ソニー、PS3の“リモートプレイ”対応「VAIO P」
-PCからPS3の操作や動画再生。縦位置表示も
ソニーは、8型/1,600×768ドット液晶を搭載した“ポケットスタイルPC”「VAIO Pシリーズ」を5月22日より発売する。店頭販売モデルとして「VPCP119KJ」が用意され、価格はオープンプライス。店頭予想価格は10万円前後。OSはWindows 7 Home Premium。カラーはオレンジ(D)、ピンク(P)、ホワイト(W)の3色が用意される。
また、CPUやSSDの容量、カラー、WiMAXとワイヤレスWANなどが選択可能な「VAIO オーナーメードモデル」も用意される。
モバイルグリップ・スタイルでの利用を提案 | 店頭モデルは3色のカラーバリエーションを用意 | VAIOオーナーメードモデルは5色から選択可能で、WiMAX+3GやCPUのアップグレードが可能 |
縦位置での利用も可能 |
モバイルノートPC「VAIO P」の新モデルで、天板や底面、バッテリ、キーボードなどをひとつのカラーで包み込むような新デザインを採用。さらに、液晶の両脇にタッチパッドとクリックボタンを追加し、両手で持ちながらスクロールやタップ、ダブルタップなどの操作が可能な新しい利用方法「モバイルグリップ・スタイル」を提案している。
加速度センサーを内蔵。本体を左右に傾けるだけで、Webのページ送りや戻しなどの操作が可能。さらに縦に半回転させることで、縦位置表示モードでも利用できる。また、1,600×768ドット(120dpi)の高解像度液晶を採用。解像度切り替えボタンも備えており、拡大して読みたい場合には1,280×600ドット(96dpi)にワンボタンで表示を切り替えられる。
VAIO Xとの大きさ比較 | PSP goとのサイズ比較 |
VAIOでPS3のリモートプレイに対応 |
AV機能における最大の特徴は、PlayStation 3(PS3)の「リモートプレイ」に対応したこと。リモートプレイは、PS3の画面をネットワーク経由でそのまま他のデバイスに表示する機能で、これまで「PSP」が対応していた。
今回パソコンとしてはじめてVAIO Pがリモートプレイに対応。アプリケーション「リモートプレイ with PlayStation 3」を立ち上げ、PS3に機器登録することで、VAIO PからPS3のXMB操作やコンテンツ再生が可能となる。同機能の利用にはPS3を最新のシステムソフトウェアVer.3.30にアップデートする必要がある。
VAIO Pからは、PS3の動画ファイルや音楽ファイル、写真、スライドショーなどの各コンテンツが再生できるが、Blu-ray DiscやDVDビデオ、torneで録画した番組などの著作権保護コンテンツの再生はできない。また、ゲームもできない。ただし、ゲームでも「トロ・ステーション」のみはVAIOからプレイ可能となっている。
リモートプレイ with PlayStation 3 | PS3のXMBをVAIOから操作 | PS3内の動画をVAIOで再生中 |
PS3の操作のため、再生、停止や決定などにキー割り当てがされており、VAIOのキーボードで各種操作が可能。起動時、キー割り当てもあわせて表示される。今回試作機で試したところ、画質は、ビットレート1,024kbps(+2)、768kbps(+1)、512kbps(標準)、384kbps(-1)、256kbps(-2)の5段階で選択可能となっていた。また、キー割り当ての変更や反応速度の調整なども行なえる。また、VAIOからPS3の電源OFFなどの操作も可能となっている。
キー割り当て。変更も可能となっている | 画質も設定可能。最高画質は1,024kbps | ゲームはトロ・ステーションが利用できる |
リモートキーボード With PlayStaiton 3 | リモートキーボード利用時は、VAIO側の操作はできない |
また、VAIO PをPS3用のBluetoothキーボードとして利用する「リモートキーボード With PlayStaiton 3」も搭載している。
照度センサーやデジタルコンパスを搭載。ノイズキャンセル機能を備えたヘッドフォン出力端子や、31万画素のWebカメラ機能も装備する。
CPUはIntel Atom Z530(1.60GHz)、メモリ2GB、SSD 64GBを搭載。WiMAXやBluetooth機能も備えている。IEEE 802.11n対応無線LANとやアナログRGB出力、メモリースティック/SDカードスロットも装備する。
バッテリ駆動時間は約5.5時間。外形寸法は約245×120×19.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約619g。
(2010年 5月 10日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]