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ソニーとTSMC、次世代イメージセンサーの開発・製造で提携へ。「AIが最重要テーマ」ソニー経営方針も
2026年5月8日 17:44
ソニーセミコンダクタソリューションズとTaiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited(TSMC)は8日、次世代イメージセンサーの開発・製造に関する戦略的提携に向けて、法的拘束力を伴わない基本合意書を締結した。
ソニーとTSMCは、ソニーが過半数の株式を保有し支配株主となる合弁会社の設立を検討するとともに、熊本県合志市に新たに建設されたソニーの工場への開発、及び生産ラインの構築に向けた検討を進めている。
この合弁会社を通じて、両社はイメージセンサーの性能向上に向けたより広範な協業の一環として、「ソニーが有するイメージセンサー設計の知見と、TSMCの強みであるプロセス技術及び卓越した製造能力を活用する」という。
合弁会社による将来的な投資についても協議。ソニーによる長崎の既存工場への新規投資とともに、市場の需要に応じて段階的に実施し、日本政府からの支援を受けることを前提に検討しているとのこと。
提携では、車載やロボティクスなどの「フィジカルAI」応用分野における新たな機会の探索・対応も進めていく方針。将来のイノベーションやさらなる技術発展に向けた基盤を築くことを目指すとしている。
なお、合弁会社の設立は、今後、本提携に関する法的拘束力のある確定最終契約を締結すること、及び一般的なクロージング条件を満たすことを条件としている。
ソニーグループ 2026年度経営方針も発表
ソニーは8日、経営方針の説明会も開催。
ソニーは「Creative Entertainment Vision」のもと、テクノロジーの力でクリエイターを支援し、リアルとデジタルの両空間で新たな体験を届けるとともに、エンタテインメント事業におけるIP価値最大化を目指している。アニメ領域では、制作からファンエンゲージメント、マーケティング、グローバル配信に至るまで、グループ各社および戦略パートナーと連携し、シナジーを生み出している。
事例として、アニプレックスとパートナー各社による世界的なヒット作『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』がある。配信サービスのCrunchyrollは、2026年3月末時点で、世界で2,100万人を超える有料会員を獲得。成長をさらに加速させるため、「クランチロール アニメアワード」では、Gaudiyとのパートナーシップのもと、MyAnimeListをファン投票のプラットフォームとして初導入したほか、今秋には各分野を牽引する企業が一堂に会する「クランチロール アニメ・フューチャー・フォーラム」を初開催し、アニメファンや日本のパブリッシャー・クリエイターとの関係強化を進めていく。
中期経営計画においては、事業ポートフォリオの最適化を進めるとともに、成長が期待され、競争優位性の高い領域への投資を継続。
バンダイナムコとの戦略的業務提携を締結し、アニメ領域などにおける競争力を強化。WildBrainが保有するPeanuts Holdingsの持分を追加取得し、持分比率を80%に引き上げ。Pink FloydおよびQueenのカタログ取得に続き、米国ソニー・ミュージックグループがGICと提携するなど、音楽IPへの継続的な投資を実施する。
さらに、AIをソニーグループ各事業にとって最重要テーマとする。新たな価値創出を促し、エンタテインメント領域で新しい成長機会を生み出す可能性がある一方で、社長 CEOの十時裕樹氏は「人のクリエイティビティが常に中心にあるべき」との考えを強調。「アーティストやクリエイターに取って代わるものではない」とも語る。
活用事例としては、バンダイナムコと、生成AI含む最新技術の活用に関する試験的な取り組みを継続。映像制作の大幅な速度向上や、一人あたりの生産性向上を確認。今後もソニーが持つ技術と生成AIを統合することで、クリエイターが感性を最大限に拡張し、安心して利用できる制作基盤の確立を目指すという。
SIEの社長 CEOである西野秀明氏は、ゲーム分野でも、AIによって制作のハードルが下がり、コンテンツの量と多様性が増す中、SIEのプラットフォームとスタジオは、高品質な体験を提供し、プレイヤーが最適なコンテンツに出会えるようにする上で、引き続き重要な役割を果たすと説明。
SIEのスタジオでは、AIを活用したツールが、ソフトウェア開発、品質保証、3Dモデリング、アニメーションなどの分野において、反復作業を自動化し、生産性を向上。これにより、制作チームはより豊かな世界観やゲーム体験の創出に注力できるという。
プラットフォーム事業では、AIは大規模な効率化、一人ひとりに最適化された体験の提案を推進。AIと機械学習への継続的な投資により、映像表現のさらなる進化を追求し、より高品質なプレイヤー体験を提供するとした。




