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エミライがeversolo、Luxsinを取り扱う狙い。「入口からハイエンドまで思想や方向性が異なるブランド取り揃える」

エミライの島幸太郎取締役

エミライは11月6日、中国拠点の「eversolo」と「Luxsin audio」より、ネットワークプレーヤーやDAC内蔵ヘッドフォンアンプなど合計13モデルを日本国内で発売した。同社の島幸太郎取締役はeversoloについて「買わない理由を見つけるのが難しい」ブランドだと紹介。またこれら2ブランドの取り扱いを決めた意図も説明した。

同社は、eversoloブランド製品の日本国内における総輸入元としての輸入代理契約を7月23日に締結。Luxsin Audioについても、輸入代理契約を結んでいる。

11月1日から両ブランドの全サポート業務もエミライが担当。今後発売する製品だけでなく、既存の国内正規輸入品もエミライがサポートを行なう。正規輸入品の製品保証期間も承継し、保証はエミライの諸規定に基づいて対応する。

エミライが11月6日に発売したのは、eversoloから11モデル、Luxsin audioから2モデルの合計13モデル。注目製品などは別記事で紹介している。

eversoloは、Eversolo Audio Technologyが展開する、デジタルオーディオを軸に据えたブランド。同社はZidoo Technologyの出資によって設立され、創業メンバーはいずれもHi-Fi業界で長く開発と事業運営に携わってきた技術者で構成されている。

製品ラインナップは、ネットワークストリーマー、DAC、プリアンプ一体機の「DMP」シリーズを中心に、ピュア・デジタルトランスポートの「T」シリーズ、D/Aコンバーター、パワーアンプ、スピーカー、測定用マイクロフォンまでを揃えている。

Luxsin audioは、EverSoloに出資しているZidoo Technologyのプレミアムオーディオブランド。ブランド名のLuxsinは「Luxury」と「Sine(正弦波)」を組み合わせたもので、純度の高い音楽再生と洗練されたプロダクトデザインの融合を理念として掲げて、ヘッドフォンアンプ「X9」や「X8」を展開している。

eversoloは「スピーカーで聴くオーディオシステムを統合」、Luxinは「再生環境を最適化」

プレスイベントには、エミライの島取締役が登壇。両ブランドの紹介と、取り扱いの狙い、またエミライのネットワークプレーヤー全体戦略に関するプレゼンテーションが行なわれた。

CDプレーヤー搭載ネットワークプレーヤー「DMP-A8 Master Edition Gen 2」

島取締役は「日本で音楽を聴く入口はCD、SACDのようなディスクメディアからダウンロードメディアに、現在はストリーミングサービスへと大きく変化してきました。それに伴って、ネットワークオーディオプレーヤーという製品に求められる品質、期待というものが年々変わってきているというのが、私たちの理解です」と、ネットワークオーディオ市場を分析する。

「音質が良好なものであることは当然、大前提です。そのうえで配信サービスと手持ちのメディアを同じインターフェイス、同じユーザー体験で探して、すぐに聴くことができる。本体でもスマートフォンでも、同じような品質のユーザー体験が実現できる。製品購入後も、ソフトウェアの更新により最新のサービス、新しいユーザー体験が継続的に提供される。こうしたことに対して、お客さまは大きな期待を持って製品を買い求めたり、探されているのではないかと思っています」

「例えば聴きたい曲を探すときに、スマートフォンのアプリや本体の画面を毎回切り替えなくてはいけないとなると、だんだんと製品を使うモチベーションが下がってくるのではないかと思っています」

「日々ストレスなく、使い続けられる心地よい使用感や、使い続けるための高い完成度というものは、製品を選ぶ際の大きな理由になってきていると感じています。他方で、オーディオの回路設計と、ユーザーインターフェースを含めたソフトウェアや操作画面の開発を、同じ高水準で実現できるオーディオブランドというのは、残念ながら世界的に見ても、それほど多くないというのは私たちの考えです。そうした背景が、eversoloとLuxsin audioを取り扱う理由です」

eversoloについて、島取締役は「スピーカーで聴くオーディオシステムを統合していく」ブランドだと紹介。

現在ネットワークオーディオは配信サービスが多岐に渡ること、音源がダウンロードしてあるものとストリーミングするもので分かれていること、ダウンロードした音源もPCやネットワークトランスポートなどさまざまなルートから取得する必要があること、各サービスや機器に対応したアプリ/リモコンを使う必要があるなど、サービスが“分断”されていると指摘した。

eversoloの製品は、そうした「ネットワークオーディオのなかで起きている分断を統合していく」点に強みがあると紹介する。

「ストリーミング再生やD/A変換、音量の制御、ライブラリの管理といったものが、(現状は)別々の機器によって行なわれているわけですが、(eversolo製品では)これらをひとつの筐体にまとめています。これがeversoloが実現した大きな成果のひとつだと思います」

「eversoloが重視している点は4つです。ひとつは大画面のタッチパネルを搭載していること、ふたつめは専用のアプリによって、どの製品を買っても統一されたUIを提供すること、3つ目が内蔵SSDを使ったライブラリの管理、4つ目が再生基盤として自社開発のオーディオエンジンによるビットパーフェクト再生ができることです」

「デビュー当時、非常に注目されたのが、Apple MusicとAmazon Musicの両方でビットパーフェクト再生ができることです。特に日本では、この2サービスがハイレゾ品質のストリーミングを実現するサービスとして人気があるものです。それに加えてQobuzやTIDALといったものにも対応しています。Roon Readyもサポートしていますので、オーディオファンが日常的に使うようなサービスは網羅しています」

「これらのポイントのうち、どれかひとつが突出しているのではなく、他社製品でありがちな『音は良いんだけど、ここがちょっと惜しいな』という“惜しいポイント”が極めて少ない、“買わない理由を見つけるのが難しい”製品群を取り揃えています。製品を総合的に評価したとき、買わない理由が少ないというのが特徴です」

一方、Luxsin audioは「ヘッドフォンやイヤフォンで聴くパーソナルオーディオについて、ユーザーひとりひとりの嗜好に合わせてパーソナライズしていく、再生環境を最適化する点」に特徴があるブランドだと紹介。

同ブランドが主戦場とするパーソナルオーディオの分野では「SN比など基本性能の高さに加え、ユーザーが使っているヘッドフォンの特性、個人の聴こえ方、音の好みにあわせて、再生環境をパーソナライズすることが求められている」とし、Luxsin audioはそのパーソナライズ化に注力しているブランドだと紹介した。

「例えばヘッドフォンのインピーダンス検出も自動で行なわれます。ヘッドフォンを挿すだけでハードウェア側で自動的にインピーダンス特性を計測して、それに合わせた出力インピーダンスに変更する機能が搭載されています。聴覚特性に合わせてパーソナライズできますし、パラメトリックEQやクロスフィードといった調整機能も備えています」

eversolo/Luxsin audioの取り扱いで「どんなタッチポイントからでも、案内できる製品を用意」

エミライは、すでにホームオーディオではWiiMやCambridge Audio、デスクトップオーディオではFiiOやiFi audioなどを取り扱っている。ここにeversoloとLuxsin audioを加えるのは「オーディオ製品全般の入口となる製品からハイエンドオーディオの世界を体現する製品まで、思想や目指す方向性が異なるブランドを取り揃えることで、お客様がどういうタッチポイントでオーディオ製品に触れられても、私どもがご案内できる製品を用意することが狙い」だという。

「初めてストリーミングサービスに触れた方が、もっと良い音、あるいは本格的に楽しみたいと考えられたときに、その次の提案を弊社が取り扱うブランドでできるのは重要なポイントです。eversoloの取り扱いによって、弊社の取り扱いブランドにおいて、ミドルクラス価格帯のハイファイオーディオの選択肢に厚みを持たせられたと考えています」

「手軽にストリーミングサービスを楽しめるWiiM、音楽をライフスタイルのなかで楽しむ、かつ製品そのもののデザインや質感にもこだわる方にはCambridge Audioをご提案します」

「そしてWiiMからオーディオ製品に興味を持ち、もっと良い音で楽しみたいと思ったかたにはeversoloをおすすめしたいと思っています。そのさらに先、ハイエンドオーディオの世界観を味わいたい方にはAurenderをご提案します」

「これらのブランドに共通しているのは、ハードウェアだけでなく、ソフトウェアの安定性・使いやすさにも定評があるメーカーであること。また手軽さやデザイン、音質など、お客さまがオーディオ製品に求めるものは異なると思いますが、どの切り口でもネットワークオーディオをすぐに始められるということをお客さまに訴えかけていきたいと思います」

「デスクトップ・ポータブルの分野では、幅広い製品を手掛けるFiiO、その価格帯の上にLuxsin Audioが位置すると思っております。価格帯という点で、そのさらに上に位置するのがiFi audioです」

「iFi audioは“マスタリング”、デジタル信号処理の技術を駆使してスタジオ品質の音楽体験をデスクトップ環境、パーソナルオーディオでも実現していくのがコンセプトです。Luxsin audioはご紹介したようにEQを積極的に活用する、好みに合わせてパーソナライズすることを強く打ち出しているブランドです」

今後日本に導入する製品については、「メーカーからは、eversolo、Luxsin audioともに一通りの製品を日本で販売してほしいという強い要望を受けていますので、その要望に応えられるように、安全規格などの手続きなどを済ませ、各メーカーが作っている製品を順次日本のユーザーに届けていきたい」とした。

プレスイベントではeversoloとPMC、IsoAcoustics、Artnovionなど、エミライが取り扱うオーディオ製品、音響アイソレーション、音響パネル製品を組み合わせた試聴も行なわれた