BS放送に、3月1日より7チャンネルが開局。計31chに
-ディズニーやIMAGICA、釣りビジョンなどがHD放送
記念式典の来場者 |
BSデジタル放送に、3月1日より7つの新しいチャンネルが開局した。デジタル放送推進協会(Dpa)は、これを記念した式典「パワーアップBS! 31チャンネル勢揃い BS新規7チャンネル開局セレモニー」を同日に開催。各放送事業者の代表者らが登壇し、それぞれの魅力についてアピールした。
また、発表会にはBS放送のキャラクターである「BSマン」も登場。BSマンの声を担当するケンドーコバヤシさんも登壇し、トークショーを行なった。
■ BSは無料11チャンネル、有料20チャンネルに
既報の通り、BSデジタル放送は2011年10月に12のチャンネルを追加。WOWOWやスター・チャンネルがハイビジョン3チャンネル編成になったほか、J SPORTSなどのチャンネルが有料放送として参入した。さらに、今回の追加でBS全体では合計21事業者・31チャンネル(データ放送含む)となる。このうち、11のチャンネルが無料、20のチャンネルが有料となる。
3月より開局するのは、「J SPORTS 3」、「J SPORTS 4」、「BS 釣りビジョン」、「IMAGICA BS」、「日本映画専門チャンネル」、「ディズニー・チャンネル」、「Dlife」(本放送は3月17日)の7つ。このうち、Dlifeのみ無料チャンネルで、それ以外の6チャンネルは有料。J SPORTS(1~4)は月額2,400円、BS釣りビジョンが月額1,260円、IMAGICA BSは月額630円、日本映画専門チャンネルは月額525円、ディズニー・チャンネルは月額630円。これら有料チャンネルには、別途スカパー! e2加入の2,940円と月額410円も必要となる。画質は、ディズニー・チャンネルのみSDで、それ以外はHD。
開局する7つのチャンネル | 既存局と合わせ、合計31チャンネルに | 調査によれば、BSデジタル受信機の普及台数は、2012年12月時点で累計1億2,000万台以上、視聴可能世帯は72.3%となっている |
J SPORTSは、2011年11月に始まったJ SPORTS 1、J SPORTS 2と合わせた4チャンネルで、1日平均14時間、年間5,000時間以上のスポーツを生中継。
プロ野球は中日、広島、オリックス、東北楽天、千葉ロッテ主催試合を全て生中継するほか、メジャーリーグはダルビッシュ、岩隈、和田、黒田、松坂の先発試合を放送。日本のプロ野球とメジャーリーグを合わせて年間750試合以上を放送する。
サッカーはJリーグのJ1全試合や、欧州サッカーの日本人選手出場試合などを、モータースポーツはSUPER GTやフォーミュラ・ニッポンの全戦を、サイクルロードレースはツール・ド・フランス全ステージを放送する。
BS釣りビジョンは、日本唯一の釣り専門チャンネルとしており、磯、沖、バス、フライ、ソルトウォータールアーなどをカバー。渓流釣りなど季節の身近な釣りから、海外釣行まで放送する。
IMAGICA BSは、話題/人気の映画とドラマをハイビジョンで放送。映画はハリウッドの名作やヨーロッパの話題作など幅広く用意し、ほぼすべての作品がノーカット、ノーCMとなっている。6月にはマイケル・ジャクソン特集を、7月には「007」の連続放送も予定している。海外ドラマは、日本未放送のハリウッド作品「パンナム」などを用意。
邦画を放送するBS日本映画専門チャンネルは、「日曜邦画劇場」(21時~23時)で新作・話題作を放送するほか、「東宝娯楽シアター」や「勝新太郎劇場」、「伊丹十三劇場」などを編成。月曜から金曜は「ハイビジョンで甦る 日の当たらない名作」(7時~9時)、「日本映画100年の100選」(9時~11時)という2つの番組があり、それぞれ同じ作品を5日間連続で放送する。
ディズニー・チャンネルは、話題の映画、アニメーション、コメディドラマ、ディズニー情報などの番組を用意。2カ国語で放送する。3月1日~11日と、4月1日~7日は無料放送となる。同じくディズニーが運営するDlifeは、海外ドラマや情報バラエティなどの無料チャンネル。主に30~40代女性をターゲットとした作品を集めているという。
■ BS多チャンネル時代突入で、既存のチャンネルも歓迎
Dpaの間部耕苹理事長 |
BS放送は、1989年のアナログ放送開始から23年、2000年のデジタル放送開始から12年を迎える。31チャンネルとなった3月1日は、「BS新時代のスタート」と位置付けている。
Dpaの間部耕苹理事長は、「BSは、これまで“地上ではなかった”メディアとして1989年に開始した。予定通り31チャンネルになり、BS新時代を迎えることになった。昨日、東北で行なわれた『地上アナログ放送終了1カ月前の集い』に参加した感触では、予定通り3月末に終了できるだろう。3月は、地上・BSともども歴史に残るテレビ新時代となる」と宣言した。
続いて、新チャンネルを開始する事業者の代表者が登壇して、それぞれの魅力や今後の抱負などを語った。また、NHKなど放送中のチャンネルからも代表者が登壇。新チャンネルの参入を歓迎して、共にBS発展を目指すという決意を新たにした。
BSマンと、ケンドーコバヤシさん |
続いて、BSのキャラクターであるBSマンも登場。声を担当するケンドー・コバヤシさんによるトークショーも行なった。
最初に登場したBSマンは、「BSの電波は秒速30万kmで飛ぶんだよ。36,000kmある衛星との間を、1/4秒で往復するんだよ」、「衛星から届く電波は距離の2乗で弱くなるから、衛星からの電波は1/100万になるんだ。パラボラアンテナは、これを100万倍にパワーアップして、受信機に届ける役割を果たしているんだ」といった知識を披露。さらに、BSチャンネルの選び方として「番組表から好きなチャンネルを選ぶ」、「チャンネルの上下ボタンで選ぶ」、「3桁のチャンネル番号を直接入力する方法」の3つを紹介した。
続いてケンドーコバヤシさんが姿を現すと、BSの31チャンネルのロゴが並んだモニターを見て「これだけ並ぶとど迫力ですね。目移りして、テレビの前から離れられなくなりそう」とコメント。BSマンについては、「気に入っているんですが、生物学的に見ると筋肉のバランスがおかしいですよね」と笑いを誘った。また、「31チャンネルあるわけでしょう。どんどん良いソフトをだしていただいて、そのいいソフトを作るというために少しだけでも協力させていただけたら……」と今後の出演にも意欲を見せた。
まさに人間離れしたBSマンの筋肉に、ケンドーコバヤシさんも興味を示した | BSマンが新チャンネル開始を告知するCMも開始 |
(2012年 3月 1日)
[AV Watch編集部 中林暁]