ミニレビュー

ソニー「1000X THE COLLEXION」聴いた。WH-1000XM6との違いは!?

「1000X THE COLLEXION」プラチナ

ソニーが6月5日に発売する新ワイヤレスヘッドフォン「1000X THE COLLEXION」。発売に先駆け、短時間ながら実機を試聴できたのでファーストインプレッションをお届けする。ステンレス素材や合成皮革など高級素材をふんだんに使ったモデルは、サウンド面でも既存の「WH-1000XM6」とは異なる方向性だった。

1000X THE COLLEXIONは、2016年に誕生したワイヤレスヘッドフォン「1000Xシリーズ」の10周年を記念した特別モデル。価格はオープンで、直販価格は89,100円。既存の最上位モデル「WH-1000XM6」と同じ1000Xシリーズだが、別コンセプトから生まれたモデルという位置づけで、10周年記念モデルながら数量限定ではなく、通常販売されるモデルとなる。

「1000X THE COLLEXION」ブラック

大きな特長は、その外観。ヘッドバンドやヒンジ部などにはステンレスを、イヤーカップなどには新開発の合成皮革を採用するなど、選び抜いた素材を投入。外観は金属と合皮の2種類のみで構成され、高級感を高めている。

ドライバーも新開発の30mm径ダイナミックドライバーを採用。WH-1000XM6と同じく、マスタリングエンジニアと音作りの共創を行なっており、クリエイターが意図した音質を再現することに加え、「リラックスして、ゆったりと音楽の余韻に浸れるような」エッセンスも加えられている。

新開発の「統合プロセッサーV3」も搭載し、ソニー独自の高音質化技術「DSEE」ではサンプリング周波数に加えてBit深度まで拡張できる「DSEE Ultimate」を、ヘッドフォンとして初搭載。そのほか、WH-1000XM6同等のアクティブノイズキャンセリング(ANC)性能、通話性能を備えている。

実機を聴いてみた

短時間ながら実機を試すことができた。1000X THE COLLEXIONを手に持つと、イヤーカップやヘッドバンドに使われている合皮素材の質感、ステンレスを使った金属パーツの手触りから、WH-1000XM6以上の高級感を感じられる。

「1000X THE COLLEXION」を装着したところ
「WH-1000XM6」を装着したところ

WH-1000XM6よりイヤーカップ内部の空間が広げられているため、装着してみると耳がイヤーカップに当たる感触はほとんどない。筆者は耳が大きめで、ヘッドフォンによっては耳が折れるような状態になり、これが長時間の装着でストレスになることが多いのだが、1000X THE COLLEXIONではほとんどストレスなく装着できた。

ヘッドフォンが頭部を挟み込む側圧は、WH-1000XM6よりもわずかに強めで、よりしっかり頭をホールドしてくれる印象だった。

XperiaとLDACで接続して音楽を試聴してみると、WH-1000XM6よりも音が広がる、音場の広いサウンドを楽しめた。「米津玄師/IRIS OUT」では各帯域がクリアで、クセなくスッと伸びていく。

しっかりとメリハリのあるサウンドで、「Mrs. GREEN APPLE/ライラック」イントロのギターがミュートされる部分ではギターサウンドがピタッと止まるのに合わせて、無音の空間が広がっていくのがわかる。

左が「1000X THE COLLEXION」、右が「WH-1000XM6」

同じXperia+LDACでWH-1000XM6も使ってみると、WH-1000XM6のほうが音場は少し狭く感じるものの、IRIS OUTでは低域にパワフルさが出てくるので、より迫力ある音楽を味わえる。1000X THE COLLEXIONでは低域は抑えめになるが、広い音場でゆったりと楽しめる。開発陣が目指した「リラックスして、ゆったりと音楽の余韻に浸れる」仕上がりに感じられた。

この1000X THE COLLEXIONから追加された「360 Upmix for Music」も試してみた。各モードはアプリから切り替えられるが、本体のリスニングモードボタンからも切り替えられるので、手軽に使いやすい。

スタジオ生演奏の雰囲気を味わえるという「360 Upmix for Music」を「Mrs. GREEN APPLE/ライラック」で試すと、ボーカルが一歩前に出てくるような印象に。歌声にはエコーがかかったようなエッセンスが加わるが、ホール・ライブハウスのような広いステージに反響しているようなエコーではなく、もう少しコンパクトな空間で音楽を楽しんでいるような感覚になる。

モードを切り替えると、効果音とともにモード名がアナウンスされるので、自分がどのモードを選択しているかも分かりやすい。効果音はMusicはギターサウンド、Gameは8bit風サウンド、BGMはピアノサウンドなど、各モードに紐づいたものになっているのも印象的だった。

酒井隆文