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CMF by Nothing初のヘッドフォン。物理キー、100時間再生で15800円

CMF by Nothing初のヘッドフォン「CMF Headphone Pro」

Nothing Technology Japanは、サブブランド「CMF by Nothing」より、ブランド初となるワイヤレスヘッドフォン「CMF Headphone Pro」を、9月29日に直販サイトで発売した。価格は15,800円。Amazonなどでは9月30日より取り扱う。カラーはライトグリーン、ダークグレー、ライトグレーの3色。

別売りのイヤークッションは2色

また別売りアクセサリーとしてイヤークッションも9月29日に発売。カラーはライトグリーンとオレンジを用意する。

「CMF Headphone Pro」ライトグリーン
イヤークッションを取り外せる構造で、別売りのものと組み合わせることでオリジナルデザインに仕上げられる。画像はライトグレーの本体にライトグリーンのイヤークッションを組み合わせたもの

スマートフォンや完全ワイヤレスイヤフォン、スマートウォッチを展開してきたCMF by Nothingにとって、初となるヘッドフォン製品。イヤークッションを取り外して交換できるモジュラーデザインを採用しており、別売りのイヤークッションと組み合わせることで、オリジナルカラーのヘッドフォンに仕上げられる。

ドライバー部分

サウンド面では、40mm径のダイナミックカスタムドライバーを搭載。振動板にはニッケルメッキコーティングを施したほか、振動板の周辺部にパターンを入れることで強度を上げて、クリアな高音と豊かな低音をバランスよく融合したという。

なおメインブランドのNothingから販売しているワイヤレスヘッドフォン「Headphone (1)」は、KEFと共同開発しているが、このCMF Headphone ProはKEFとの共同開発モデルではない。

ただし、サウンド面ではPersonal Sound技術で知られるスウェーデンのAudiodoと協力しており、ユーザーに合わせたパーソナルサウンドを簡単に作成できる。

操作系は物理ボタンを採用している

またヘッドフォンの操作系はHeadphone (1)と同じく物理ボタンを採用。左側ハウジングに電源ボタンと「スライダー」、右側ハウジングに「ローラー」と「アクションボタン」を搭載した。

Nothing Japanマネージングディレクターの黒住吉郎氏

「スライダー」は気分や曲にあわせて低音・高音をまとめて調整できるもの。「みなさんの気分であったり、この曲は低音と高音をまとめてガッと上げたいなという時に効く」(Nothing Japanマネージングディレクターの黒住吉郎氏)という。

「ローラー」は回転させて操作する機構で、スクロールで音量調整、クリックで再生/一時停止、長押しでANC(アクティブノイズキャンセリング)モードの切り替えができる。

なお、Headphone (1)に搭載されているローラーは左右方向に回転させる仕様だったが、CMF Headphone Proのローラーは上下方向に回転させる仕様になっている。

「アクションボタン」はアプリから自由にカスタマイズできるもの。デフォルトではクリックでChatGPTなどの起動、長押しで再生している楽曲のミュート/ミュート解除ができる。

ノイズキャンセリングはAIをフル活用したアダプティブANCを採用。「クラス最高レベル」というノイズキャンセリングで、外部音取り込みモードも利用できる。

2chの音源を、映画館やライブハウスにいるような臨場感・没入感で楽しめる空間オーディオも利用可能。アプリ「Nothing X」では、簡易イコライザーが利用でき、サウンドをカスタマイズできる。

バッテリー駆動時間はANC ON時で50時間、OFF時では100時間を達成。5分の充電で5時間使える急速充電にも対応した。ヘッドフォンはIPX2の防滴仕様。

実機を試聴。音楽の“エネルギッシュさ”が変わるスライダーが楽しい

「CMF Headphone Pro」ダークグレー

短時間だが、実機を試聴した。ハウジングはプラスチックのような素材が使われていることもあり、本体はかなり軽量。折りたたむことはできないものの、ハウジング部にはスイーベル機構も備えているため、比較的にコンパクトに持ち歩ける印象がある。

ハウジングには「CMF by NOTHING」のロゴも

ヘッドフォンを着けてみると、側圧は強すぎず、弱すぎない適度な強さで、装着感は良好。軽く頭を振ってみてもヘッドフォンが外れてしまうこともなかった。

iPhone 16 Proとペアリングして、Apple Musicで音楽を聴いてみた。まずは低音・高音を調整できるスライダーを中央あたりに設定して聴いてみると、音のバランスは少し低音に寄っている印象だが、ボーカルも明瞭で、ギターの爪弾きなど細かい音もしっかりと描写される。低音は少しタイトさが物足りず、やや音がにじむ印象だが、ボーカルを邪魔するほどではない。

次はスライダーを一番上にしてみると、それまで「ドゥン」くらいだった低音の迫力が「ドゥゥン!」と倍程度にアップし、重さも感じられるように。あわせて高音のパワー感も上がってくれるので、楽曲自体がよりエネルギッシュになったような雰囲気。休日・祝日明けなど、少し気分が落ち込みがちな時に使いたくなるようなサウンドを楽しめる。

今度はスライダーを一番下にすると、低音の沈み込み・迫力感がかなり抑えられてライトな印象に。就寝前のリラックスタイムなど、落ち着いて音楽を楽しみたいときにぴったりなイメージだった。

こういったサウンド調整は、ほかのヘッドフォンやイヤフォンでも、アプリのイコライザーを使えば可能だが、CMF Headphone Proでは、ヘッドフォン自体の物理ボタンで簡単に調整できるので、より手軽に試せる印象だ。

ANCは室内で試した限りだが、効果は十分。音楽を聴いていない状態でも、エアコンや空気清浄機の動作音はほとんど聞こえなくなるので、電車などでも効果が期待できそうだった。

また好印象だったのは、ローラーの操作感。メインブランドであるNothingのヘッドフォンにも回して操作するローラーがあったが、そちら左右方向に回転させるのに対し、CMF Headphone Proは上下方向に回す仕組みなので、個人的にはより直感的に操作できた。

ローラーを回すと“カチッ”というクリック感もあるので操作できていることを指先でも感じられるのは嬉しいポイントだった。

ハウジングはスイーベルが可能で、フラットにして持ち運べる。製品には携帯用ポーチも付属する

スマートウォッチにライトグリーンの新色

スマートウォッチ「CMF Watch 3 Pro」に新色を追加する

また、既発売のスマートウォッチ「CMF Watch 3 Pro」に、新色としてライトグリーンを追加し、9月29日に発売した。価格は13,800円。Amazonなどでは9月30日から取り扱う。

これによりCMF Watch 3 Proはオレンジ、ダークグレー、ライトグレーと合わせた4色展開となる。

ヘッドフォンとスマートウォッチ、既発売のスマートフォン「CMF Phone 1」をライトグリーンでカラーマッチさせることも可能