ニュース
NTT西、壁挿しWi-Fiチューナを使ってスマホで地デジ視聴「モアテレビ」
(2016/3/25 14:43)
NTT西日本とマルチスクリーン放送協議会(マル協)は、地上デジタル放送をスマホ/タブレットを使って宅内でワイヤレス視聴できる「モアテレビ・サービス」を30日よりスタートする。壁のテレビアンテナコンセントに接続する放送受信端末「DXメディアコンセント」(直販8,980円)と、無料のiOS/Androidアプリ「モアテレビ」、無線LAN環境を組み合わせて利用する。
テレビがなくても、DXメディアコンセント(DXアンテナ製)から送出された地デジ番組を、宅内に設置したルータなどアクセスポイントを経由してスマホ/タブレットで視聴可能。寝室やキッチン、浴室など、家のどこからでも楽しめる。NTT西日本「フレッツ・テレビ」が提供する地デジ放送も観られる。テレビは持っていないが話題の番組を観たい、浴室でもテレビを使いたい、といった利用ニーズを想定している。
DXメディアコンセントは、壁のF型アンテナコンセントに直接取り付けるWi-Fi搭載チューナ。受信している放送波を、5GHz帯のWi-FiでMPEG-2 TS形式のまま画質を落とさず伝送可能。実際の視聴品質はスマホ/タブレットの解像度によって異なる。視聴にはマルチスクリーン放送協議会が提供するアプリを利用する。対応OSはAndroid 4.4以降で、iOS版は準備中。録画や視聴予約には対応しない。価格は8,980円で、NTT西日本の直販サイト「West-V」などで販売。miniB-CASカードなどが付属する。
現在、国内のテレビの世帯普及率は、一般世帯において97.5%だが、単身世帯では91.6%。特に、30代以下の単身世帯においては約80%にとどまる(内閣府「消費動向調査2015」調査)。また、近年はスマートフォンやタブレットの利用時間が増えていることから、フレッツ光ユーザーの利便性拡大を図るNTT西日本と、テレビライフの新しい楽しみ方を提案するマル協がモアテレビ・サービスを提供開始する。
マル協は在阪の民放5社(朝日放送、関西テレビ放送、テレビ大阪、毎日放送、讀賣テレビ放送)が設立した一般社団法人。セカンドスクリーンサービスの実用化に向け、'11年に設立された「マルチスクリーン型放送研究会」による提案の実践を進めている。