ボーズ、パイロット向けノイズキャンセリングヘッドセット

-「Quiet Comfort 15」の技術を投入。Bluetooth対応も


「Bose A20 Aviation Headset」の使用イメージ

 ボーズは、航空パイロット/クルー向けのノイズキャンセリング・ヘッドセット「Bose A20 Aviation Headset」を7月2日に発売する。価格は126,000円。Bluetooth接続対応バージョンも用意し、価格は138,600円。

 ボーズとノイズキャンセリング(NC)技術の歴史は古く、‘78年にボーズ博士が欧州から米国への帰路についた際、旅客機の中でNC技術の基本コンセプトと、数学的な根拠を導き出したという。そこから基礎研究が開始され、‘85年にプロトタイプが完成。米空軍にて評価テストが行なわれた。

 そして‘89年に市販機として市場初の航空機用NCヘッドセットを発売。その後も、米軍の航空機用ヘルメットへの技術提供などを進め、‘96年には F1レーシングチームのピットクルーの通信用ヘッドセットも供給している。

 「Bose A20 Aviation Headset」では、コンシューマ向けのNCヘッドフォン「Quiet Comfort 15」に採用されたアクティブノイズキャンセリング技術を応用しており、より広い周波数帯域にわたり、飛躍的にNC効果を向上させたという。

 ハウジングの内側と外側それぞれにマイクを設置することで、騒音を的確にモニタリング。専用設計のドライバから、逆位相の音波が再生される。

 イヤークッションとハウジングのデザインも新開発で、小型ながら、ハウジング内の空間を拡大。耳への圧迫感を低減しながら、ハウジング内に侵入する騒音を大幅に低減したという。

「Bose A20 Aviation Headset」

 また、新しいヘッドバンド構造により、頭部を挟み込むクランプ圧を、一般的な航空機用ヘッドセットの約1/3まで低減したという。

 接続プラグはG/Aプラグ、6ピンインストール、U174(ヘリコプター用)などから選択可能。オプションのBluetoothモジュール版では、スマートフォンなどと連携し、ハンズフリー通話も可能(A2DPプロファイルには非対応)。ケーブルの途中にコントロールモジュールを備えており、モジュールには外部入力端子搭載。ポータブルGPSシステムや、警告システムなどと接続できる。

ケーブルの途中にコントロールモジュール搭載Bluetoothでスマホと連携して通話も可能。GPSシステムとの接続も

 ヘッドセットの外形寸法は161×80×214mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は340g。コントロールモジュール部は39×39×125mm(同)。電池は単3電池2本を使用し、45時間の使用が可能。航空機電源10~32VDCにも対応する。


(2012年 7月 2日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]