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進化のキモは“赤いパーツ” ウルトラゾーン新生Signatureをプロの音楽家がチェック
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2021年9月29日 08:00
「自然な臨場感を持つ音」を追求し、高音質で疲れにくいヘッドフォンを開発しているドイツのHi-Fiヘッドフォンブランド、ULTRASONE。そのSignatureシリーズから、10月8日に新モデル3機種が発売される。最新技術DDFを使った“S-Logic 3テクノロジー”を採用するなど、大幅な進化を遂げた注目機だ。
ULTRASONEといえば、最上位のEditionシリーズがお馴染みだが、質実剛健でプロユースも想定したSignatureシリーズも人気があり、音楽制作の現場や音楽鑑賞に愛用しているプロミュージシャンもいる。では、音楽のプロは、そんなSignatureの新モデルのサウンドをどう感じるのか。日頃からULTRASONEのヘッドフォンを使用し、「呪術廻戦」の劇伴も担当されている音楽家・照井順政氏に3機種を試聴してもらい、インプレッションを聞いた。
そもそもULTRASONEとは
ULTRASONEは、1991年南ドイツのミュンヘン郊外で産声を上げた。創業当時からヘッドフォンの開発を始めたが、きっかけは創業者自身がミュージシャン兼エンジニアであり「ヘッドフォンではスピーカーのような臨場感を得られない」という不満からだったという。
また、ヘッドフォンを長時間使った時の疲労にも悩まされており、こうした“プロが常に感じるヘッドフォン特有の問題”を解決すべく、研究に注力。その結果、現在ではプロユーザーのみならず、オーディオファンにも広く受け入れられる高級ヘッドフォンブランドになったというわけだ。
今回新登場した3機種はいずれもSignatureシリーズに属するが、各機種のおおまかな位置付けを紹介しよう。フラッグシップの「Signature MASTER」(139,980円)は、シリーズの完全新作。プロが音楽制作にも使える文字通りのマスターモニターヘッドフォンだ。
続いて「Signature NATURAL」(99,980円)は、旧モデル「Signature PRO」と「Signature DJ」の“合いの子”ともいえるモデル。プロユースを意識しつつ、音楽リスニングを楽しむヘッドフォンとしてミドルクラスに位置する。
そして、「Signature PULSE」(79,980円)はDJユースを意識している。DJ用ヘッドフォンというと、片耳モニター機能や堅牢性・耐久性の高さ、キレの良い重低音といったイメージがあるが、まさにクリアでパワフルなサウンドとタフネスさを兼ね備えたモデルだ。
プロユースも意識した3モデル。業務用は保証期間なしというメーカーもあるが、この3機種には保証期間がなんと2年間付与されている。リスニング用に使いたい一般ユーザーにとっても嬉しいポイントだ。
S-Logic 3で進化した唯一無二の音場
試聴していただいた照井順政氏はギタリストであり、コンポーザー/アレンジャー、音楽プロデューサーとしても活動している。「ハイスイノナサ」、「siraph」といったバンドでギターや作曲を手掛けるほか、ガールズグループ「sora tob sakana」での音楽プロデュースでも名を馳せた若手の音楽家だ。
昨年から今年にかけて放送された話題作「呪術廻戦」の劇伴を堤博明氏らと共作しており、アニメから照井氏を知ったという人も多いかもしれない。
そんな照井氏とULTRASONEの出会いは2年ほど前、「Signature PRO」が最初だったという。同社のヘッドフォンを、店頭で試聴した際に、高音域の解像度や独特な空気感などインパクトのあるサウンドが印象に残ったという。Signature PROとの出会いは、自分の好きな音を追求することに興味が高まっていた時期と重なっていたこともあり、“機材沼”の入り口になるほど刺激的だったそうだ。
なお、Signatureシリーズはプロユースのヘッドフォンあり、照井氏もプロの音楽家ではあるが、やはり“音楽を楽しむヘッドフォンとしてどうか”という部分が気になるところ。そこで照井氏にも、その視点で個々の製品の率直な感想を語っていただいた。
まずは「Signature PULSE」から。50mmのマイラードライバーを搭載した密閉型で、プロのDJが求めるクリアでパワフルなサウンドとタフネスさを実現したというモデルだ。
「低音の迫力は押し出されているのですが、決して膨らんではいなくて、タイトです。おかげでクラブサウンド系のスーパーローだけでなく、ロック系の低音も気持ちよく聴けます。DJ用途とはいえ、幅広く低音を楽しむ機種として使えると思います」(照井氏)。
「Signature NATURAL」は、40mmのチタンプレイテッド・マイラードライバーを搭載。プロが求めるトップレベルのモニターサウンドが強みだ。このモデルから上は、交換用のイヤーパッド(プロテインレザー採用)が標準付属なのも“プロ向け”っぽいポイントだ。
「自分が所有しているSignature PROに近いところもあるかなと思いつつも、優しい自然な音に変わっていますね。高音のシャリッとした感じがなくて、バランスがいいと思います。アコースティック楽器が良く合いそう」(照井氏)
「Signature MASTER」は、40mmのチタンプレイテッド・マイラードライバーを搭載。ヘッドバンドの張り地には柔らかく耐久性のあるシープスキンレザーを採用。文字通りマスタークラスのリファレンスサウンドを追求したモデルだ。照井氏が所有しているSignature PROの後継モデルでもある。周波数特性の上限はNATURALが40kHzなのに対して、42kHzまで伸びている。
「Signature NATURALを純粋に強化したようなイメージです。解像度がさらに上がって、音が近く感じますね。特定の突出感はなくて、全帯域が綺麗に聴こえるから、ミックス作業にも使えると思います」(照井氏)。
この3機種に共通する特徴は、人体への電磁波を98%低減するULTRASONEこだわりの「ULEテクノロジー」。そして、新たにDDF(Double Deflector Fin)を追加し、進化した「S-Logic 3」だ。
そもそも「S-Logic」とは、ヘッドフォン特有の、音像が頭の中に定位する“頭内定位”を解消して、スピーカーで音を聴いているような感覚をヘッドフォンでも再現しようという技術だ。しかし、バーチャルサラウンドヘッドフォンのように電気的に音をいじって変化させるのではなく、あくまでアコースティックな機構で頭内定位を解消しようという点に特徴がある。
その最新バージョンである「S-Logic 3」では、新たにDDFと呼ばれる“赤いパーツ”が、ユニットの前に配置されるバッフル部分に取り付けられている。位置としては振動板の中心に近い。複雑な形状をしているが、この形状と取り付け位置がミソ。指向性のある中高域の音にはほとんど影響を与えないが、中低域の音がDDFの周りを流れる事で変化する。これにより、中低域に指向性を与え、奥行きや距離感を改善、リファレンスとしても使えるサウンドを維持しながら、開放感をアップさせているという。
「最初、独特な音場を感じていたのですが、うまく表現する言葉が見つからなかったんです。S-Logic 3機能の説明を見てみて、“なるほどこういうことか”と。スピーカーリスニングに近いと感じました。まるで“スピーカーを耳にくっつけた”みたいな感覚ですね。定位感は、思った通りの場所にあります」(照井氏)。
試聴を踏まえ、照井氏にどれか1つ選ぶなら? と、ズバリ聞いてみた。
「やっぱりSignature MASTERですね。ミックス作業はもちろん、レコーディングでも、タイトなリズムの演奏する時などには音が早いのがメリットになると思います。でも、使う目的を絞れば、Signature PULSEも面白いですね。僕はDJやクラブの仕事はあまりしないのですが、ダブステップとかベースミュージックとか聴く時に使ったら気持ちいいと思います」。
付け心地については、3機種とも大きな差は感じなかったとのこと。側圧は少し強めだが、特にストレスを感じるレベルではないという。しっかりとした密閉感があり、ガッ! と集中して使うヘッドフォンだと感じたそうだ。ちなみに、“集中できる音”は密閉度の高さだけでなく、ハウジングに取り付けられた金属製のプレートが遮音性に一役買っているのも関係があるだろう。
プロデュースから劇伴まで幅広く活躍。一方で「アーティスト活動を中心にしたい」
コンポーザー/アレンジャーから、ミュージシャン、音楽プロデュースまでマルチにこなす“音楽家”照井氏だが、音楽の道を志すキッカケは、小学六年生のとき親から買ってもらったクラシックギターだったそうだ。
“兄弟3人で1本”だったが、次第にのめり込んでいって順政氏ばかりが使うように。中学生になると、ある程度弾けるようになり、友人からバンドに誘われ、リハーサルスタジオや身内の集まりなどで演奏していたそうだ。この頃から、漠然と「プロになれたらいいな」と思うようになったという。
エレキギターには“格好付けている”イメージがあったそうだが、バンドでミスター・ビッグやドリーム・シアターをコピーしているうちに、エレキギターもありだなと感じるように。ライブハウスで初めて演奏したのは高校二年生の時。中学時代から町内で噂になるほどの腕前だったので、「高校時代には“バンド活動でプロになれる”と謎の自信に満ちあふれてました」と笑う。
だがその後、プロを“真剣に目指す”キッカケが訪れる。「学生時代は無知ゆえの自己肯定感はありました。20歳くらいの頃、ハイスイノナサの前進となるバンドでオリジナル曲をやってたんです。平日夜の5バンド出演みたいな対バン・ライブにノルマを払って出る日々が続いていたんですが、ブッカーの方に『お前らこのままじゃ(プロは)無理だよね』って言われて、そこから真剣に“やりたい音楽をやりながら生き残っていける戦略”を考え 始めたんです」。
この言葉をキッカケに、ボーカリスト鎌野氏と出会い、ハイスイノナサ結成。そしてレーベル会社「残響レコード」との出会いに繋がっていったそうだ。
「がむしゃらにいい音楽をやろうと思っていたのが、自分の方向性について考えるようになりましたね。ひょっとして、ソロがいいのかなとか。プレーヤーとして演奏を頑張る以上に、プロジェクトのコンセプトを考えたり、ゼロイチを作る方が好きだし向いていると気づきました。楽曲に対して、どういう人(奏者)をアサインするかを決めるのも好き。ただ“やりたがり”ではあるので、自分の苦手なことほどやりたがってしまって苦労することも多いです(笑)」 。
音楽機材やオーディオ機材にこだわるようになったのは、意外にも最近だとか。sora tob sakanaのヒットを受けて依頼されて楽曲を作る、いわゆる作家活動が増加。“クライアントのイメージしていることを汲み取って擦り合わせていく”スキルが求められるようになった。
そのため、制作環境はフラットな音で聴けなければならない。
「昔は、“バンド野郎”でお金もなかったし、とにかく録音が出来て音が出れば、あとはいい曲を作ることに全集中」というスタンスだったそうだが、その考え方も変化した。実は筆者も声優になりたい一心で上京し、仲間とボイスドラマやネットラジオを作りまくっていたのだが、とにかく金がなく「(電池式でも)コンデンサマイクならいい」「4本マイクが挿せるレコーダーならいい」と機材の質など二の次だった。分野は違えど、照井氏の気持ちは痛いほど分かる。
活躍の場を広げる照井氏だが、前述の通り呪術廻戦の劇伴を堤博明氏らと3人で制作、sora tob sakanaも「ハイスコアガール」や「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」でアニメ主題歌になるなど、“アニメとの関わり”も深い。照井氏自身、アニメへの思い入れなどあるのだろうか。
「(昔から)積極的にアニメの仕事をやりたい! と考えていたわけではないのですが、アニメ自体は普通に好きで見ていました。シリアスで重厚な作品が好みで、“攻殻機動隊”は特に好きです。でも、日常系や萌え系も見ますよ。やっぱり好きな作品と関われるのはアニメに限らず嬉しいです。ハイスコアガールのときは、元々原作も格闘ゲームも大好きだったのでとてもうれしかったです。ゲーム音楽の仕事もいただけるなら喜んでやりたいですね。やっぱり格闘ゲームの曲とか(笑)」。
呪術廻戦の劇伴は、劇伴としての初仕事だったという。「苦労は確かにありましたが、共作でやらせてもらったのでそこは安心できましたね。自分が3人の内の1人に呼ばれている意味が分かりやすかったので遠慮せずにやれました。いい意味で、自分の得意じゃない部分を無理に頑張る場面が少なかったです。もちろん劇伴制作にあたり色々と勉強はしましたが、得意なことを積極的に出せたのは大きかったですね」。
劇伴ファンの筆者としては、照井氏のさらなる劇伴での活躍が楽しみだ。そして、偶然にも、取材日はsora tob sakanaのラストライブからちょうど一年の記念日だった。通称“オサカナ”についても気になる質問をぶつけてみた。
「オサカナの音楽性が生まれた背景ですか? そうですね……、僕に音楽プロデュースを依頼された方が、ポストロックのファンだったんです。最初はそれとアイドルを掛け合わせたことをやりたいと誘われました。僕は、ポストトロックをローティーンのアイドルと合わせるのは難しいと思っていて、代わりに浮かんだのがエレクトロニカでした。郷愁やドリーミーな要素があって、少女が歌っても合う世界観です」。
「ただ、ガチガチのエレクトロニカだとライブアイドルとして盛り上がりませんよね。下手すると音源のみのアイドルになってしまう。ライブのためにアッパーな要素は欲しいだろうと思いました。エレクトロニカにノスタルジーや少女性を添えつつ、アッパーにしたい。結果、ポストロックっぽくなりましたけど(笑)。でも、ストイックなポストロックではなく、ドリーミーでノスタルジーに。本人達が歌う意味のあるものにしたいと気を付けていましたね」。
アイドル界隈では、可愛い女の子にコアなジャンルの音楽を歌わせて、そのギャップを売りにする“一発芸”のような作風も少なくなかった。照井氏はそんな流れに抵抗を感じ、自分がプロデュースするにあたっては、一過性のものにしたくない、「13歳の素朴な子達を活かす音楽とは何か」を考えた結果が、sora tob sakanaの音楽だったそうだ。
とはいえ、筆者がハイスコアガールの主題歌で受けた衝撃はかなりものだった。ガールズグループにしては曲が相当尖っているし、歌もかなり難しそうで、いい意味で驚かされた。そんな唯一無二な音楽性を解散まで貫けたのはどんな理由があったのだろう。
「最初は、本人たちも周りのアイドルの曲とのギャップを感じていたようです。でも、彼女達はもともと、“なにがなんでもアイドル志望”じゃなかったんです。子役の事務所に所属し、たまたまオーディションがあって合格して、楽しく活動できているなら基本良いというスタンスでした。最初は戸惑いもあった と思いますが、リスナーに受け入れられ、世間の評価もあったので、“このまま付いていってもいいんだな”と思ってもらえたんだと思います。最初は自分も怖かったですよ。あの子達に嫌がられていないか。でも、アイドルうんぬん以前に、自分の思う普遍的にいい曲を中心に置きたかったんです。それを彼女たちも認めてくれた。最終的には、“照井さん の音楽がいいです”と言ってもらえるようになりましたね。ラストライブから一年経ちますが、普通にメンバーと今でも連絡は取ります。当時から子供扱いせず、ガチで“人間 対 人間”として接してきました。向こうも同じ目線で、友達みたいに接してくれたのはよかったですね」。
sora tob sakanaラストアルバムの「deep blue」はハイレゾでもリリースされており、アイドルのアルバムとしてはダイナミックレンジが広い。筆者はオーディオライクな音の作り込みに好印象を持ったが、制作面でのこだわりについても聞いてみた。
「アーティストとしての作品では、ミックスやマスタリングにもチャレンジ精神やアート性を入れていきたいです。クライアントに依頼される作品では、 今は洋楽ライクなものを目指したいと思うことが多いです。ダイナミックレンジが広くて、一発の音の近さや強さがちゃんとあるような。アタックが生きている音に。もちろん一概には言えないですが、楽曲に合うように都度うまくやれたらなと」。
そんな音楽制作時、ヘッドフォンとスピーカー、どちらを多く使っているのだろうか。
「半々で使いますね。細部を確認するときはヘッドフォンです。アレンジの中で音のぶつかりとか、帯域の被りはヘッドフォンでチェックします。楽曲の大枠や軸を作るときはスピーカーです。作曲の時は、最初はスピーカーで。作曲の後半で中身を詰めていくとき、間違えがないかの確認ではヘッドフォンで細部をチェックしています。あと、ミックスの確認ではiPadやノートパソコンも使います。タイアップのアニソンとかは、テレビのスピーカーでもチェックします」。
つまり、“その音楽が多く聴かれるであろう再生環境”でのチェックも欠かさないというわけだ。
「音楽の聴かれ方は、サブスクがメインに変わってきていますよね。だから、そのための音作りも意識します。マスター音源のバージョンをいくつも作るのは時間的に難しいこともありますが、48kHz/24bitで聴いていいと思う音を作った上で、配信でもよく聴こえるものを作っていくというやり方を今はしています」。
オサカナの影響で、この一年は作家活動(楽曲提供・劇伴等)が多かったという照井氏。
「今も複数未発表の案件が動いていますし、とてもありがたいことです」と語る。今後のリリースとしては、10月13日に「劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!」ボーカルソング集3rdアルバム「Walkure Reborn!」に、照井氏が作曲・編曲・演奏を担当した「キズナ→スパイラル」が収録。
10月27日リリース、サンドリオン 1stアルバム「märch」では、「FAQ」を作曲・編曲・演奏。11月3日発売、やなぎなぎ22ndシングル「標火」(TVアニメ「最果てのパラディン」エンディングテーマ)で、表題曲の編曲・演奏。そして、12月24日に公開される「劇場版 呪術廻戦0」でも、劇伴を担当している。
一方で、「僕は、アーティスト活動を中心にしたい人間なので、今後はバランスを取りながらやっていきたいと思っています。つまり、siraph以外にも新しいことをやりたい。ハイスイノナサは自分のやりたい表現をやっていましたので、それ以外のやりたいことをやれる場所を持ちたいですね。siraphはメンバーの個性も強いので、自分だけの味でやれる場所ではないんです。アーティスト的な活動は、ソロかユニットを作ってやりたいですね」。
これはワクワクが止まらない。いちオーディオファンとしては、ぜひとも、アーティスト活動開始の際には、96kHz/24bitのハイレゾ版もリリースして欲しいところだ。
“音の雰囲気”が一線を画している
ULTRASONEに話を戻そう。ULTRASONE愛用者の照井氏に、ズバリ“これまで手掛けてきた自身の楽曲”を、ULTRASONEのヘッドフォンで聴いた時のマッチングについて伺ってみた。
「これまでの自分の作風を振り返ると、細かなフレーズを敷き詰めている折り重なったアンサンブルが特色かなと思うので、解像度の高い機器で聴いてもらえるとよりその意図が感じられるかと思います。ULTRASONEの高解像で気持ち良い音なら合っているんじゃないでしょうか。ガッツリ集中して聴き込んでいただける製品だと思います」。
「Signature PULSEはタイトで迫力のある低域が必要とされる楽曲で、ガッツリ重低音を聴いて気持ちよくなりたい時に。Signature NATURALは、優しくて自然な音色感を楽しめるアコースティック系の楽曲で。そして、Signature MASTERはシリーズ最高峰の高解像度を武器に、あらゆる楽曲でマスタークオリティを楽しみたい方に」オススメだそうだ。
「ULTRASONEならではの“色”があるのは確かですね。音の雰囲気が他のヘッドフォンと比べて一線を画しています。特に高音の感じ。モニターとして使うならば、他のリファレンスの音を知った上で、ULTRASONEの個性を選んで使うといいと思います。けれど、新しい3機種は高域のシャキシャキ感が抑えられているので、リスニング用途含め、幅広い人に向いていると思います」。
照井氏の音楽制作で培われた鋭い耳と感性でも評価された新Signatureシリーズ。ぜひ店頭などで試聴し、その真価を体験して欲しい。