シャープ、2番組同時に8.5倍AVC録画可能な新BDレコーダ

-WオートチャプタやW録中BD再生/ダビングも可能


10月24日発売

標準価格:オープンプライス


 シャープ株式会社は、2系統のデジタル放送番組を同時にMPEG-4 AVC変換して長時間録画できるBlu-ray Discレコーダ「AQUOSブルーレイ」の新モデル3製品を10月24日より発売する。

 HDD容量の違いで「BD-HDW50」(1TB)、「BD-HDW45」(500GB)、「BD-HDW43」(320GB)を用意。価格は全てオープンプライスで、店頭予想価格はHDW50が19万円前後、HDW45が14万円前後、HDW43が12万円前後の見込み。

BD-HDW50BD-HDW45BD-HDW43

 


■ 「2番組同時8.5倍フルハイビジョン録り」対応。録画中にBDビデオ再生も

 いずれのモデルも地上/BS/110度CSデジタルチューナに加え、地上アナログチューナを1基搭載している。従来モデルと同様に、MPEG-4 AVC/H.264トランスコーダーを内蔵し、ハイビジョン解像度のままAVC録画が可能となっている。新たにAVC録画において、最長で約8.5倍の長時間録画が可能となった(従来モデルは7倍)

 最大の特徴は、デジタル放送を2番組同時にAVC変換して録画できる「2番組同時8.5倍フルハイビジョン録り」に対応したこと。従来は、デジタルダブルチューナのうち、1系統のみがAVC変換録画し、もう1系統はMPEG-2 TSをそのままストリーム記録するDRモードでの録画となっていた。新AQUOSブルーレイでは、2系統分のトランスコーダを搭載したことで、2番組同時にAVCで長時間録画が行なえるようになった。2番組同時の長時間AVC録画に対応したのは新AQUOSブルーレイが初となる。

 長時間録画は、従来は約3.4Mbpsで録画する「7倍モード」が最長となっていたが、トランスコーダのアルゴリズム改善により、8.5倍の長時間録画に対応。2層のBDメディアに36時間以上の録画ができるという。なお、従来モデルのBD-HDW40/HDW35/HDW32とBD-HDS32でも後日のソフトウェアアップデートにより8.5倍長時間録画に対応する予定としている。

 記録可能メディアは、BD-R/REとDVD-R/RW、DVD-R DL。AVCRECなどDVDへのハイビジョン録画機能は備えていない。

 DRと2/3倍モードでは、データ放送もそのまま記録。いずれの録画モードでも音声形式はAACのまま記録される。また、BDへの直接録画にも対応しており、2番組を同時にHDDに録画するだけでなく、1系統をBDにもう1系統をHDDに割り当てることも可能。また、AVC 2番組同時録画時でもBDビデオソフトの再生や、HDDからBD-R/REへの高速ダビングが行なえるなど、マルチタスク動作性能も向上し、使いやすさを高めている。

 加えて、音声の切り替わりを検出し、自動でチャプタを付与する「Wおまかせオートチャプター」も搭載。2番組同時録画時にも適用可能で、CMスキップやカット編集などに活用できる。録画した番組の1.5倍速早見再生にも対応する。

 また、BD-REディスク利用時に、BDレコーダ内蔵のAQUOS DXシリーズでセットした予約情報を、AQUOSブルーレイに引き継いで予約が行なえる「マイディスク予約」に対応。1枚のBD-R/REディスクに、毎日/毎週予約も含め8番組の予約設定が行なえる。

 


■ ファミリンクも機能強化。ポータブル機器対応も

ファミリンクパネルでテレビのリモコンから操作

 HDMI出力は1系統で、BDビデオなどの1080/24p出力もサポートする。BD-Liveにも対応。専用I/P変換回路を搭載し、1080/60pの映像出力にも対応する。12bit/148.5kHz対応のビデオDACも搭載している。

 HDMI連携機能の「AQUOSファミリンク」も新バージョンの「AQUOSファミリンクII」となり、専用の操作パネル「ファミリンクパネル」を画面上に表示し、AQUOS(テレビ)側のリモコンからレコーダの操作が行なえる。全モデルで2mのHDMIケーブルを同梱している。

 HDMI以外の出力端子は、D4、S映像、コンポジット、光デジタル、同軸デジタルを各1系統、アナログ音声を2系統装備。入力端子はS映像、コンポジット、アナログ音声を各2系統備えている。i.LINKやUSB、Ethernetも搭載する。

BD-HDW50の背面

 また、BD-HDW50は専用の高画質/高音質設計を行なっており、独自の防振設計を施した「アンチバイブレーションキャビネット」を採用。さらに、音響用の電解コンデンサにより中低域の表現力向上を図ったほか、音響用電源コンデンサの採用や、アース付きの三極電源ケーブルの搭載など、電源周辺の強化を図っている。なお、通常の電源コンセントで利用できる二極の電源ケーブルも付属する。

 携帯電話などポータブル機器用の動画ファイル(MPEG-4 AVC)を作成する「高画質番組持ち歩き」も搭載。最高640×360ドット/30fpsと、ワンセグ(320×180ドット/15fps)よりも高解像度/フレームレートで録画するため、ポータブル機器でより高画質な番組再生を行なえる。対応機器はNTTドコモの「SH-05A」やソフトバンクモバイルの「933SH」などで、同社ホームページで順次案内する。

 USB接続したAVCHDビデオカメラ内の映像をサムネイル表示し、そのままHDDに取り込む「ハイビジョンカメラダビング」も搭載。取り込んだ映像の編集だけでなく、ビデオカメラから直接BD-R/REに書き出すことも可能となっている。

 リモコンのホームボタンから、各種設定や操作が行なえる「新・モーションガイド」も新搭載した。

 消費電力は42W(BD-HDW50/HDW45)、41W(HDW43)で、待機時消費電力は全モデル0.8W。さらに、本体前面のスイッチを「入」にすることで、リモコン操作も受け付けず、予約録画以外の動作を行なわないことで、より待機時消費電力を抑える「エコモード」も搭載。エコモード利用時には待機時消費電力を約0.2Wまで削減できる。

 外形寸法はHDW50が434×299×76mm(幅×奥行き×高さ)、HDW45/43が434×299×67mm(同)。重量はHDW50が約5.7kg、HDW45が約4.7kg、HDW43が約4.5kg。


(2009年 9月 24日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]