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KDDIがスマホVRサービスのハコスコと資本提携。アプリ・コンテンツ事業で協力

 KDDIは19日、スマートフォン用VRビューアを販売するハコスコに出資し、資本提携を行なうと発表した。auスマートパス上での専用アプリ提供や、「ビデオパス」などと連携したコンテンツ配信を検討している。

ハコスコ(左)と、KDDIのこれまでの取り組み

 ハコスコは、スマートフォン向けのダンボール製VRビューア「ハコスコ」や、専用アプリ、コンテンツからなるスマホVRサービスを提供しており、高価なVR機器と比べて誰でも手軽に入手・体験できることが特長。ダンボール製である特性を活かし、ユーザーがカスタマイズしたり、事業者がハコスコ本体を広告メディアとしてプロモーション活用することもできる。出荷台数は延べ17万台超。

 KDDIでは、'11年末に開始したAR事業「SATCH」とのシナジー効果や、VRコンテンツおよび制作ノウハウなどの蓄積が可能となることから、今後のVRビジネスでの事業展開が見込めるとして資本提携。今後、auスマートパス上での専用アプリの提供やビジネス開発支援を実施。さらに、「うたパス」や「ビデオパス」、「uP!!!」、「SATCH」などのエンターテインメント系事業と連携したコンテンツ配信も検討するとしている。

 出資はコーポレートベンチャーファンド「KDDI Open Innovation Fund」を通じて実施。ハコスコは同日、KDDI Open Innovation Fundのほか、ミクシィの投資子会社であるアイ・マーキュリーキャピタルに対して、第三者割当増資を実施したと発表している。

 また、VRをプロモーションに利用する事業を、コンテンツ提供事業者やメディア・インフラ事業者との事業提携を通じて推進する。既に提携している凸版印刷やポニーキャニオンなどに加え、新たにKDDI、ミクシィ、エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ、グリー、アマナと事業提携し、各社と体験型のVRプロモーションやコンテンツ開発・制作などで協力。若年層や女性、高齢者などにも日常的なメディアとしてVRを普及させ、事業拡大を目指すとしている。

(庄司亮一)