ミニレビュー

スマートウォッチは使わない。そう決めていた私が「WATCH PRO 2」にハマった理由

私はスマートウォッチが苦手だ。

時計の機能だけじゃなく、日々の健康管理や運動の記録、スマートフォンと連携して着信やLINEの通知が確認できたりと、小さな画面でいろんなことができる、便利なアイテムだと思う。

でも、私にはそれがどうも苦手だ。スマホですら通知が多いと鬱陶しいときもあるというのに、時計までこうも多機能だと、かえって面倒なモノにすら見えてくる。

とはいえ、時と場合によってはスマホを取り出せないけれど時間が知りたいってこともあるし、腕時計は欲しい。だけどあえて「スマートウォッチは使わない」と心に決めていた……

のだが!そんな私が、「これなら使いたい」と思うスマートウォッチに出会ってしまった。それが、この夏に登場したCMF by Nothingの「WATCH PRO 2」だ。

Apple Watch Hermèsは買えないから、自分でカスタムしてみた

「WATCH PRO 2」は、円形の1.32インチAMOLEDディスプレイを備えたスマートウォッチ。ベゼル部分は交換可能で、心拍数や睡眠などの健康管理機能や、120種類以上のスポーツモードの搭載、他にもBluetooth通話機能や、ジェスチャー操作にも対応する。

そう、市場にあるスマートウォッチが使えるような機能はだいたい揃っていて、いわゆる“便利なスマートウォッチ”である。

そこにメリットを感じていない私が「使いたい」と思ったのは、圧倒的に「顔がいい(見た目がいい)」から。

CMF by Nothing「WATCH PRO 2」

見た目がいいと感じる理由は2つあって、ひとつは、私が「Nothing」というブランドが好きだから。

便利だったり安かったり最先端だったり、モノを選ぶのにはいろんな要素があるわけだけれど、私は自分の「好き」という感情が動くか、趣味嗜好と合致しているかが大事。CMF by Nothingはサブブランドで、Nothingの製品のように筐体は透明じゃないし、どこも光ったりしないのだけど、そのデザイン性はやはり、Nothingと共通している。

「WATCH PRO 2」は特別尖った外観ではないけれど、ガジェット感が強くなくて、ファッションとして腕時計を着けている、そんなふうに自然に身につけられるところがお気に入りだ。

“スマートウォッチ<腕時計” という感じ。普段使いしやすいと思う!

もうひとつは、オレンジのカラーをラインナップしていること。ブランドのテーマカラー的なこのオレンジ、腕元でアクセントにもなるし、なによりこの鮮やかなオレンジ……そうだ、HERMES(エルメス)だ!

正しくは“エルメスのオレンジに見えなくもない色”、だと思う。同ブランドはすでに、Appleとコラボレーションしたスマートウォッチ「Apple Watch Hermès」を公式に展開しているわけだけれど、もちろん値段は、高い。

バッテリーなどが劣化することを考えると、もはや普通の腕時計より手を出しにくいと思うのだけど、「WATCH PRO 2」なら安心を。11,000円と約1/20の値段で購入可能なのだ!

文字盤をカスタムして憧れの腕時計のデザインにすれば、自分だけの高級時計に様変わり……した気分を味わえる!

スマホアプリから文字盤のカスタムが可能。好きな画像を背景にして、時計の表示スタイルも選ぶことができる

もちろん、背景画像に好きな画像を設定しただけなので、時計の針が動くことはない。カスタム文字盤の時刻表示はデジタル表示しか選べないため、針が動いている風にもできないけれど、デジタル表示は時間が分かりやすいし、意外と背景だけでも、テンションが上がって楽しい。ふと目に入ったとき、少し幸せな気持ちになれるのでオススメだ。

Nothingらしいドットでデザインされたデジタル時計表示が、邪魔になるどころか思ったより可愛くていい!

さて、お遊びは置いといて、もともと用意されている文字盤も注目したい。どれも、統一感あるカラーリングだったり、Nothingらしさがぎゅっと詰まったスタイリッシュなデザインばかり。製品ページに“Apple Watch users can only look on enviously.”と強気に紹介されているけれど、本当にそんなふうに思えてくる、ならではの魅力といえる。

加えて、「WATCH PRO 2」でベルトにレザーが採用されたことも推したい。前モデルの「WATCH PRO」ではシリコンバンドでカジュアルな印象が強かったけれど、「WATCH PRO 2」はレザーベルトに円形になった本体形状も相まって、腕時計として使いたくなる外観に変わったと思う。

シリコンだとスポーツ感が出てしまうけれど、レザーは一気に雰囲気がファッションアイテムになる気がする

ベルトは取り外し可能で、ファッションに合わせて変えることもできる。なお、レザーベルトが使われているのは、オレンジとブルーの2色で、ダークグレーとライトグレーの2色は今回もシリコン製。2,980円でレザーベルト(オレンジ/ブルー)だけ購入することもできるので、運動時と使い分けるなどしたい人はセットで買うのが良さそうだ。

機能面では冒頭で説明したように、だいたいのスマートウォッチと同じ、はず。画面タップと、本体右上にあるクラウンを回す/押すことで操作できる。はじめて使う人にも使いやすそうだ。

手首を回す、振るなどのジェスチャー操作も可能だが、「手首を動かす」のは思っていたよりしんどかった。さすがにこれは、指をタップするApple Watchのハンドジェスチャーの方が便利そうだと思う。

ドヤる筆者

ちなみに、最初にオフにできる通知は全てオフにして、ただ時計として使い始めた。でも使い続けていると、「どうせなら、運動の記録くらいはやってもいいかな…」なんて思うようになって、自分でも驚いた。

スマートウォッチを使いたくない派が、つい歩み寄ってしまうほど、「WATCH PRO 2」の魅力は抗えないものがあるのだ。たぶん!

三月旭

Web編集者、ときどきライター。昔からモノが好きで、気付いたらスマホ3台持ってました。ガジェットを使いこなすことなく、服と猫と共にただ愛でています。