ローランド、PCM/MP3同時録音対応、実売25,000円の「R-05」

-Musikmesseで発表。バイノーラル録音対応マイクも


R-05

4月末発売

標準価格:オープンプライス


 ローランドは、リニアPCMレコーダ「R-05」を4月末に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は25,000円前後。ドイツ・フランクフルトで開催しているMusikmesse 2010(3月24日~27日)にて発表された。

 Musikmesseでは4月末より順次発売されるR-05用のオプションも発表。バイノーラル録音が行なえるイヤフォン一体型マイク「CS-10EM」(1万円以下を予定)などが出展された。そのほか、シンセサイザーやデジタルピアノ、マルチトラックレコーダなどの新製品も披露している。



■ リニアPCMレコーダ「R-05」

 同社PCMレコーダ「R-09」シリーズの高音質設計を継承しながら、小型化/低価格化を追求したというモデル。外形寸法は103×60×25mm(縦×横×厚さ)、重量は140g。WAV/MP3の同時録音に対応するほか、最適な録音レベルに自動調整するリハーサル機能など、録音ミスを防ぐさまざまな機能を搭載していることが特徴。

 録音フォーマットはリニアPCM(WAV)とMP3で、WAVでは16/24bit、44.1/48/88.2/96kHzに対応。MP3は64/96/128/160/192/224/320kbpsから選択できる。また、WAV+MP3の2フォーマット同時録音も可能。その場合、音質はWAVが16bit、44.1/48kHzで、MP3は128kbpsとなる。

 WAV録音したファイルを本体でMP3に変換することも可能。本体内編集機能も備え、分割/結合のほか、開始/終了点を指定してのトリミングも行なえる。録音中のスプリットにも対応し、ファイルサイズや入力レベルに応じた自動スプリットと、専用ボタンによる手動スプリットが可能となっている。

 記録メディアはSD/SDHCカードで、32GBのカードまで対応。内蔵マイクはバック・エレクトレットタイプのステレオコンデンサーマイク。フラットな特性の無指向性マイクを採用したことで、豊かな低域感を得られるという。さらに、独自のマイクハウジング構造で、豊かなステレオ感も実現したという。マイク/ライン入力端子(ライン入力優先)も備える。

 専用設計のアナログ回路「IARC」(Isolated Adaptive Recording Circuit)を搭載。ADコンバータへの入力レベルを最適化するほか、ノイズ対策を施した高レベルのSN比などで高音質録音をサポートするという。

 録音ミスを防ぐ機能としては、前述のリハーサル録音のほか、リミッター回路、オート・ゲイン・コントロールなどを搭載。また、録音開始ボタンを押した2秒前からの音を残せる「プリ・レコーディング」機能も利用できる。再生機能では、4種類のリバーブを搭載するほか、再生速度は50%~150%の間で調節可能。ただし、リバーブと変速再生の同時利用はできない。ディスプレイの解像度は128×64ドットで、メニューやファイル名の表示が日本語に対応した。

 パソコン接続時のインターフェイスはUSB 2.0。対応OSはWindows XP/Vista/7とMac OS X 10.2以上。電源はACアダプタまたは単3電池2本を利用。アルカリ電池での連続使用時間は、再生が30時間以上、録音が16時間以上。本体背面に三脚穴を装備。専用のウインドスクリーンも付属する。

□製品情報
http://www.roland.co.jp/products/jp/R-05/


 

■ バイノーラル録音マイク付きイヤフォンなどの「R-05」オプション

バイノーラル録音が行なえるマイク内蔵イヤフォン「CS-10EM」

 「CS-10EM」は、カナル型(耳栓型)イヤフォンとステレオコンデンサーマイクが一体型になった製品。イヤフォンを耳に装着し、R-05やR-09シリーズで録音することにより、ヘッドフォンなどで再生した際にリアルな定位を感じられるバイノーラル録音が行なえる。

 そのほか、「R-05」用オプションとして、本体カバーとウインドスクリーンのセット「OP-R05C」、キズやホコリなどから本体を守るシリコンケース「OP-R05S」、専用ポーチ「OP-RP1」、単一指向性のステレオマイク「CS-15S」、マイクスタンドアダプタ「OP-MSA1」をラインナップしている。


□製品情報(CS-10EM)
http://www.roland.co.jp/products/jp/CS-10EM/


(2010年 3月 24日)

[AV Watch編集部 中林暁]