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“あのシーン”の裏話も!? 「ガンダムNT」大ヒットで追加舞台挨拶
2019年1月22日 13:38
1979年放送開始の「機動戦士ガンダム」を原点とし、広がり続けるガンダムシリーズ。その宇宙世紀シリーズ最新作にして、「機動戦士ガンダムUC」の“その先”を描く、「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」が公開中。
そのヒットを記念し、1月21日に新宿ピカデリーで、追加の舞台挨拶が実施。ヨナ・バシュタ役の榎木淳弥氏と、ゲスト初登場となるブリック・テクラート役の古川慎氏が登場。脚本を務める福井晴敏氏と小形プロデューサーも登壇し、話題となった劇中の“あのシーン”についても初告白されるなど、スペシャルトーク満載となったイベントのレポートが到着した。
作品名:機動戦士ガンダムNT
公開日:2018年11月30日
ヨナ・バシュタ役の榎木氏は、公開から8週目を迎えた今でもなお、上映を鑑賞しに足を運んだ観客への感謝を述べながら挨拶。満を持して、NTのトーク―ショーに初登壇した古川氏は「いまだにガンダムと言う作品の舞台挨拶に立っていることが信じられない状態です」とガンダム作品への敬意を込めて挨拶した。
イベントには榎木氏と古川氏が登壇するということもあり、女性の観客が多く、客席を見た福井氏は「見たことないくらいの女子率ですね」と驚きの声をあげた。
公開後の反響について榎木氏は、「公開して1カ月以上たった今でも、現場に行くと色々な声優の方から本作の感想を言ってもらうことが多いですね。ファンの方から(感想や褒め言葉を)言って頂けることは多いですが、同業者の方から声を掛けて頂ける作品は少ないので、すごく嬉しいです」と喜びを語った。
古川氏は、ガンダム好きの友人から崇め奉られるように感謝の言葉をもらったエピソードで笑いを誘う。
さらに、古川氏が演じたブリック・テラートによる劇中での“意味深な告白”について、古川氏が自身の見解を述べると、脚本を書いた福井氏本人からその言葉の真意が発表されるという、ここでしか聞けないトークも展開された。
また、ブリックが仕える存在であるミシェルとの関係性について、「どこにも気を張っているミシェルが唯一心を許せる存在がブリックであり、ブリックにとってはミシェルに尽くすことが生きがいになっていて、ミシェルが彼のすべてになっていると感じます。血はつながっていないが家族に近い存在だと思います」と自身の印象を語った。
脚本を書いている際に、福井は「NT」以前のブリックとミシェルの出会いなどの詳細な設定を決めていなかったそうだが、福井の奥さんが2人の詳細な設定を妄想しており、そのストーリーを福井が説明すると、会場からはあまりの完成度の高さに感嘆の声と拍手が響き渡り、ブリックの外伝を期待する声もあがった。
公開期間中に行なわれた「NT女子会トークショー」にて、女性からのブリック人気が高かったことについて触れられると、主人公であるヨナ・バシュタの名前が女性から挙がらない事に対し、榎木氏が「どうなってるんだ、女子会!」とツッコミを入れ、会場から笑いが。制作陣からは、古川氏の低音で響く声が持つ説得力など、魅力が語られた。
ただ、古川氏自身にとって、冒頭で説明や解説をしてくれるキャラクターでもあるブリックの声をあてることは難しかったようで、「怒涛の単語ラッシュのある台詞でも、彼のキャラクターを保ちながら冷静に説明していかなくてはならないことが大変でした」と苦労を語った。
見どころについて聞かれると、榎木氏は「リピートして見ると色んな派生したストーリーが見えてくるかもしれないですね」と、本作の魅力の1つである、様々なキャラクターの交錯する人間模様をアピール。
古川氏は「僕の主は、ミシェルなので、ミシェルの気持ちに寄り添って観て頂けると、ものすごく切ないストーリーとしてみえてくると思います」と語った。
これからアメリカでの上映も予定している「NT」だが、既に公開されている台湾でも人気が高いことについて、福井氏は「本作は日本人的な死生観を描いていますが、海外の人にもそれが伝わっていて嬉しいです」とコメント。
古川氏は宇宙世紀の長い歴史の1ページに、自分自身が出演したことに対し、「胸がいっぱい過ぎて、本当に実感が湧かないくらい嬉しいです。この『NT』という世界に生きているキャラクターたちが、1時間半という短い時間のなかで、様々な経験をしたり、感情を爆発させたり……すごく濃密な時間になっているので、皆さんで共有していただきたいです」と魅力をアピール。
最後に榎木氏が「これからの声優人生においても、間違いなく自分の代表作となる作品です」と本作への熱い想いを語り、大盛況のままイベントは幕を閉じた。