドコーティングダイナミックドライバーが内蔵されているのが見えるが、どライバーの搭載位置も、より音導管に近い位置に変更されている。















