ミニレビュー

蓄音機のようなホーンを採用したCD/Bluetoothスピーカー聴いてみた

「ORION Bluetooth搭載CDホーンスピーカー SMS4BT」

ドウシシャは27日に「2024年秋冬新商品発表会」をメディア向けに開催。発売を開始した、蓄音機のようなホーンスピーカーを搭載したCDプレーヤー機能付きBluetooth対応スピーカー「ORION Bluetooth搭載CDホーンスピーカー SMS4BT」を披露した。直販価格は54,780円。

同社AVライティング商品ディビジョンの金谷衛氏が、仕事が終わった深夜に、グラス片手に好きな音楽(YOASOBI)を聴く際、家族から「うるさい」と苦情が来ないボリュームで、それでいて「ikuraさんの歌声をしっかり聴き取り、堪能できるシステム」というこだわりを持って開発したという。

AVライティング商品ディビジョンの金谷衛氏

機能としてはCD、USBメモリー再生、Bluetooth受信、FMチューナー、スピーカーを内蔵した一体型オーディオだが、最大の特徴は、通常のスピーカーではなく、筐体上部に蓄音機のようにホーンスピーカーを搭載する事。

ホーンスピーカーを搭載

このホーンスピーカーから中高音を再生、低域は筐体の底面に備えた7cm径ウーファーで再生。背面にバスレフポートも備え、低音再生能力を高めている。1.1ch方式となり、定格出力はウーファー15W+ホーン5Wの総合20W。

ホーンスピーカーは5cm径のフルレンジユニットと組み合わせており、音が周囲に拡散しやすい通常のスピーカーと比べて、ホーンが向いた方向に放出された音が減衰しにくく、遠くまで伝わるのが特徴という。

また、人の声を前面に押し出すように独自のチューニングを実施。「小音量でもしっかりと歌声が耳元まで届く」という。

実際にCDや、スマートフォンからBluetooth送信した曲を聴いてみると、ホーンスピーカーから鋭く吹き出してくる歌声が生々しく、「ボーカルがホーンから歌っている」という感覚を覚える。

また、ボリュームを大きくせず、SMS4BTから少し離れた場所に移動しても、確かに歌声が耳に届きやすいのが実感できた。深夜など、家族や隣の家の人に迷惑にならないようにボリュームを抑えつつ、歌声を楽しみたいというニーズにマッチするだろう。

筐体には共振に強いMDF材を採用、表面は光沢感と艶のあるピアノブラック仕上げとなっており、高級感がある。操作パネルにはアルミ削り出し材を採用。音量つまみにもアルミ材を使っており、つまみ側面の指が触れる部分にラバーを装着して、操作性も高めている。

天面にCDプレーヤーを搭載。クリアカバーで保護されており、レコードプレーヤーのようにカバーを開けて、CDをセッティングし、カバーを閉じて再生。回転する様子を楽しむ事もできる。

Bluetooth 5.3準拠で、コーデックはSBCをサポート。USB2.0 Type-Aポートも備え、USBメモリー経由での楽曲再生もできる。再生可能フォーマットはMP3。

そのほか20局プリセット可能なFMチューナー、フォノイコライザーアンプ内蔵レコードプレーヤーと接続できる3.5mmモノラル入力、イヤフォンなどが接続できる3.5mmモノラル出力も備えている。

消費電力は動作時20W、外形寸法は約404×348×506mm(幅×奥行き×高さ)、重さは約4.5kg。ワイヤレスリモコンも付属する。

山崎健太郎