ニュース
finalから新密閉型「DX4000 CL」、BAの可能性引き出すS series最上位「S6000」
2025年12月13日 16:00
ポータブルオーディオの試聴・体験イベント「ポタフェス 2025 冬 秋葉原」が13日開幕。会期は12月13日、14日の2日間で、会場はベルサール秋葉原 B1F・1F・2F。入場料は無料で、事前登録なしのフリー入退場。ここではfinalとビクターブースをレポートする。
final密閉型ヘッドフォン「DX4000 CL」
DXシリーズから新たな密閉型ヘッドフォンが誕生。密閉型としては、11月末に「DX3000 CL」(79,800円)が登場したばかりだが、その上位モデルとなり、中高域の一音一音がよりクリアに、サウンドステージの広さが際立つヘッドフォンだという。
和紙とカーボンのコンポジット振動板DUと、不要な共振を抑え込む「リアディフューザー・アレイ構造」を搭載。外観的にはDX3000 CLとよく似ているが、シボ加工を表面に施したり、アルミパーツを使うなど、より高級感を高めつつ、軽量になった。12月下旬に発売予定。価格は未定だが、12万円ほどのイメージだという。
有線イヤフォン「S6000」
BAドライバの新たな可能性を引き出す「S series」の最上位モデル「S6000」も登場。BA×2基構成で、クロム銅筐体による豊かな響きと濃密な空間表現が特徴という。12月19日発売予定で、価格は79,800円。
final製品を象徴する素材の一つという、クロム銅を緻密に切削したパーツで構成。クロム銅は伸びが大きく、加工の難しい素材だが、その剛性と重量により立ち上がりの速い音と豊かな響きを生み出し、繊細な空間表現の中でボーカルの余韻が消えていく様まで感じられるという。
内部にはフルレンジBA×2基を水平対向配置で組み合わせたSonionの別注品を採用。ドライバーには「final」のロゴを刻んでいる。
有線イヤフォン「A2000」
12日に発売されたばかりのA2000は、9,800円と手に取りやすい価格が特徴。一音一音が輪郭を持って浮かび上がるように定位し、極めて明瞭なサウンドと弾むような低音を両立したとする有線イヤフォン。
Aシリーズの開発は、音質と物理特性の関係を分析し、新たな評価法を確立することから始まり、その成果がフラッグシップイヤフォン「A10000」として結実。
従来の評価法では、音圧などを固定した条件で主観評価を行なうことが一般的なため、実際の製品試聴に即した良い音を判断することが困難だった。A2000では、実際の音楽聴取状況に沿った新たな評価法を採用し、音作りを行なっている。
振動板、ボイスコイル、磁石、磁気回路、各部接着剤などのドライバー部品のほか、生産機器も自社で設計し、完全新設計の6mm径ダイナミックドライバーユニット「f-Core DU」(エフコアDU)を開発。ドライバーフロントハウジングの素材には、一般的なアルミニウムよりも磁力の影響を受けにくく、比重の高い真鍮を使用した。
TONALITEにも注目
finalのブースで注目を集めているのは、12月19日までGREEN FUNDINGにてクラウドファンディングを実施しているフラッグシップワイヤレスイヤフォン「TONALITE トナリテ」。
高い音質とANCを搭載しているほか、final独自の音色パーソナライズ技術「DTAS」を搭載、アプリと付属品を使ってユーザーの上半身や耳周りを撮影し、使う人に応じたサウンドに最適化できる。
ユニークなところでは、時間と環境に制限のあるイベント会場では、DTASによる音色の再現性を完全に体感するのが難しいため、TONALITEを会場外へ持ち出し、カフェなどで試せる「特別レンタルプラン」も実施していた。








