【CES】カナル型イヤフォン高級モデル「Westone 4」登場

-アーマチュアの3ウェイ4ドライバ。日本では3月発売


Westone 4

 Westoneは、International CESにおいて、カナル型(耳栓型)イヤフォン「Westone」シリーズの最上位モデル「Westone 4」を発表。米国で2月中旬より発売する。価格は449ドル。日本では、シネックスが3月に発売する。日本での価格は検討中。

 バランスド・アーマチュア方式の3ウェイ4ドライバを搭載するカナル型イヤフォン。高域と中域に各1基、低域に2基のドライバを使用する。既存モデル「Westone 3」は3ウェイ3ドライバで、再生周波数帯域は20Hz~18kHzだったが、Westone 4では10Hz~18kHzに向上させた。

 また、増やしたドライバユニットに合わせたチューニングにより、数値に表れる特性以外にも、シリーズの傾向である「アーティストの意図をそのまま伝える、という再生が従来モデル以上に実現できた」としている。


イヤーチップを外した状態内部構造低反発チップ装着時

 感度は118dB、インピーダンスは31Ω。重量は12.7g。ケーブルはツイスト構造で耐久性の高い「EPIC」(Earphone Precision Interconnect Cable)ケーブルを採用。ケーブル長は128cm。プラグはステレオミニ/L型。

 付属イヤーピースは、シリコン製のものが2種類/3サイズと、トリプルフランジ型が1つ、低反発型が3サイズ付属する。そのほか、標準プラグ変換アダプタ、ボリュームコントローラ付き延長ケーブル、クリーニングツールなども同梱する。

プラグ部イヤーピースなどの付属品Westone製品の“生みの親”というNew Product Development担当 Karl Cartwrite氏。Ultimate EarsやShureなど他社を含め、30年以上に渡りイヤフォン製品開発を手掛けている


■ Westone 4を試聴

ブースでは、前出のKartwrite氏など同社メンバーがライブ演奏デモを行なっており、その音をWestone 4で聴くことができる

 低域が2ドライバに強化されたことから、より低音の豊かな仕上がりになったものと予想したが、音のバランスは思いのほかフラットに近い。アーマチュアドライバならではの繊細さを活かしながら、より広い帯域に渡り力強さを感じられる。派手な音を楽しむよりは、曲の終わりでピアノの音が消え入る様や、女性ボーカルの息遣いの余韻など、アコースティックの音源の良さが味わえた。

 Weston 3のデザインを継承したというハウジングは樹脂製と思われ、他社製のメタルハウジングのモデルに比べると装着時の安定感にはやや欠ける印象もあるが、付属イヤーピースの種類が豊富なので、最適なピースを選択することで装着感を高められる。また、本体の軽さから、長時間の着用でも負担は少ない。個人的には低反発フォームチップが最も耳にフィットし、音の特徴が顕著に感じられた。



(2011年 1月 8日)

[AV Watch編集部 中林暁]