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ソニー、新レコードプレーヤー2モデル。針や出力端子にもこだわった上位モデルも

上位モデルの「PS-LX5BT」

ソニーは、レコードプレーヤーの新モデルとして、Bluetooth送信機能も内蔵した入門機「PS-LX3BT」と、BluetoothやUSB経由のPC録音にも対応しつつ、音質にさらにこだわった「PS-LX5BT」の2機種を2月14日に発売する。価格はオープンで、市場想定価格はPS-LX3BTが41,000円前後、PS-LX5BTが50,000円前後。

入門機「PS-LX3BT」

国内市場でのレコードの売上や、レコードプレーヤーの台数は2021年頃から右肩上がりの盛り上がりを続けていることから、ソニーとしてもエントリーとステップアップの2モデルを新たに投入する。

2機種共通の特徴

どちらのモデルもBluetoothトランスミッター機能を搭載。再生しているレコードの音を、Bluetoothスピーカーやワイヤレスヘッドフォンなどに送信できる。従来モデル「PS-LX310BT」は、Bluetoothの送信はaptXの48kHz/16bitまでの対応だったが、新モデルではaptX Adaptiveの96kHz/24bitまでサポートしている。

STARTボタンを押すだけでスタート/リターン/ストップに加え、Bluetooth接続も可能。

MMカートリッジを採用し、MM対応のフォノイコライザーアンプも内蔵。フォノイコライザーアンプを持たないアンプとも接続できる。

アルミパイプを使用した新設計のダイナミックバランス型のトーンアームを採用。安定したトレース性能と、クリアなサウンド、パワフルなベースサウンドを実現するという。なお、ヘッドシェル交換には非対応。

アルミパイプを使用した新設計のダイナミックバランス型のトーンアーム

アームの根本部分には、正確なトレースを実現するため、ピボットベアリングを採用。アームとヘッドシェルの取り付け剛性を高めることにより、振動によるたわみ抑制。カートリッジの針先の正確なトラッキングが可能となり、音のディテールとステレオイメージが向上したという。

駆動方式はベルトドライブで、アルミダイキャスト製プラッターを採用している。

底部には、PS-LX310BTのものよりも高く、厚く、高級なインシュレーターを搭載。これにより、スピーカー再生時の空気振動の影響を最小限に抑え、音の明瞭度を向上させている。

筐体は、モーターや外部からの不要な振動を抑制するため、強度・振動のシミュレーションを実施して設計。リブやねじ締め位置を最適化し、豊かな音を作り出すバランスの取れた筐体になったという。

また、一体型キャビネットを備えたワンピース構造とすることで、プラッターとアーム間のねじれや歪みを最小限に抑え、振動を低減。内部には円筒形抵抗器と電解コンデンサを採用した。

電源の端子はUSB-Cで、アダプターも付属する。

PS-LX3BT

MM接合丸針を採用。重めの針圧で、しっかりと溝に接触

PS-LX3BTのカートリッジは、MM接合丸針を採用。針圧は3.5±0.5gで、出力電圧は2.5mV。重めの針圧力でしっかりと溝に接触するため、クリアな中高音、パワフルな低音を実現し、レコード特有の豊かでフルボディのサウンドを提供するという。

スリップマットはSBR(合成ゴム)のマットを同梱する。RCA出力を備えているが、ケーブルは直出し。

スリップマットはSBR
RCAケーブルは直出し

PS-LX5BT

PS-LX5BT

上位モデルのPS-LX5BTは、PS-LX3BTをベースとしつつも、各部をグレードアップしている。強化ヘッドシェルを採用しているほか、LX3BTよりもグレードの高いレコード針を採用。レコードの溝に掘られた信号をより緻密に正確にとらえ、音質を向上させるという。MMの接合丸針で、針圧は2.0±0.5g、出力電圧は2.5mV。

LX3BTよりもグレードの高いレコード針を採用

軽めの針圧で溝をより繊細になぞることで、「クリアなディテールと広いサウンドステージで非常に正確な再現性を提供。集中して没入するようなリスニングに最適」としている。

プラッターに設置するマットには、より重く厚いゴムマットを採用。高い粘着力により、ビニールの滑りを防ぎ、キャビネットの振動を軽減。より正確なトラッキングを実現した。

より重く厚いゴムマットを採用

LX3BTはRCAケーブル直出しだが、LX5BTはRCA出力端子を装備。ユーザーが好みのRCAケーブルを使える。端子は金メッキ仕上げ。

RCA出力端子を装備

音を聴いてみる

ステレオサウンドの「石川さゆり ベスト盤 45回転 重量盤」やサマラ・ジョイの「Linger Awhile」、ジョン・ウィリアムズの「JOHN WILLIAMS IN TOKYO」などで試聴した。

PS-LX3BTは、クリアで透明感がありながら、中低域に厚みもあり、“元気の良いサウンド”という印象。SN比も良く、エントリーながら、レコードの情報量をしっかり楽しめるプレーヤーに仕上がっている。

PS-LX5BTに切り替えると、情報量がアップ。音場の広がりが横方向だけでなく、奥行きも深くなり、より立体的なステージが展開。低音も、LX3BTよりも一段深く沈み、ベースの深みや重さが感じられる。これにより、アナログらしい情感が、より伝わりやすく、胸にグッと迫るサウンドだ。

細かい部分のグレードアップが多く、スペックだけを見ると違いがわかりにくい両者だが、聴き比べると確かに、PS-LX5BTには値段なりの音の違いがしっかりと感じられる。LX3BTのコスパも良いが、よりレコードの音を深く聴き込みたいという人は、PS-LX5BTから入門すると良さそうだ。