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アクシス、Ayreのプリメイン「AX-5」とパワー「VX-5」

リファレンス向け「VGT」や、新ダイヤモンド回路搭載

プリメインアンプ「AX-5」

 アクシスは、米Ayre Acousticのプリメインアンプ「AX-5」と、パワーアンプ「VX-5」を4月に発売する。価格は、「AX-5」のSilverモデルが134万4,000円、Blackが138万6,000円。「VX-5」は、Silverが105万円、Blackが109万2,000円。

AX-5

 プリ+パワーのプリメインアンプという図式ではなく、「アッテネータを介することなくラインレベルを直接入力し、ゲインを変化させることで目的の出力を得る高増幅率パワーアンプ」という製品で、アクシスでは「新次元のプリメイン」と表現している。

 キーテクノロジーとして、リファレンスモデル「KX-R」で開発されたVGT(可変ゲイン・テクノロジー)を投入。銀接点46ステップのロータリースイッチを使い、ホット側/コールド側の増幅度を同時に変化させるバランス型可変ゲインサーキットとなる。入力信号のレベルをアッテネータで絞り、後段の固定ゲインアンプで再び増幅する通常のボリューム回路と比べ、SN比と歪率の劣化やインピーダンス変動による周波数変化を起こさず、高い忠実度を実現するという。

 VGTコントローラーは、LとRのそれぞれホット/コールドに対し、4連Shallcoソリッド銀接点ロータリースイッチをベルトドライブ・モーターで駆動。KX-Rと同一構造になっている。

 ゼロ・フィードバック、全段フル・バランス回路となっており、カスコード/カレントミラー増幅回路を発展させた、独自のEquiLock回路も採用。ゲイン・デバイスの電圧変動に由来するコンダクタンス/キャパシタンス変化を防ぎ、安定した動特性を実現するという。

 出力ステージには、独自に開発した新ダイヤモンド回路を搭載。フィードバック段を排除した2ステージ構成により、高い電流駆動能力を持たせながら位相直線性を極限にまで高めたとする。さらに、バイポーラデバイスによる出力トランジスタを全面採用。チャンネルあたり3ペアのNPN/PNPでホット側、コールド側をそれぞれ組み、「理想的なAB級駆動をさせている」とする。

背面図

 電源にはEI型トランスを搭載。ノイズレベルの低いリニア整流回路に電力を供給。AC入力部には独自のパワーフィルタ「Ayre Conditioner」を搭載。ACラインから混入してくる電源の高周波ノイズを熱エネルギーに変え、ピュアなACパワーをトランスに供給できるという。

 出力は125W×2ch(8Ω)、250W×2ch(4Ω)。入力インピーダンスは2MΩ(バランス)、1MΩ(アンバランス)。入力は、バランスを4系統、アンバランスを2系統用意。消費電力は最大で600W、スタンバイ時で48W。外形寸法は440×480×120mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は21kg。リモコンが付属する。

VX-5

 AX-5のパワーアンプ部と同様に、ゼロ・フィードバック、フル・バランス構成とEquiLock増幅回路を採用。出力ステージには、新ダイヤモンド回路による完全バランス出力ステージを採用している。

VX-5
背面図

 電源部にはEI型トランスを採用。AC入力部には、独自のパワーフィルタ「Ayre Conditioner」も搭載している。

 出力は175W×2ch(8Ω)、350W×2ch(4Ω)。入力インピーダンスは2MΩ(バランス)、1MΩ(アンバランス)。入力端子は、バランスとアンバランスを各1系統備える。消費電力は最大800W。スタンバイ時は15W。外形寸法は440×480×120mm(幅×奥行き×高さ)。重量は24kg。

(山崎健太郎)